和歌の一体で、最も普通の歌体。五七五七七の五句三一音を原則とする。起原はよくわからず、諸説あるが、万葉時代には既に確立し、長歌・旋頭歌(せどうか)などのすたれた平安時代以降は、和歌といえば短歌をさすに至った。みじかうた。みそひともじ。
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『短歌パラダイス』感想の注意書きおよび歌合一日目、二日目のルールはこちらです。 yuifall.hatenablog.com 6番目は「刑」でした。 降りられない舞い上がれない宙吊りの刑に目をとず 風を嗅ぐまま (一郎次郎) 殺されにゆくため歩む永さもて朝刊に読む死刑執行 (七福猫) 恋人のカルテの上に蜘蛛たちの私刑(リンチ)のような横文字は散る (ぐるぐる) 降りられない舞い上がれない宙吊りの刑に目をとず 風を嗅ぐまま (一郎次郎) 「一郎次郎」の歌は、普通に「宙ぶらりんの状況」というふうに読みました。宙ぶらりんといっても中途半端という意味合いではなくて、上からも下からも色々言われる中間管理…
山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 前田康子 bokutachi.hatenadiary.jp 見過ごした映画のような風に会う壁にもたれて笑っていたら 『現代短歌最前線』でも引用した歌人です。この人は育った家族(両親と兄)、作っていく家族(夫と子供)の歌がすごく印象に残っていたので、この解説に 歌集に個人情報をあまり明かさないタイプらしく、作者像はどこかあいまいな雰囲気がある。 と書かれていてちょっと戸惑ったのですが、よく考えると家族や日常のこと以外、自分のことはあまり詠まれていないことに後で気付きました。 その視点は基本的に現実と…
pixivのトイレットSSコンテストから削除したSSを再掲。 今後も月イチくらいで過去作をHDの澱からかき集めようかなと思案中です。 「ヘイ尻!」 俺の呼びかけに応じて便座の後ろに設置された超高性能デバイス〈尻〉が起動した。 〈洗浄中〉のLEDが点灯し、ペーパーホルダーが自動回転すると、尻拭き用のマジックハンドが伸びてきて、俺の臀部をフェザータッチでやさしくぬぐう。 ペーパーには排泄物を乳化分散させる薬剤、要はうんち落としの石鹸が塗布されており、かるく数回撫でる程度で、尻の穴周辺のもろもろの汚れはキレイさっぱり落ちるって寸法だ。 なに、今時の全自動トイレなら珍しいことじゃない。 俺はひと仕事終…
今月つくった歌は12首。 ももいろの百合の子 しろく俯いて香る足音 花粉がほとり/uta #短歌 #tanka— 𝑫𝒐𝒍𝒍𝒚 (@Dolly_is_Sheep) 2022年6月1日 1.自分でつくっておいてなんだけど、まあ多分雰囲気短歌
短歌 空っぽの月が浮かぶ 空っぽの私がベンチに腰かける夜 急いでいるわけではない。月を見たい気分になったのでベンチに腰掛け空に浮かぶ月を眺める。と、雲が流れて月を隠してしまった。月を飲み込んだ空がうっすら柔らかく発光する。月があり、星があり、その先には広大な宇宙が広がっているのだと、私は一人感動する。 月を見ていた - 透明で不可能性 Aさんの訃報が流れた朝七時 乗客みんな「共犯者」だね 電車に乗っているときに誰かの訃報が速報で入ってきた。スマートフォンを眺めている人はきっと今自分とおんなじ情報に触れている、と思ったら立ち現れる謎の連帯感。こういう形で連帯したいわけではないのだけれど。 陽光を…
山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 山崎方代 bokutachi.hatenadiary.jp いつまでも転んでいるといつまでもそのまま転んで暮したくなる この人はなんとなく山奥で放浪しているようなイメージが強く(イメージです)、解説にもあるように種田山頭火と似た空気を感じます。この歌読んでて『三年峠』って昔話思い出しました。転んで暮らせばいつまでも楽しく長生きできるかも。 この人の歌は愛唱しやすくて、けっこう有名なものも多いのではないかな。私がぱっと思い浮かぶのは 一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております こんなにも湯…
