大映の映画監督。
大阪府生まれ。三重県名張市在住。
溝口健二「雨月物語」黒沢明「羅生門」市川崑「炎上」等の助監督をつとめ、監督昇進後は「鯨神」、悪名シリーズ、眠狂四郎シリーズなどを撮った。
時代劇のプラットフォームが映画からテレビへと移り変わってからは、テレビ時代劇を中心に活躍した。中でも「必殺シリーズ」「桃太郎侍」が代表的。
その他では「赤かぶ検事奮戦記シリーズ」「京都(秘)指令 ザ・新選組」「京都妖怪地図シリーズ」「京都殺人案内シリーズ」など。
徳川初期。幕府の治世も地につき、世は泰平のムードに酔い始めたところから、建幕の際、功労あった直参の旗本たちも、次第に疎んじられ、為に目的を失った彼らは至るところで大名と対決を繰り広げていた。 最後の人とはいえ、一時にせよ男の真心を疑った恋人を自らの手で討たねばならなかった情熱の青年・播磨とその恋ゆえに討たれて悔いなき生涯を閉じた美貌の腰元・お菊のロマンチックな悲恋を格調高く謳いあげる。 (Prime Videoより引用) 監督:田中徳三 出演:市川雷蔵/若山富三郎/藤由紀子 手討 市川雷蔵 Amazon 殿様の退屈な能の披露の席で、親友の若山富三郎があくびをしたことで切腹! 雷蔵のまわりは不穏…
www.bunpaku.or.jp 国立美術館のクラウドファンディング“『わが映画人生』デジタルファイル化プロジェクト”で、日本映画史上、唯一無二の“監督による監督のインタビュー映画”『わが映画人生』(日本映画監督協会製作)約110篇のファイル化が完了。京都文化博物館でその成果のお披露目会ということで、11日の田中徳三監督の回と12日の澤島忠監督の回に観に行ってきた。 3/11 田中徳三監督の回では、助監督時代の現場の話がなかなか興味深く。田中監督は溝口監督にも黒澤監督にも助監督として就かれたが、絵コンテをきっちり用意し、それに沿って作らなければならない黒澤監督と現場から出てくる空気を拾おうと…
★★★☆☆ あらすじ ヤクザな稼業から足を洗い、妻と共にカタギとして生きていこうとしていた主人公だが、とある親分に見込まれて組を任されてしまう。シリーズ第2作。 感想 前作から一年も経たずに作られた続編で、内容も前作を踏まえたものになっている。正直なところ前作の内容をほぼ忘れてしまっていたので、細かい部分でよく分からないところがあった。一応、後から前作のあらすじを確認したのでなんとか思い出し、おおよそのことは把握できた。 勝手気ままにやってきた主人公がカタギになろうとするも、逆にヤクザの組を任されてしまう物語だ。曲がったことが大嫌いで、頼まれたら断れない男気のある主人公が、結局金だけがモノをい…
楽しいわー、これ。狸たちが化かしあう、“特撮”ミュージカル・コメディ! 今朝の1日1映画は、今日が市川雷蔵さんの誕生日ということで『花くらべ狸道中』(1961年 日本)を鑑賞。 狸の国の雷吉(市川雷蔵)と新助(勝新太郎)は、首領の身代わりで弥次喜多に化け、江戸へ向かうが、刺客の娘・きぬた(中田康子)に狙われる。 セクシー戦法に目が眩んだ新助は、危機一髪のところを新選組に化けた雷吉に助けられ……。 1961年1月3日にお正月映画として封切られた、ミュージカルコメディーです。 いやー、楽しい! 金髪の髷(まげ)に、着物にネックレス、物や全身タイツ&南国のパーカッションミュージシャン…などに扮した登…
市川雷蔵×中村珠緒のキュンキュン系ラブコメディ! 今朝の1日1映画は『浮かれ三度笠』(1959年 日本)を鑑賞。 将軍・吉宗は、甥の松平与一郎と宗春の娘・菊姫(中村珠緒)とを強引に結婚させようと企んでいた。 これに反発した菊姫は家出! ところが同じ頃、与一郎も家出していた。 二人の探索を命じられた兵馬(本郷功次郎)は、道中お調子者の旅鴉・与三郎(市川雷蔵)という男と意気投合し、道連れになるが……。 「人肌牡丹」の松村正温のオリジナル脚本を「濡れ髪三度笠」の田中徳三が監督。 「濡れ髪シリーズ」計5作の第3作です。 市川雷蔵という役者を多角的に見てみようと思い鑑賞。 これは一見時代劇ですが、中身や…
