1937年、東京都生まれ。文芸評論家、国文学者。
東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。 ハーバード大学イエンキン研究所客員研究員、プリンストン大学客員教授を歴任。神戸大学名誉教授。
著書『江戸文学の詩と真実』(中央公論社)、『江戸文林切絵図』(冬樹社)など。『「源氏物語」を江戸から読む』で芸術選奨、『江戸の歴史家』でサントリー学芸賞、『江戸の兵学思想』で和辻哲郎文化賞。
言葉はたしかに、天空を翔けた。 画像でも動画でもなく、音声でもない、純然たる言葉だけによる造形世界ということについて、しきりと考えた時期があった。詩ではなく、散文を材料にして考えた。 高校生時分には、萩原朔太郎と中原中也に惹かれた時期があったし、生意気に鮎川信夫や田村隆一を読んだりもしていたのだったが、詩はもういいや、という料簡になっていた。純然かつ本質的とは感じたものの、形式の限界があって、容量が足りないと思ってしまったのだった。 まだ西洋の長篇詩という形式を知らなかった。ホメロスもダンテも読んだことがなかったのだ。 やがて言葉による造形も、つまるところは人の姿と動きの表現であり、色であり形…
本居宣長 「もののあはれ」と「日本」の発見先崎彰容(さきざきあきなか)新潮選書2024年5月20日 小林秀雄の『本居宣長』を難儀しながら読んでいるときに、参考になるといって教えていただいた一冊。比較的新しい本だけれど、図書館で検索したら出てきたので借りて読んでみた。 ちょうど、昨日の日経新聞の書評でも紹介されていた。記事に書かれていた理解と、私の理解はちょっと違うかもしれないけれど、たしかに良書。 著者の先崎彰容さんは、1975年、 東京都生まれ。 東京大学文学部倫理学科卒。東北大学大学院文学研究科博士課程を修了、フランス 社会科学高等研究員に留学。現在、 日本大学危機管理学部教授。 専門は、…
まず指が思い出される。 ゼミナールで学生の拙い発表を聞くと、組み合わせた掌の上で蜘蛛が標的に近づくようにうねうねと絡み合いはじめる。それが視界の端に映り込んで動揺し、うっかり目が合うと、いけずな、小憎たらしいにやにや笑いが待っている。 あるいは酒場。セブンスターを操るかバーボンのグラスを揺すってるか以外のときは、間断なく野放図な蠕動を続けている。あ、ママさんの手を握ってるときも除く。なんとなくほっとしてグラスをとった途端にあの長い人差し指がぴいんとそりながら指しつけられ、辛辣な一言がそのあとに来るのだ。 深夜のバーからそのままこちらの下宿に押しかけられたこともある。この時の人差し指は殊の外おそ…
2024年11月30日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,077点(セット版を除く)をあげた。文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら→ちくま学芸文庫M&S刊行書目一覧 最新版 - karumerabunkoのブログ 浅田彰『ヘルメスの音楽』 赤坂憲雄『異人論序説』 赤坂憲雄…
編集 6月28日誕生日の全国35万人の皆さん、おめでとうございます (拙句) 笹百合の紅さすほどに明け初むる 雅舟 【花】ササユリ 【花言葉】 稀少価値 【短歌】お祭りの巫女の持ち舞うササユリの淡いピンクのさみしいまでに ササユリを手にした巫女の舞が奉納される、古式ゆかしい神事を見ました。かざされたササユリのピンクが心に残っています。 【季語】 笹百合 明易し【俳句】 折らず来し笹百合昨夜の風いかに 西野 敦子 笹百合や女人ここまで許されし 竹内 留村 明易く姫が人魚に戻る刻 鷹羽 狩行 【三行詩】 山百合・姫百合・姥百合はホワイト 鹿の子百合・笹百合・姫小百合はピンク 鬼百合・車百合はオレン…