山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 都築直子 bokutachi.hatenadiary.jp ベランダに立つてゐる羊歯 夜ならば新月ならばわれならば飛ぶ この歌ぱっと目に留まりました。「われならば飛ぶ」かぁ。めっちゃかっこいいな。夜ならば新月ならばわれならば、って畳みかけてくる感じ。 この人はスカイダイビングのインストラクターなんだそうです。それでも、新月の夜に飛ぶっていう経験はあまりしないんじゃないかな。私がお前だったら飛ぶのにお前はここにいるんだ、っていう目で羊歯を見ているのが面白いなと思いました。 ひきしぼりたわめたるもの一…
* 戦つづく骸のなかのおもいではピースサインのかく存るゆうべ 流れては消ゆるものこそ尊しと河辺の花をちぎって游ぶ いまさらにおもいでなどと呼ぶ刹那 冷凍庫に隠したるかな 彼方より流れ星かな一筋のなみだのようなきらめきありぬ ぼくがまだ生きてゐるという仮定法 用法知らず筆写するのみ ペン軸の軸が回転する夜半 大きな嘘を吐く鳥がゐる 酸模の茎を齧って少年の夏の真昼の憧憬おもう いくつかの片恋おもう夏がまた始まろうとするわが人生よ 舟を漕ぐ みどりいろなる水の上あらたな風がうろを敲いた 茄子肥ゆる 季節のときよ一瞬の光りのなかで遊ぶ子供ら 橘樹の萌ゆる木立よ 回答はあらずやわれが死ぬるときまで あや…
山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 本多忠義 bokutachi.hatenadiary.jp 泣きながら夢を見ていたあの空が混ぜてはいけない色に変わって 歌集のタイトルは「禁忌色」だそうです。解説には、 歌集題の「禁忌色」とは美術用語で、混ぜ合わせると汚い色になるため混合を避けられる組み合わせのことだという。しかし本質的には、「禁忌」という言葉が持つ「罪」の側面に着目した命名であるように思う。 とあります。 「混ぜてはいけない色」がこの「禁忌色」なんですね。「空が混ぜてはいけない色に変わって」というのは、すでに空では「混ぜてはいけ…
kindleセールで買った本 NHKの短歌関連書籍 NHK短歌 新版 作歌のヒント 栗木京子『現代女性秀歌』 馬場あき子『新百歌』 馬場あき子『馬場あき子の「百人一首」』 早川書房 ジェニー・オデル『何もしない』 それ以外に買った電子書籍 ココア共和国7月号 NHK短歌7月号 箒木蓬生『ネガティブ・ケイパビリティ』 kindleセールで買った本 kindleセール期間中だったので何かめぼしいものはないかと思い、検索したものの、ごた混ぜになっている状態で見づらかったので、ひとまずNHK出版のものを探したいと思って絞って検索した。 すると短歌関連の本が色々と出てきて、ぜひこのタイミングで買っておき…
[母の短歌]追憶の風 猿庫の苔むす岩間より湧く泉 冷えびえと喉に沁み渡りゆく 静まりし猿庫の泉に鹿威し リズムをもちて響き渡りぬ
6:09 ◆ほんと暑くてちょっとしんどい。とりあえずいまはゲームの周回をしないことで休憩時間としている。休憩っていうか、2日は作業はのべ2時間くらいしかしてないはずなのに終わっていた。何をやっていたのかよくわからない日だった。 ◆晩ごはんはまた茄子とお揚げを乗せたお蕎麦を食べた。パスタにしようと思ったらベーコン切らしてたんよ。3日は冷凍のカレーを食べるか、あとでネットスーパー注文するかなんかする。 ◆あーあ。もう夜中になっちゃった。私ももくりで原稿とか言いたかった(言いたいだけ)。 ◆書くのは楽しい、それは疑いようもなく、書けなくなった部分に差しかかったときですら、主観としてそれが「書いてると…
