先回のブログで、中世、東海地方で発掘される山茶碗を紹介しました。 カワラケと呼ばれ、大量に焼かれた雑器ですが、その用途ははっきりしません。 そんなわけで、まともに取り上げられることはあまりありません。 しかし、例外があります。 天場もん(天場物)とよばれる山茶碗です。 山茶碗は、窯での効率を上げるため、10-20個積み重ねて焼きます。当然、くっ付きなどが多くなり、見込みが荒れた品がほとんどです。 そんな中、一番上に位置する品は、きれいな肌なので、天場もん(天場物)とよばれ、珍重されます。 今回は、その昔、私が田舎の骨董屋に出入りするようになってほどなく購入した品です。 口径 14.7-12.6…