私は染井為人という小説家の文章が肌に合うらしい。 とにかく、この人の小説が好き。 染井さんの小説を4冊連続で読んでしまった。 同じ作家さんの小説を4冊も連続で読んだのは多分初めてではないだろうか。 今回読んだのは「正体」という小説。 正体(光文社文庫) 最後まで読み終わったとき、 なんともいえない感情になったのだが、 ひと言で表すなら「愛おしい」が近いかもしれない。 小説「正体」とは、 埼玉県熊谷市に住む一家三人を殺害した罪で、 死刑判決を受けていた事件当時18歳の少年・鏑木慶一が脱獄をしてからの 488日の逃亡劇を綴った物語。 東京オリンピック施設の建設現場、在宅ライター、 スキー場の旅館で…