7月3日 誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) アガペーを語源にアガパンサスの愛 雅舟 【花】アガパンサス(ユリ科) 【花言葉】恋の訪れ 愛の便り 【短歌】ひさびさのきみの便りをポケットにアガパンサスの咲く道をゆく 届いたのは「愛の便り」に違いありません。アガパンサスの 咲く道をゆく足どりはスキップするように軽やかです。根元 からすっきりたくましくのびる葉もまた見事です。 【季語】草笛 草矢【俳句】 草笛のきこゆるごとき手紙かな 加藤三七子 草笛を子に吹く息の短かさよ 馬場移公子 白雲に草矢放ちて恋育つ 滝川 閨花 【三行詩】至上の愛アガペー エロスの対極アガペー アガ…
朝起きると部屋が30℃あり、慌ててクーラーを付ける。ほぼサラダの生春巻きを作り、鶏を茹でた汁に塩で味を付け、溶き卵を落としてスープにする。これが朝昼兼用という感じだった。木下龍也さんの「あなたのための短歌集」を読む。集まったお題に沿った短歌を木下さんか紡いでいく形式。ゆっくりと味わうように読んで、ほろほろと泣いた。優しくて柔らかくて暖かい木下さんの言葉は驚くほど私を刺した。短歌ってすごい。こんなに感じさせるものなのか。驚いた。最近、詩や短歌を分かりたいと思っている。ちょっとだけ掴めた気がした。散歩に行く。 マクドナルドが食べたくなって、4回ほど看板を見に行ったが素通りに留めた。引っ越す前に食べ…
7月 ペリペリとネイルシールを引っ掻いて焼けた腕から模様がつづく 暑い日が続き今日は(今は)やや軽い熱中症のような気怠さに見舞われてます。氷アイスを首に当てて寝ることにします。(マジメに) 今日は、 TWで先日呟きをしたことが、歌人の方まで届いてしまったり 少しドギマギした。 短歌の世界はやわらかいように見える。 空気が柔らかい。 短歌を学ぼうと私が買った本でおすすめは、SNSでもご活躍の先生。この2冊。これは二冊は購入した本です。他にも良書、他の機会にご紹介したいです。ほんとに好きならカルチャーセンターや通信講座で学ぶのも良いだろうし、結社もよいと思ってます。 エレガントな表紙 のんびり読ん…
7/2 土曜日、下半期のお正月🎍 七月は、毎日ブログ書こう月間。 が、しかし昨日は 久々の親友ちゃんとの夕飯が 楽しくて、書けなかった😅 彼女は、短歌にハマってるらしく 色々面白い短歌を教えてもらいました。 短歌って奥深いなぁと思いました。 前から私も短歌や詩が好きだったことを 思い出しました。 一番好きな詩人は金子みすゞさんです! 金子さんの詩や言葉を読むと そこの空気が浄化されたような? 空気が変わるなぁっていつも思います。 金子みすゞさんを知ったのは、 東京の洋服屋さんで。 そこに爽やかな小冊子が置いてあり その中に 金子みすゞさんの詩と、 その詩をイメージした洋服が写っていて 釘付けに…
三位 理不尽に慣らしておけば無理ゲーもテレビの指令号令一下 二位 国民の生活レベル下げてなお選挙勝つなら国民の負け 一位 テレビ出た数の多さが勝因の甘い選挙で厳しい日本 番外 既得権守り抜くだけ難題は放置与党の政権安泰 以前と言ってもだいぶ前だが、日本人は賢い方なのかなと思っていた。が、今では評価は暴落、水面下へ海溝の底へ沈む一方である。残念至極。なにせテレビメディアが騒がなければ問題の認識も出来ないのであるから、相当なイカレっぷりなのである。自宅が火事で火の粉が舞っていてもテレビに映らない限りソファーでくつろいでいるようなものだ。そんなバカなって?典型例がこのワクチン問題で、家族が接種後具合…
衰えることのない高気圧が東京を熱々の夏に追いやる毎日。電力は足りずに、節電はした方がいいがエアコンは使いましょうというメッセージもどこか無理があるような。 家で一人でエアコンの電力を使うより、国会図書館で多くの人と電力を使った方がいいかも、とは考えなかったが、図書館のほうが暑い夏は読書は向いていると思った。 朝早めの時間に家を出て、国会図書館に着いたのが10時40分頃。もうだいぶ座席がうまっていたが、なんとか落ち着けそうな席を見つけた。 さっそく、閲覧請求をした。永井陽子さんの同人誌「詩線」(1号から15号)、角川の短歌誌「短歌」6月号、佐藤弓生さんの歌集『薄い街』と『モーヴ色のあめふる』。 …
