旅ごろも 木の根かやの根 いづくにか 身の捨られぬ処あるべき 一遍 JR藤沢駅から北に徒歩15分。境川を渡る藤沢橋あたりに藤沢宿があった。歌川広重『東海道五十三次』の「藤沢」に描かれている橋が藤沢橋であろうか。手前の鳥居に目が行くが,遠景に描かれているのは遊行寺,つまり清浄光寺である。 清浄光寺は時宗の総本山である。時宗は鎌倉時代,一遍を開祖とする浄土教(「南無阿弥陀仏」を唱える)の一派である。「一遍」,「一遍上人」,「遊行上人」,あるいは「捨聖(すてひじり)」とも呼ばれる。時宗の「時」が意味するところは私にはわからないが,この宗派がこう呼ばれるようになったのは江戸時代ごろからだという。信徒は…