先日のブログで、瀟湘八景を描いた古伊万里染付中皿を紹介しました。 漁を終えて戻る湖畔の情景が、風景画とともに、漢詩で表現されていました。 山水画は、絵と讃が一体となって完成します。 山水を描いた伊万里皿は多いですが、讃も含めた品は少ないです。 その理由はいろいろ考えられます。 まず、陶磁器では、完成した山水画よりも、絵のみの場合の方が、見る側に解釈の自由度が高く、汎用性が増すことが考えられます。完璧な山水画では、鑑賞陶器の色合いが濃くなって、実用品である伊万里焼の用途が狭くなってしまいます。 もう一つは、陶工は絵を早く描くことがほとんどすべてであり、字を書くのは苦手であったろうと思われることで…