詳細はこちらのブログに書いているけれど、ここ数日家族のケアと自分自身のケアで消耗しきっていて、じっくりと本を読む心のゆとりがない。 snowrabbit21.hatenablog.jp 引っ越してから電子書籍以外でまともに本も買えていない状況だったし、何かしらご褒美がないとやっていられないと思って、山中智恵子歌集を予約注文した。 山中智恵子歌集 作者:山中智恵子 書肆侃侃房 Amazon 併せて、前の自治体に住んでいた時に図書館で借りて読んだ山中智恵子『玲瓏之記』も日本の古本屋で注文した。 aniron.hatenablog.com ここのところほとんど作歌も作詩もできていないのだけれど、とに…
短歌の形式だからこそ意味を成すこと。短歌の形式にして読んで初めて意味が透けてくるように作ること。散文ではとうてい通用しない配置の言葉が、短歌形式であることによって詩性を帯びること。そのとき言葉は、私は消え失せてしまうはず。そんな理想を掲げています。実作に反映できるのはいつの日になることやら。 それでは、令和四年六月の自選五首です お金では買えないモノを手に入れて返品するのにかかったお金RIUMさんの#連想短歌 #イラスト詠 この星に残る最後のバス停で待っているのはバスではなくてRIUMさんの#連想短歌 #イラスト詠 あなただけ幸せになるお話をあなた以外のみんなで分けるRIUMさんの#初句 ちょ…
本日朝刊に、宮谷一彦の訃報が載っていた。 nordot.app 大学生時代だねはまったのは。別冊ヤンコミだったか「肉弾時代」が問題作というんで皆で読み合ったり。昨年暮れに亡くなった平田弘史「薩摩義士伝」も同時代だ。 kokoronokoe.hatenablog.jp サブカルチャーというかマイナーで尖がった作品を探し、こんなの知ってるオレ偉い!みたいに読んでいた。宮谷の方も塚本邦雄の短歌「馬を洗わば馬の魂冴ゆるまで…」を引用したり、三島自決を賛美したりと、まあわりと好き勝手とか。 どういえばいいのか、魂がスカスカで、最近の話題作、人気作を小説も漫画もドラマも映画も知らずに生きている。それだけな…
たんぽぽ舎です。【TMM:No4522】 2022年7月2日(土)地震と原発事故情報− 5つの情報をお知らせします 転送歓迎 ━━━━━━━ ★1.物価上昇 体感は2倍 家計負担数字以上にアップ 食品など「よく買うもの」5%高(10%以上) 柳田 真(たんぽぽ舎共同代表) ★2.エネルギー問題だんまりの候補者に大学生が喝 「目標だけでなく具体案示して」原発に軍事攻撃リスク、 再エネ導入は道半ば…でも第一声で言及なし【参院選論点を問う】… メルマガ読者からの原発等情報1つ(抜粋) 黒木和也 (宮崎県在住) ★3.米の火星探査機が「任務終了」 着陸から3年、探査によって火星内部の様子が明らかに 「…
3年ぶりの開催となった第七回文学フリマ岩手より二週間……弱……皆さんまだ熱い余韻に浸っていることと思います。 小田原の居住地では梅雨も明け、本日の最高気温は37℃を記録し、我が家の室温も36℃と、逃げるようにカフェーでアイスコーヒーを嗜んでおります。あつい…… さて、先日の会場でもご案内いたしましたが、『イーハトーヴの夢列車 三号車』参加作品募集のおしらせです。 参加をご希望の方は以下の内容をよくお読みいただき、ご理解・ご了承のうえお申し込みください。 詳細はこちら(参加要項、PDFファイル) https://acrobat.adobe.com/link/track?uri=urn:aaid:…
―その1584― ●歌は、「君がため浮沼の池の菱摘むと我が染めし袖濡れにけるかも」である。 静岡県浜松市浜北区 万葉の森公園(P73)万葉歌碑<プレート>(柿本人麻呂歌集) ●歌碑(プレート)は、静岡県浜松市浜北区 万葉の森公園(P73)にある。 ●歌をみていこう。 ◆君為 浮沼池 菱採 我染袖 沾在哉 (柿本人麻呂歌集 巻七 一二四九) ≪書き下し≫君がため浮沼(うきぬ)の池の菱(ひし)摘むと我(わ)が染(そ)めし袖濡れにけるか (訳)あの方に差し上げるために、浮沼の池の菱の実を摘もうとして、私が染めて作った着物の袖がすっかり濡れてしまいました。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文…