氷河期世代

遅すぎても、支援は必要です。あきらめないために。 最近になってようやく、政府や自治体が氷河期世代への支援を打ち出すようになってきました。しかしその一方で、「今さら意味があるのか」「自分はなんとかやってきたから、支援はいらない」という声も耳にします。 そのような意見に対して、私は少し立ち止まって考えたいと思います。果たして、本当に支援は「もう遅い」のでしょうか。 ◆なんとかやってきたことは、誰にでも可能だったのか？ 「自分は苦労して乗り越えたのだから、今さら支援される人がいるのは不公平だ」という意見もあります。でも、その「なんとか」の裏側には、どんな環境や支えがあったのでしょうか？ たとえば、家…

とうとう初出社の日を迎えました。 都内のオフィスビルに到着し、まだ見た目だけとはいえ、あまりの環境の変化にしばらく見上げて感慨にふけります。 早速配属部署に案内され、先輩からOJTを受けていきます。社内の設備も整っていますし、ここなら頑張れるのではと思いながら学んでいきます。 が、入社3日目。先輩から檄が飛びます。・あなたは言われないと動かないのか・この仕事進めないと期日までに終われないと思うけど良いのか・今日からはもう私からあなたにいちいち教えない まだ右も左もわからない状態なので、しばらくは先輩に教えてもらって仕事を覚えていこうと思っていた自分からすると頬をはたかれた様な気分でした。これは…

話が全く違うと病院事務職の内定を蹴飛ばして間もなく、誰もが知っているような大手IT企業が新規事業を開始するということで求人を行っているのを見つけました。今度こそ・・・の思いで求人に応募します。幸い書類選考は追加し、面接に進むことができました。 いきなり事業の責任者クラスの方と面接で多少緊張しましたが、もう失うものもありませんし、何度も面接を受けている事で落ち着いて話ができたと思います。 後は結果を待つばかり・・・なのですがなかなか返事がきません。あまりにも気になったので、失礼かと思いつつ採用担当窓口に確認の連絡を入れると、まだほかの応募者の面接が終わっていないとのこと。これはダメかなあと半ばあ…

今週のお題「初任給」 初任給という言葉にはどこかポジティブな響きがありますね。特に最近は新卒の給与が30万円を超えたとか景気のいい話を聞くことが増えました。もちろん若い人にとってはいいことだと思いますが、なんとなく今の若い人はそれで浮かれたりすることもないようなイメージです。若い人と話す機会がないのでわかりませんが。私は氷河期世代真っ只中に就職活動もせずにバイトの延長のような形で社会人生活というものに足を踏み入れてしまった口ですので、はっきりと初任給というものを意識したことがないのです。もちろんこれからも意識することはないでしょうから、その機会は永遠に失われたといってよいでしょう。まさに失われ…

いくつか応募しているうちに、小さな会社のECサイト運営職の面接が決まりました。趣味でHP作成・公開を行っており、HP作成ソフトを使用できたことが目にとまったのでしょう。こちらとしては藁をも掴むような気持ちで面接に挑み、結果正社員で採用が決まりました。一安心といいたいところですが、前回のことがあるので油断はできません。 実際に就業してみると休みこそ完全週休二日制では無いものの、給料も20万円を越えていましたし、クレーム処理や受発注の電話対応についてもきちんと教えていただけました。もちろん客商売に就いたことが無いため当初は苦労しましたが、割と早く業務になじめたと思います。これなら大丈夫だろうと思っ…

最近就職氷河期世代と言われる年齢層についての対策について盛んに議論されています。 私も1971年生まれなのでその世代に当たります。 大学は一浪でなんとか滑り止めの私立文系に進学、今度は就職活動についても幾つかの企業が不採用となりましたがそれでもなんとか地元の某ガス会社から内定をもらえました。給料もわずかずつではありますが昇給していきました。そのうち無事結婚して2児の男児を授かり、また決して広くはないですが駅近くに持ち家も持つことが出来ました。 現在は決して満足いくような出世は出来ていませんがそれなりの給料は頂けております。 この氷河期世代の中には非正規雇用を余儀なくされている労働者が35万人存…

こんな記事を見つけたので、氷河期世代の一員として感想を述べます。 diamond.jp 無料のイントロ部分しか読んでいませんが、こちらの玄田有史氏は東京大学・社会科学研究所の教授で、特に就職氷河期世代に関する提言を行っているそうです。 今からおよそ２０年前に「ニート」なる言葉が広まったのも玄田氏の研究がきっかけではないかと言われております。 その彼が今回提唱しているのが「氷河期世代は働ける限り働け」論です。