平泉の中尊寺、そして金色堂という言葉は日本史学習の一項目として知り、金色堂の写真を見たこともある。しかし、当時の陸奥については全くというくらいに知識がなかった。藤原清衡が中尊寺を建立した。その清衡からはじまる奥州藤原氏は、清衡・基衡・秀衡・泰衡の四代で滅びたという。源義経が奥州平泉に逃げのびたことから、源頼朝が攻め上り四代目の泰衡を滅ぼした。 この物語は、清衡の後継者であり、骨肉の争いの中で奥州を統一した基衡の苦悩と奥州覇者の生き様を背景にして描かれる。基衡の子秀衡と奥州に足を向けた西行との出会い、そして西行が平泉に滞留した期間における二人の交流を中心に、当時の奥州という一種の独立王国の様子が…