ボトムアップが機能するには、意見をまとめてコントロールできる、強いリーダーシップが必要である。それを誤解し、「ボトムアップは機能しない」と言って、トップダウンを信奉する時代が、日本にはあった。けれども、トップダウンの実態は、独断である。独断は、他者を対立分子と見る。そのような職場では、人は育たない。トップの判断は他見を置き去りにするし、配下の者はトップの顔色を見ることが仕事になる。このような中ではコミュニケーションは成り立たないし、いたるところで対立が生じる。そして市場は、彼らを弾き出そうとするだろう。 意見を発することができる場を持ち、それをまとめて方向性を打ち出せるトップが存在してこそ、企…