シロクンヌはムマヂカリと二人、旗塔のそばにいた。村の入口に立つと旗塔が思いのほか高く見えたので、ムマヂカリの案内で荷物も置かずにそのままここに見に来たのだ。クズハとは広場で別れたが、その時、息子だと言ってハギという若者を紹介された。歳を聞けば 24 だと言われ、シロクンヌは耳を疑った。クズハをもっと若いと思っていたのだ。それを言うと、「 15 の時に産んだのよ」と顔を赤らめていたが、そんな若さで産むという話も珍しいが、それにしてもクズハは若く見える。姉弟と言われた方がすんなり来るだろう。そのハギも一緒にここに来たのだが、今はムシロを干しに行っていた。 そしてここへ来てみて、シロクンヌはさらに驚…