はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と七十四 「デタトコショウブ ノ カミダノミ?」 「アレコレ考えていたらナニもできやしない」 ん? 「細かいコトばかり気にしていたら、できるコトもできなくなる」 ん~。 「つまり、チャンスの前髪だな」 ん、あっ。 「カイロス、カイロスですよね」 「おっ。そう、ギリシャ神話に出てくる、カイロス」 「前髪しかないから、後ろ髪はないから、通り過ぎてしまったら、もう、ソコに、掴む髪なんかない。でしたよね、たしか」 「その通り。『時刻』、『時を刻む』、の、神であるカイロスの前髪は、まさに、その、『時』の象徴というわけだ」 チャンスの前髪は、時の前髪、だったのか。 な…