寺嶋祐貴、西原真理、牛田享宏 痛み・しびれにおける心理社会的要因の診かた MB Orthop 33(3):64-72,2020 患者が痛みを訴えるとき、当然、何らかの侵害刺激による痛みが原因であることが多いが、多くの臨床医を悩ますのは、そこに器質的要因以外のものがどの程度関与しているかを評価することである 身体症状症の新しい診断基準で特徴的であるのは、疼痛という症状に対して不釣り合いな思考、強い不安、過度な行動のいずれかが存在していることを主体としていることである。器質的な疾患の有無を問わない点も重要である。器質的疾患があったとしても極端に逸脱した行動がみられれば身体症状症と診断が可能であり、…