先月開催されていた、手塚治虫「火の鳥」展を見に行ったのをきっかけに、輪廻転生について、あらためて調べてみると、実に色々な立場・見解・信念があることがわかる。手塚治虫先生自身はもちろん、展覧会を企画・監修している生物学者の福岡伸一先生をはじめ、新聞に手塚塾を連載している哲学者の小川仁志先生、画家の横尾忠則さんなどのお考えを少したどってみたい。わたくしの知人の先生は、人類学の立場から『輪廻転生—〈私〉をつなぐ生まれ変わりの物語』という、ずばりの本を書かれている。また、輪廻転生そのものではないが、東大の死生学・応用倫理センターのアンケート調査によると、死後生を信じない人と、信じる人は大きく二分されて…