かつて日本は、製造大国と呼ばれていた。いまやその面影は微塵もない。今でも世界有数の工業国だ・・・などと言うのは愚の骨頂。日本人は、モノを製造する面白さを忘れ、その製品には、世の中を照らし出す輝きもない。モノ作りの本質を忘れてからというもの、世界の潮流に取り残されてしまった。 さて、日本の製造業が光を失った最大の原因は、製造現場がつまらなくなったことにある。つまり従事者が、社会的役割を認識できずに、価値を生み出すことができなくなってしまったのだ。これは、企業が競争に主軸を移す中で、スピードと効率によって「製品の本質」を覆い隠してしまった結果である。 今、するべきことを見失ってしまった日本人は、金…