→茶道
湯を沸かし茶を点てて飲むことそれ自体の総称。 日本の代表的な伝統芸能であり総合芸術。
最も古い文献では陸羽(〜804)が書いた『茶経』より茶の記述は始まる。 鎌倉時代、栄西禅師により「茶」が日本に紹介され、 禅宗の一様式「茶礼」として日本に根付く。
日本の茶道は、その実践だけでなく、使用される道具や空間の設計においても深い芸術性を持っています。 このブログ記事では、茶道具の美学、茶室の設計、そして茶の湯の儀式がどのようにして芸術と融合するのかについて探ります。 茶道具の美学:茶杓や茶碗などの道具に宿る美意識と芸術性 茶道で使用される各道具は、単なる機能的なアイテムではなく、それぞれが独自の美学を持っています。 例えば、茶杓(ちゃしゃく)は一本の竹から作られることが多く、その曲線美や質感は使用者に穏やかな感覚を与えます。 茶碗もまた、形状、色、釉薬の選択がその季節や茶会のテーマを反映して選ばれ、見る者に美的喜びを提供します。 これらの道具は…
日本の茶道は、単にお茶を淹れる技術以上のものを提供します。 それは心の平穏とリラックスを促す精神的な実践であり、瞑想的な体験としても機能します。 このブログ記事では、茶道がどのようにして心を落ち着かせ、内面の平和をもたらすのかを探ります。 一服の茶の心地よさ:茶道の世界で味わう静寂と癒し 茶道のセッションは、「一服の茶」として知られ、これは文字通り一杯の茶でありながら、その背後には深い意味が込められています。 この短い時間の中で、参加者は外の世界の騒音から離れ、現在に集中することが求められます。 この集中は、心を穏やかにし、日常生活のストレスから解放する静寂と癒しの瞬間を提供します。 茶室の設…
茶道、または日本の伝統的な「茶の湯」は、単なるお茶を飲む行為を超えた深い文化的意義を持つ芸術形式です。 このブログ記事では、茶道の歴史的起源、精神的背景、そしてその美学的な道具について掘り下げていきます。 茶道の起源:茶の湯の始まりと発展 茶道の起源は、中国から日本へと茶が伝わった奈良時代まで遡ることができますが、今日私たちが知る形の茶道が確立されたのは室町時代に入ってからです。 特に、禅宗の僧侶たちによって茶の文化が取り入れられ、精神性と瞑想の一環として発展しました。 その後、千利休によってさらに形式と哲学が洗練され、侘び寂びという美意識とともに、日本独自の文化として確立しました。 茶道の精…
9月下旬の稽古で出て来た主菓子の銘が「雁に月」。薄く黄色なまん丸お月様の上に、雁が二羽飛んでいる模様が付いていた。そこで先生が「雁が手紙を運んでくるという話があったけど、あれは中国のお話だったっけ・・・」とつぶやいていました。 そこで調べてみると、雁信や雁書という言葉あるようです。 前漢の李陵の元同僚である蘇武が昭帝の使者として匈奴へと赴くが、蘇武捕らえられてしまいます。そして匈奴は蘇武は死んだと言って返しません。昭帝は返すように交渉するが埒があかない。そこで一計を案じ、射おとした雁の足に蘇武からの手紙が括り付けてあった、と言って生存している事を主張し交渉に結果返ってくることが出来たとのこと。…
先日先生に指摘されたのは「歩き方や立ち方もすっとしてていいんだけど、持ち出すときの道具が低いのよね。もっと敬ってね」と言われた。 この一言には思い当たる事があった。 自分の点前をしっかりしようと、あるいみかっこつけようと考えて点前の稽古をしていて、道具や客を敬うことまで心が行き渡っていない。 私には気働きがない。茶友を見ていてもそれは思った。ある茶会でお弁当を頂く点心席に入ったとき私は席についてお弁当を開けようとしたが、茶友は部屋の端にあるお茶を取りに行った。私にも同じお茶セットが目に入ったはずだが、お茶を入れようという行為に結びつかなかった。もしかすると自分の喉が渇いていたら、お茶を入れたか…
茶会を開催する前提条件として必然性があるはずだ。 何故このときに、この場所で、この人を招いてこの人が開催するのか、その必然性がある。 一番分かりやすいのは記念の茶会。あるときに発生したイベントを記念して人を招く。半白の茶事は、50才を記念して亭主が世話になった人を、ゆかりの場所に招く。これが分かりやすい。 そして必要な物は道具立て。場・時・人の三要素に調和していない物を使わないことが条件となる。もし卒業記念の茶会にドラえもんの茶碗が出てきたらおかしいが、卒業生本人がドラえもんが好きだったり、研究対象がドラえもんだったらふさわしい取り合わせとなるだろう。 調和度という物は、-1~1の間で表現でき…
骨董品や古美術品には、にせものや贋作がつきものです。 古備前焼にも、桃山時代の茶道具や特注品や献上品などの名品には高価な評価がされますので、その分贋作や偽物も多く作られている歴史があります。 そこで今回の動画では、古備前焼の偽物が疑われやすいケースを紹介します! 〇〇があるものには、特に注意が必要です!その正体とは? 動画でご覧ください! www.youtube.com 安土・桃山時代(1572-1598)の茶会記には、古備前焼の茶入や花入はほとんど出てきません。なので、桃山茶陶と呼ばれるそれらの品目や耳付などの装飾の目立つ作品には特に注意が必要です!