野口武彦さんが逝去されたとの報がありました。講談社学術文庫からは『『源氏物語』を江戸から読む』『江戸人の精神絵図』を刊行させていただいておりました。また、書評では多くの本を読者と繋いでくださいました。こころよりおくやみを申し上げます。— 講談社学術文庫&選書メチエ (@kodansha_g) 2024年6月14日 共同通信の記事; 江戸研究の野口武彦さん死去 文芸評論家、神戸大名誉教授 6/14(金) 11:17配信 共同通信 江戸学の深い造詣で知られた文芸評論家で神戸大名誉教授の野口武彦さん*1が9日、老衰のため死去した。86歳。 早稲田大在学中に1960年安保闘争に参加。卒業後に東京大に入…
学習まんが 少年少女日本の歴史17 明治維新 ―明治時代前期― 作者:あおむら純 小学館 Amazon 少年よ、大志をいだけ。 助郷、参勤交代のときに村から駆り出される農民。 1871年、岩倉具視ら欧米へ出航。8歳の津田梅子も同船。 産業の井上馨、法律の江藤新平のバチバチ。 1872年、新橋駅で鉄道開業式典。 演説、福沢諭吉が「スピーチ」という単語を翻訳したもの。 1876年、札幌農学校開校。ウィリアム・クラークが教頭に。校則は「紳士であれ。」 1872年、群馬県に富岡製糸場開業。 西郷隆盛の朝鮮派遣、認めてもらえず鹿児島に帰る西郷。 1874年、佐賀の乱。江藤新平処刑。 1876年、廃刀令。…
今回の参考資料・引用元は 山川出版社発行の教科書『日本史探究 詳説日本史』2022年検定済23年発行 P238(8行目)~P239(5行目)「四民平等」 https://new-textbook.yamakawa.co.jp/j-history 冒頭文で時代を特定 この単元には、そういう意味での冒頭文があります。 国内統一と並行して、・・・ 国内統一というのは、前の単元の廃藩置県のことです。つまりこの単元は、前の単元と同じ時期です。年号でいうと、終わりが1876年と前の単元の終わり(1874年)より少し後ろにずれています。 このように、その単元がどの時期に位置するかを正確に把握しておくことが重…
慶応4年(1868)1月3日、鳥羽伏見の戦いが勃発した。ということで、今年はじめての更新は、鳥羽伏見の戦いについて書こうと思う。 鳥羽伏見の戦い 鳥羽伏見の戦いとは 圧倒的に優勢だったはずの幕府軍 そもそも徳川慶喜は戦うつもりはなかった 慶喜は会津、桑名を抑えられず 薩摩藩邸焼き討ち事件 敗因は戦略戦術の不在と現場指揮官の能力不足 鳥羽伏見の戦いとは まずは鳥羽伏見の戦いのあらましをざっくり。慶応4年(1868)1月3日、大阪から入京をしようとした旧幕府軍と新政府軍(というか薩長両藩)が鳥羽と伏見で衝突、戦端が開かれた。 両軍の兵力は、新政府軍5,000人に対して旧幕府軍は15,000人。兵力…
2024/4/2火曜日 5時半に起床し洗濯と朝食、昼食作り。 今週のフットサルはコーチの都合でお休み。 8時45分に火曜テニスへ。 男子4名女子2名が参加。 対面でのミニラリー、ボレー対ストローク、サーブからのクロス反面1対1を済ませたら10時半からお楽しみのゲーム。 ジャンケンで順番を決め、1ゲームローテーションで楽しんだ。 11時にコートを移動し、ゲームを継続。 12時半まで楽しんだ。 13時に帰宅後、昨夜以来の食事。 夫には焼きそばを用意。 自分は玄米ご飯と納豆と味噌汁メインでお腹を満たした。 午後は読書。 戊辰戦争に関する本を数冊借りた。 まずは野口武彦著「鳥羽伏見の戦い」 まだ38ペ…