筒井康隆氏のカーテンコールを読んだ。出版されたのが2023年で、2020年以降に発表された25編のショートショートを収録している。わかりやすい落ちがあるもの(本質」とか「美食禍」など)から意味がよくわからない者(「山号寺号」)まで、色々収録されている。自伝的な「川のほとり」から、それなりに結末のあるもの(「花魁櫛」、「楽屋控」、「塩昆布まだか」)と色々取り交ぜているが、どうも発表の経緯とか背景がわからないので、著者が何を言わんとしているのかつかみかねる作品が多い。意味が分からないと、ある程度落ちがわからない場合作品をどのように楽しんでいいのやら当惑してしまう。ちょっと驚いたのは、筒井氏の息子が…