大学時代、茶道部に在籍していたことから、春合宿の京都で、茶道のお家元をいくつか訪問させていただいたことがある。 薮内流燕庵(やぶのうちりゅう、えんなん)を訪ねた時は、当時の私達と歳頃が似ているということからか、ちょうど、現お家元、藪内紹智先生が応対して下さった。明かり障子を背にお一人、静謐な空間にお座りになってお迎え下さった。誠実なお人柄が滲み出て、穏やかな中にも凛とした佇まい。あの光景は、一幅の「止め絵」のように記憶に刻まれている。 燕庵を後にしながら、私たち部員同士で、「さすが武家の流れを引くお家元だね。かっこいいなあ。」などと、感動を話し合ったものだ。 以後、TVなどで薮内流と見かけるた…
織部好みの古備前平水指 慶長年間 桃山茶陶の名品 みなさん、こんにちは。 古陶磁鑑定美術館です。 Youtube公式チャンネル【やきもの・古備前鑑定番組】に、「古田織部が活躍した慶長時代の古備前水指の鑑定方法と見分け方を解説する動画」を配信しました! www.youtube.com 本物の桃山茶陶の名品を動画で見れる貴重な機会です! ぜひお楽しみにご覧ください!
今週のお題「大発見」 古田織部好みの本物の桃山茶陶!大発見! みなさん、こんにちは! 古陶磁鑑定美術館です。 突然ですが、みなさんは古美術や骨董品には興味がありますでしょうか?日本には素晴らしい歴史文化や芸術があり、それらは現代でも伝世品として愛でることができます。 そんな時代の中の一つに、天下人や戦国大名や茶人たちが愛した「やきもの」があります。 www.youtube.com それらの焼き物の鑑定や調査は、未だに解明されていない謎も多く、研究者にとってとても魅力的な一分野でもあります。 私たちは、それらの解明に取り組み、また挑戦し続けています。今回は、その中でも古田織部と言う茶人が活躍した…
日本の歴史と文化の中心地である京都。その産業史は、時代の流れとともに変化しつつも、「伝統」と「革新」が見事に融合した独自の進化を遂げてきました。本記事では、京都の産業史を時代ごとにひも解き、現在の京都が持つ魅力のルーツに迫ります。 1. 平安時代:宮廷文化を支える産業の始まり平安京が都として築かれた794年、京都は日本の政治・文化の中心地となりました。この時代、宮廷文化を支えるための産業が発展しました。 - 織物:絹織物の技術が生まれ、「西陣織」の原型が登場。 - 陶器や漆器:宮廷用の高級品が作られるように。 - 酒造:伏見周辺で酒造が始まり、後の「伏見の酒」へと繋がる基盤が形成されました。 …
「お茶」の世界で使われる懐石道具を紹介した内容。 かわいい(?)器・道具が盛りだくさんありました。 日本人はこういう道具の細部にも、心を配るんだなぁ。 100円ショップで買える道具も紹介されています。 そう考えると肩維持張らず、日常のアクセントを少しやってみる粋な心遣いが大切ということなのでしょうね。 すぐわかる茶の湯の懐石道具 作者:矢部 良明 東京美術 Amazon imakokowoikiru.hatenablog.com ↓応援クリックして頂けると励みになります。ありがとうございます。↓ にほんブログ村 ↓はてなIDがなくても拍手して頂けます!コメントもOKです。↓
今月はEテレで「茶の湯 武者小路千家 炉中に広がる世界」が放送されています。 炭に関する話がメインになるとのこと、この手の番組では珍しい内容かもしれません。 Eテレの茶の湯シリーズは、NHKのアナウンサーが生徒として教えを受ける形式になっています。 今回は口切りや露地の話をしていたのですが、その中でこんなやりとりがありました。 アナ「壺のようなものは?」 家元「壺です」 アナ「門のようなものは?」 講師「門です」 「壺のようなもの」は口切りの際に床に飾られた茶壺、「門のようなもの」は外露地と内露地を分ける中門です。 知らない人にとっては、壺が仰々しく紐で封をされて床に飾られるとは思わないし、門…
