巷には様々な読書のテクニックが溢れている。 検索エンジンで「読書 方法」と調べると速読、遅読、一度読んだら忘れない……と多種多様な読み方が出てきた。「効率的」や「コスパ」がキーワードとして挙げられており、多忙な生活の中でいかに労力を抑えつつ最大限の成果を得られるかが重要視されているような気がする。 テクニックや方法論を語る前に、もっとも重要な視点が抜けているのではないか。 それは読書の「楽しさ」という視点だ。 読書の楽しさとは何だろう。なぜ自分は、本を読みたいと思うのか。そこを突き詰めて考える作業がいるのではないか。 楽しいと感じることができる心の在り方は、幼い頃にできあがる。 年齢を重ねるに…