ノンフィクション作家、歌人。1939年生まれ。 角川書店創設者・角川源義の娘。角川春樹・角川歴彦兄弟の姉。
富山県出身、早稲田大学仏文学科卒業。幼少より父・角川源義の影響を受け、短歌など文学に親しむ。 昭和59年『男たちの大和』で新田次郎文学賞受賞。昭和63年『闇の祝祭』で現代短歌女流賞受賞。 『収容所から来た遺書』は、平成元年に講談社ノンフィクション賞、平成2年に大宅壮一ノンフィクション賞をそれぞれ受賞。 2011年9月21日、死去。
収容所(ラーゲリ)から来た遺書 (文春文庫)
決定版 男たちの大和〈上〉 (ハルキ文庫)
決定版 男たちの大和〈下〉 (ハルキ文庫)
実写版と読み比べたい小説 冬におすすめの本特集2024、今回は「冬の情景が素敵な小説」「思わず応援したくなる小説」「冬に挑戦したくなるミステリー」「実写版と読み比べたい小説」の4つのテーマで14冊の小説を紹介させていただきます。 第4回は、映画化やドラマ化された作品の中から「実写版と読み比べたい小説」を紹介させていただきますね。ランキング参加中読書素適な読書ブログが集まるグループです↑ 実写版と読み比べたい小説 この冬に実写版と読み比べたい小説 『正体』染井為人 『ラーゲリより愛を込めて』辺見じゅん、林民夫 『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』菊地高弘 話題の実写版作品を読み…
ランキング参加中雑談 久しぶりの映画評。と言ってもこの身体で映画館に行き、長時間座ってる訳にいかないので、Amazon Prime Videoです。先週から10度以上も下がるという寒波が訪れていたため、先週末はリハビリの散歩も早々に切り上げ、温かい珈琲を手に「何を見ようかな」とサイトを開き、自身の心境とマッチするものがないかと探索を。ドラマやらオリジナル作品やら、色々探してみたものの、結局トップページに出てたこの作品を選択して映画鑑賞。前々から見たいと思ってたとかではないので、まったくのゼロベースでの鑑賞。それを前提に、事後に調べた内容を含め、以下、感想を書いていきます。 まず、この映画は辺見…
『ラーゲリより愛を込めて』 2023年3月11日、下高井戸シネマにて鑑賞。 見応えについては、邦画としては十二分。お薦めの作品である。 『永遠の0』と雰囲気がよく似ていると感じた。後で知ったことだが、担当したシナリオライターが同じで、林民夫さんによる脚本とのこと。ネタバレを避けながら表現することが難しいが、『ラーゲリ』の〇〇ローグと『0』の〇〇ローグが類似のパターンであり、かつ対照的でもある。そして、『ラーゲリ』の終盤と『0』のそれとを比べると『ラーゲリ』のほうが格段に正当で、圧倒的に素晴らしい。ただし、(これもネタバレを避けながらの表現だが)〇者〇様の訪問シーンはストレート過ぎて先が読めてし…
封切り二日目。 席数110の【SCREEN2】はほぼほぼ満員の盛況。 冒頭、「事実を基にした物語り」であるとの提示が。 原作は『辺見じゅん』による〔収容所(ラーゲリ)から来た遺書〕で「大宅賞」と「講談社ノンフィクション賞」のダブル受賞と聞く。 映画化にあたってのタイトル変更はそのままだと主人公が帰国できるかもとの、サスペンスの一つの可能性を潰してしまうことからこれはある種の見識であると思われ。 自分達の世代に照らし合わせれば、小学校の教師に一人シベリアの抑留者が、また実際に戦地に赴いた人も一人居た。 肉親でも、叔父は「満蒙開拓」に行っていたし、父親は軍属ではないものの南方に派遣されていた。 現…
おすすめしている人がいて、ちょっと興味を引いたので、図書館で借りてみた。 終戦後、ソ連軍に捕捉され、シベリアに抑留された日本人が60万人もいた。 その事実を、歴史上の出来事としてではなく、こういったノンフィクションとして読むのは、かなりしんどかった。 山本幡男氏は、満州鉄道調査部に勤務から召集され、ハルピン特務機関で終戦を迎え、ソ連軍によって抑留された。 厳しい収容所生活の中での文化活動、アムール句会、そして彼の遺書を家族に届けようと分担して暗記し帰国する仲間たち。 重い内容で、途中、何度か諦めようかとも思ったが、なんとか読み通すことができた。 ところで、ノンフィクションというものは、事実の記…
山田航 「現代歌人ファイル」 感想の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 辺見じゅん bokutachi.hatenadiary.jp 赤紙の父帰りくる野の列車ただしんしんと暑き夕ぐれ ねむりうすき父の呑みつぐ錠剤のかがやくほとりわれも眠らな 辺見じゅん、というと、『男たちの大和』の作者としては知っていましたが、歌人としては知りませんでした。 解説にもあるのですが、家族の歌が多いです。特に父の歌が多く、実父は角川書店創業者・角川源義だそうです。 おとうとは母を知らねば六月の海に出でゆく鳥の翼よ 甲虫を死なせてゐたるおとうとの茜したたる夕暮れの耳 おとうとの歌も散見されま…