質問番号は前号のブログ№210に引き続きますので、Q15.から始まります。 お点前(てまえ)について Q15. 式正織部流って普通のお点前より時間がかかるって聞いていますが、本当ですか? A はい。本当です。丁寧にやろうとすると、どうしても時間がかかってしまいます。 Q16. お点前に時間がかかって、足が痺れて大変だ、と聞いていますが、そういう時はどうするのですか? A. そういう時は携帯用の小さい腰掛椅子を使って下さい。茶会の時などはこちらで用意しておりますが、時には足りなくなる場合も有ります。正座で無く胡坐(あぐら)をかいても構いません。式正織部流は武士の茶です。事態急変で戦闘に突入する様…
まだハロウィンお菓子を食べている、大使です。 本日も羽島を攻めてまいります。 美濃地方と言えば織田信長でありますが、きっと信長様もここまで羽島のモーニングいや、岐阜モーニングを攻めてはいないでしょう。 戦国の世にモーニング文化が存在していたら、面白いですね。 いや、戦国よりももっと早くから、世界中でこのサービスが普及されていたら... きっと戦争という言葉はなかったかもしれません。 茶の湯の文化の延長だと考えます。 とりあえず茶の湯文化の意味を調べてみます。(知らんのか) 本日も昨日に続き羽島市。 羽島と言っても駅からは離れております。 ユイット であります。 奥には養老山地。 西濃を象徴する…
11月25日は茶人の正月として茶の湯のお稽古に行って来ました。 栗木先生宅へ来るようになってから10年の月日が経過していたことに驚きました。 毎年は、炉開きとしてのお祝いのお弁当と先生手作りの「キビぜんざい」を食べてからお稽古をしていましたが、今回は茶事らしくしようと言うことで、炉開きに炭点前を合わせて行うことになりました。 軸は、円相無尽蔵エンソウムジンゾウと読みます。禅語ですね! 花は、椿と石蕗つわぶきの花と斑点のある葉です。斑点はだんだんと消えて行きます。 羽を使って炭点前をやろうとしているところですね。 炭点前の始まりですがその前に濡れた炭を少し蒔くのですね。 菊炭の模様もキレイですが…
みなさま、ごきげんよう。 先週末は気持ちのいい天気だったので家でお洗濯や庭いじりをしたいと思いつつも、やはり慌ただしく過ごしました。 土曜日はお茶のお稽古と娘の成人式のヘアメイクの打ち合わせ。日曜日は地元のマラソン大会(10Kmですが)にママ友と参加。こちらの話はまた次回に。今日はまずお茶のお稽古について綴ります。 お稽古は四ケ伝の台天目のご指導を頂きました。師匠から事前に「台天目をしましょうね」と言われていたものの、ほとんど予習できず。このような曲水指(まげのみずさし)を使うということぐらいしか覚えていないままお点前開始。 (写真は楽天サイトから引用) 曲水指(まげみずさし)とは 利休好みは…
夏日がまぎれて、なかなか秋の判定も難しい感じの日々が続いた。それでも茶の湯では炉開きが行われ、亥の子餅が食べられる。日付が決まっているからだ。涼しくなったので、炉にしますか、ということではない。亥の月、亥の日に炉が開かれる。今年も亥の子餅とおぜんざいをよばれた。 鏡餅のポーズ。 北鎌倉にも観光客が増えてきた。山を歩く格好の方も多い。紅葉狩りだろう。禅寺に紅葉はよく似合う。枯れた美しさが古刹の雰囲気と合うのだ。円覚寺は、階段で記念撮影をされている人たちで賑わっている。 北鎌倉駅前。 ユクはもちろん、紅い葉などには興味がない。ひたすら地面や木の根っ子あたりの匂いを嗅いでいる。観光客が連れている犬た…
令和6年11月29日(金)から12月3日(火)まで、歴史深い神田明神を舞台に「光彩絵巻 ~光が彩る日本文化~」が開催。幻想的な光に包まれる夜の境内で、日本の伝統文化を五感で楽しめるこの特別なイベントは、雅楽や茶の湯、剣術などの日替わりプログラムや、和装体験、写真映えスポット巡りなど盛りだくさんの内容となっています。日常を離れ、日本の美を心ゆくまで堪能できるイベントの見どころをお届けします。