まるで『ロッキー』のような感動が。執念を燃やす最後の忍者、霧隠才蔵による一大活劇。 今朝の1日1映画は『忍びの者 続霧隠才蔵』(1964年 日本)を鑑賞。 大阪城落城後、真田幸村(若山富三郎)とともに九州薩摩へ脱出した才蔵(市川雷蔵)。 家康方の優秀な忍者群の追求を退けながら南の海、種子島へ渡り、さらに薩摩から駿府へ飛び、城中奥深く宿敵徳川家康(小沢栄太郎)に復讐の刃をもって迫る……。 最後の忍者として世を忍びながら生きる“忍びの者”シリーズの田中徳三が監督した第4作品目です。 前回見たシリーズ3作目『忍びの者 霧隠才蔵』の続きとなっていて、物語の後半が描かれています。 見終わって、なんだか感…
市川雷蔵が軽やかな動きで魅せる日本映画に「縦の動き」を生み出した忍者映画 今朝の1日1映画は『忍びの者 霧隠才蔵』(1964年 日本)を鑑賞。 秀吉の死後、関が原の合戦で豊臣方を破って天下統一した家康(中村鴈治郎(2代目))。 その覇権を名実ともに確立するため、15年の長きにわたって機を狙い、深謀遠慮の末に大阪城に砲弾を撃ち込む……。 徳川方についた裏切り忍者と死闘し、さらに単身家康暗殺に赴き秘術を駆使する才蔵(市川雷蔵)の活躍を描く田中徳三監督によるシリーズ第4作です。 この映画のシリーズは第3作までは主役が石川五右衛門で市川雷蔵が演じていて、4作目以降は霧隠才蔵(きりがくれ・さいぞう)とい…
眠狂四郎の記念すべき第一作目で、市川雷蔵の当たり役 伝説の大スターの色男ぶりを堪能できる作品ですが ニヒルというよりは、お喋りで磊落(らいらく)な浪人という感じ ただしタイトルが出るまでの90秒は超カッコイイ! いきなり伊賀者に闇討ちされそうになる狂四郎 そこへ千佐(中村玉緒)がという女が100両を持って 命をつけ狙う唐人陳孫から守って欲しいやって来きます 続いてその陳孫(若山富三郎)から結び状で呼び出され 千佐は加賀前田藩の間者だから深入りするなと狂四郎に警告します 前田藩の君主・前田斉泰は、豪商・銭屋五兵衛と組んだ密貿易で 巨額の富を手に入れますが、幕府への発覚を恐れ銭屋五兵衛を殺害 そし…
★★★☆☆ あらすじ 逃げるのに失敗して再び遊郭に売り飛ばされた知り合いの女を救出に向かう男と、その弟分。94分。 www.youtube.com 感想 慣れるまではセリフが聞き取りにくい。古いからということもあるのだろうが、キツい印象を受ける河内弁も影響しているはずだ。 今なら見所は勝新太郎と中村玉緒の実の夫婦の初々しい共演と言えるが、それ以外だと何があっただろう?と思ってしまうような、あまり盛り上がりのない映画だった。ヤクザ映画にありがちな派手な決闘シーンがあるわけでもなく、女の救出もほぼ失敗に終わるし、切ない恋物語もない。 // 公開当時の人達は、要所要所で見せる勝新太郎演じる主人公の態…
主演が「白い巨塔」の田宮二郎と「非情のライセンス」の天知茂、ヒロインが女賭博師シリーズの江波杏子で、監督が「必殺シリーズ」の田中徳三。 どんだけハードボイルドなんだよ!と勝手な期待を膨らませたら、出てきたのは関西弁が雑踏の隙間を泳ぐようにすり抜ける“お調子ボイルド”でした。 「宿無し犬」(1964年/田中徳三監督) 一匹狼で喧嘩に強く女にモテモテ(全部自称)なトッポイ兄ちゃん鴨井大介(田宮二郎)。 彼を利用して暴力組織・須賀組の壊滅を目論むしょぼくれ貧乏刑事(天知茂←役名無し)。 舞台が関西という事もあって台詞はどれも丁々発止(脚本:藤本義一)。 ヒロインは江波杏子ですが、作品のカラーを決めて…