精神疾患は精神科医でも総数が分からないほど多くあります。 そんな無数の精神疾患のうち、対応する薬物があるのは、統合失調症、うつ病、双極性感情障害(躁うつ病)、アルコール依存症、ADHD、ナルコレプシー、てんかんだけです。このうち、アルコール依存症は薬物療法をしてもしなくても断酒しないと治りませんし、ADHDは薬物療法の有効性に多くの疑問が出されていますし、ナルコレプシーとてんかんは内科でも診られる疾患です。実質的に、統合失調症、うつ病、双極性感情障害の三つの精神疾患しか薬物療法は適さないと考えていいでしょう。 この三つのうち、薬物療法が極めて有効なのは統合失調症くらいです。統合失調症は再発する…