IT産業の中でもSIerと呼ばれる業務形態では、多重下請け構造が問題だとよく言われる。元請けは仕様書だけまとめて下請けに投げ、下請けもその下請けに部分を任せるピラミッド構造である。当然1単位の仕事の対価も、底辺に近くなればなるほど下がっていく。 「下請けいじめ」に関しては、昨今元気な公正取引委員会が目を光らせているが、では元請けのリスクは何かというと、顧客との仕様のすり合わせに関するもの。発注側・受注側でちゃんとした合意がなかったり、契約があいまいだったり、後に仕様変更が押し寄せるなどのリスクだ。その典型が、この例。 NHKに提訴された日本IBMの反論が生々しい…仕様書に記載ない仕様が満載 |…