化学の学問分野のひとつ.元素,単体,炭素を含む化合物以外のいわゆる無機化合物の研究をする. 有機化合物以外の物質を研究する化学はほとんど無機化学であり,分野としては錯体化学,金属,セラミックス,有機金属化学,生物無機化学,放射化学などがある.触媒化学、特に酵素などの反応中心としての働きが注目されている。
東亞合成グループの中核を担う化学品専門商社、株式会社TGコーポレーションの第107期(2024年12月期)の決算公告が、2025年4月2日付の官報に掲載されましたので、その概要と事業内容を考察します。 20241231_107_TGコーポレーション決算 第107期 決算のポイント(単位:百万円)資産合計: 7,347 (約73.5億円)負債合計: 5,804 (約58.0億円)純資産合計: 1,541 (約15.4億円)当期純利益: 324 (約3.2億円) 今回の決算では、当期純利益として324百万円(約3.2億円)を計上しており、安定した収益力を示しています。純資産合計は約15.4億円、…
錯体とキレート:薬学生が知っておくべき基礎知識 錯体とは 錯体とは、金属イオンを中心として、複数の分子やイオン(配位子)が配位結合した化合物のことです。金属イオンは、配位子から電子対を受け取り、配位結合を形成します。 キレートとは キレートとは、1つの分子(配位子)が金属イオンに複数の配位結合を形成する化合物のことです。この配位子をキレート配位子と呼びます。 錯体とキレートの違い 錯体とキレートは、どちらも金属イオンと配位子が配位結合した化合物ですが、配位子の種類が異なります。錯体は、1つの配位子が1つの金属イオンに1つの配位結合を形成するのに対し、キレートは、1つの配位子が1つの金属イオンに…
金属の定性分析とは、複数の金属イオンが含まれる水溶液を科学的に分析し、含まれる陽イオンを特定することです。 以下の方法で、定性分析を行います。 ・炎色反応(物質を燃やし、その色で判別)で物質を判別する。 ・試薬を加えて、沈殿の有無やその色で確認 炎色反応のゴロ 炎色反応のゴロは有名なので、覚えていらっしゃる方も多いんじゃないでしょうか。 語呂:炎色反応 リアカー 無き K村 動力 借りると するもくれない 馬力 リアカー:Li 赤 無き:Na 黄 K村:K 紫 動力:銅 緑 借りると:Ca 橙 するもくれない:Sr 紅 馬力:Ba 緑 塩化物イオン(Cl-)で沈殿する金属イオン:Ag+、Pb2…
サークル”オタク語り”アドベントカレンダー 12/5 こんにちは。 今回は結晶構造モデルを作ってみたので、ブログに残したいと思います。 結晶構造とは? 結晶構造は、結晶固体内の原子の並び方の事を言います。高校の化学で習う、体心立方格子・面心立方格子・六方最密構造も結晶構造の一つです。 金属の構造(高校化学) これらの構造は原子の種類が一種類で単純ですが、原子の種類が増えると構造も複雑になり種類も多くなります*1。 二種類の原子からなる構造の例 さて今回は、私の研究対象でもあるペロブスカイト構造の結晶構造モデルを作ってみたいと思います。 ペロブスカイト構造は、緑色・水色・赤色で示された三種類の原…
【1】東京工業大学大学院 物質理工学院の過去問を自身の勉強のために解いたものです。 【2】必ずしも解答を保証するものではありせん。間違いがある場合があります。 【3】過去問は各自で手に入れてください。 [A] (1)水溶液中の[Cr(H2O)6]3+と[CrO4]2-について [A] (2)炭素とケイ素に関する問 [B] (1) PtCl2(NH3)2の組成を持つ、異性体関係の白金錯体A~Dの構造式推定 [B] (2)カルボニル錯体に関する選択穴埋め問題 [A] (1)水溶液中の[Cr(H2O)6]3+と[CrO4]2-について ①[Cr(H2O)6]3+:酸化数+3/d3, [CrO4]2-…
【1】東京工業大学大学院 物質理工学院の過去問を自身の勉強のために解いたものです。 【2】必ずしも解答を保証するものではありせん。間違いがある場合があります。 【3】過去問は各自で手に入れてください。 (1) 14族元素である炭素やケイ素、鉛などに関する穴埋め問題 (2)単体で互いに原子配列が異なる物質の呼称と炭素における同素体 (3)ダイヤモンドにおける単位格子中の原子数、密度の計算 (4)グラファイトからダイアモンドを製造する条件 (5)グラファイトにイオンが入り、層間方向に対応する面間隔dが広がる時の回折角の変化 (6)標準状態におけるCとSiの二酸化物の構造が異なる理由 (7)太陽電池…
二酸化炭素による消火設備は1910年代にヨーロッパに普及し,現在に至るまで100年以上使われています. どのように火を消しているのでしょうか?また,どんな危険性があるのでしょうか? 今回は二酸化炭素による消火のしくみと,温泉からはじまるその歴史をみていきます.
【1】東京工業大学大学院 物質理工学院の過去問を自身の勉強のために解いたものです。 【2】必ずしも解答を保証するものではありせん。間違いがある場合があります。 【3】過去問は各自で手に入れてください。 (1) ①水溶液中Cu2+とNH3の錯体形成反応における全安定度定数算出 (1) ②[Cu(trien)]2+と[Cu(NH3)4]2+において前者の全安定度定数が大きい理由 (1) ③[Cu(H2O)6]2+についての穴埋め問題 (1) ④[Cr(H2O)6]3+が置換不活性になる理由 (2) ①遷移金属錯体の立体構造と中心金属の価電子数 (2) ②オレフィン配位子の内C-C結合が長いのはどち…
水による消火装置といえば,スプリンクラーです. 一体どのような経緯で開発されたのでしょうか? 今回はスプリンクラーの歴史をみていきます.
リンの同素体には白リンや赤リンなどがありますが,現代のマッチには赤リンが使われています. 白リンは発火しやすいのですが毒性が高く,赤リンは発火しにくいですが毒性が低いという特徴があります. リンが17世紀に発見されてから安全に使用できるようになるまでには,いろんな歴史がありました. 今回はリンの発見から,現代の安全マッチに至るまでの歴史をみていきましょう.