1959年6月~8月「週刊朝日」 昨日のどろどろ男女妄執劇とは違う本格的なミステリー物というのか。とはいえしっかりどろどろも混入している。 本作もまた六回もTVドラマ化されているという。 日本テレビドラマ界は松本清張なしでは成り立たないといえようか。 ネタバレします。 七月二十八日午前十時ごろ、という書き出しである。 三人の少年が多摩川の川原に跳ねるように走りおりた、とある。 夏休みも始まったばかり、早起きした子どもたちが意気揚々と遊ぶために繰り出した光景が浮かぶ。 清張の筆致はいつも絵となってすぐに目に浮かんでくる。そこからもうドラマの中にはいりこんでしまうのだ。 さらに少年はここで防止のた…