神と愛の違いはなんだろう。 どちらも目に見えない。手で触れない。「こういうものだ」と定義することができない。けれどもそれを信じる人にとっては、時には命よりも優先されることがある。温度も、匂いもないのに、温もりや安らぎを感じる。 考えてみると、「信じる」とは何とも不思議な行為だ。「食べる」や「歩く」のようにどのような状態かを見ることはできない。また、信じながら疑ったり、疑いながら信じたりすることもできる。 神や愛について考えるとき、いつも思い出す文章がある。 希望、情愛、信頼、慰め、励まし、癒し、どれも生きていく上でなくてはならないものだ。いずれも見ることもできなければ、手で触ることもできない。…