☆◆ 今日のつぶやき・覚え書き ☆◆ 今日は(2024年・令和6年)霜月(しもつき)11月26日(火曜日)大安です。・・・・・ 奈良(北部)の天気予報・ 曇 のち 雨 ・・ 18℃・07℃・・・・・・ (^^)今日も お立ち寄り 下さいまして 感謝します(^^) 今日は何の日。 お話しのネタ があれば幸いです。 (^^) ☆◆ ~今日は何の日~ ☆◆ ☆◆ 11月26日 ペンの日 ( 記念日) 東京都中央区日本橋兜町に事務局を置き、国際ペンクラブ(PEN International)の日本センターとして活動をする一般社団法人・日本ペンクラブが制定。 1935年(昭和10年)のこの日、日本ペンク…
素敵だけど東東京からは遠い世田谷の静嘉堂文庫、このブログを書いてから3年の間に世田谷での展示をやめ、丸の内に展示室を移しました 天井は美しく、ロビーを中心に据え各展示室が横付けされている珍しい動線でした 静嘉堂文庫は三菱財閥の収蔵品を展示、管理しており中国関連の収蔵に力を入れつつも、何代にも渡ったため日本中国の幅広い品が収められているイメージです。その中でも今回は利休や織部などの茶の湯に関連した展示となっていました 特にギャラリー1というスペースでは静嘉堂屈指の茶碗コレクションが並んでおりそれぞれ銘の由来を想像したりして、見ていて楽しい。ご自慢の曜変天目も別のスペースにありました それにしても…
禅寺の茶の湯 ■2024年9月14日〜11月10日(I期)・2024年11月17日〜2025年2月2日(II期)■相国寺承天閣美術館 相国寺は承天閣美術館の開館40周年を記念し、今年から来年にかけて名古屋(愛知県美術館)と東京(東京藝術大学大学美術館)で大規模な「相国寺展」を主催しています。 応挙の傑作等を含むたくさんの寺宝がそちらに出張しているわけですが、今出川の本家でもちゃんと豪華なラインナップの展示品で別の企画展を並行して開催。相国寺の余裕と貫禄を感じさせる「茶の湯」展です。 www.shokoku-ji.jp II期からはメインビジュアルにもなっている「玳玻散花文天目茶碗」が登場してい…
休日、久々に祇園をブラブラ散歩していた。 祇園といえば、京都の中でもっとも有名な場所であり、舞妓さんもちょこちょこ歩いていて、まさに京都らしい。 ブラブラ散歩してるうちに、偶然と珍しい寺を発見した。 正伝永源院という寺で、私自身も初めて聞くし、そこから興味を持ち、寺の中に入ることにした。 この寺は普段は非公開だけど、今回は特別公開されていて、今行かないと次行く機会がいつあるのかと思い、思い切って行くことにした。 あまり詳しいことは知らないけど、細川家ゆかりの寺であり、織田信長の弟・織田有楽斎が晩年、この地に茶室を設け、茶の湯を極み、趣味を生きたといわれる。 庭園の中央に、戦国の茶人・武野紹鴎の…
前回、前々回の続き、徳明園の紅葉シリーズ3回目です。11月22日に訪問しました。 紅葉の有名スポット徳明園の見頃となった鮮やかな紅葉達に目を奪われています。 遊歩道を何周も歩いて撮影を続けたので、ちょっと休憩します。池の上部にあるこちらの建物に行きます。 この縁側とお部屋内部にて抹茶をいただくことができるのです。 抹茶とお茶菓子のセット、一服700円です。 注文する抹茶受付は縁側の手前左側面にあります。この暖簾の向こうへ声を掛けます。 700円を支払い、番号札をもらいます。 こちら屋外の縁台でも抹茶をいただくことができます。 私は縁側に腰かけます。なかなか人気の抹茶コーナー、このちょっと前まで…
まずは、ボンドと塗料を購入! マグカップの修復開始 1.破損個所にタイトボンド3塗布 2.破損個所に接着 3.乾燥処理 4.仕上げの金色ペイントを行う直前に持ち手がバラバラに! 5.セメダインハイスーパー5で再度接着に挑戦! 6.仕上げのpebeoポーセレンの金色塗料でヒビ跡を着色 まとめ 妻が近くのギャラリーショップで購入して間がないマグカップを誤って床に落としてしまい、持ち手の所が割れてしまいました~。 このマグカップ、地元の陶芸家さんが手作りされた一品ものなので、同じものがありません。 妻もたいそう気に入っていたので、がっかりしていたのを見て、初めての陶器修理にチャレンジすることにしまし…