ノンフィクション作家。1956年東京都生まれ。
上智大学中退。78年から2年間フィリピン・マニラに留学。都立大学講師などを経てノンフィクション作家に。96年に『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。その後もアジアと科学一般を題材にしたノンフィクションで健筆をふるう。
著者:野村進 発行元:講談社 丹波哲郎 見事な生涯まとめ 丹波哲郎 見事な生涯を読んだ理由 丹波哲郎 見事な生涯で仕事に活かせるポイント 丹波哲郎 見事な生涯の目次 丹波哲郎 見事な生涯の感想 丹波哲郎 見事な生涯まとめ 丹波哲郎といえば大霊界だ。大霊界の面白いおっさん。俳優であることは当然知っていたけれど、それよりもバラエティ番組で人気を集める面白いおっさんだった。そんな私の丹波哲郎像をキレイにぶち壊してくれたのがこの本。読み進めるうちに、英語が喋れて若い頃は海外の映画に出ていたよね…という、おぼろげな記憶が引っ張り出されてくる。確かにそうだ。でも、それだけではない。日本が誇るとんでもない俳…
ネットの記事につられて読んだ本だ。そのインタビュー記事は、ノンフィクションライターの野村進さんがその分野の現状について話している3回の連載だった。野村さんは「コリアン世界の旅」や「脳を知りたい!」などの著書があり、近著は「丹波哲郎 見事な生涯」。記事はこの近著に誘導する目的だったかもしれないが、つられたのは新聞社やNHKが研修で使っているとされる「調べる技術・書く技術」だ。考えてみれば、野村さんの名前はよく見聞きするが、著作は「コリアン」くらいしか読んだことはない。 調べる技術・書く技術 (講談社現代新書) 作者:野村進 講談社 Amazon 自身の取材のノウハウを後進に伝えるべく書いた本と言…
2024年8月号掲載 毎日新聞契約記者/藤原章生 先輩記者、岩橋豊さんの訃報を聞いたとき、「えーっ」と声を上げてしまったのは 、数日前から彼のことを思い出していたからだ。普段は思い出さないのにそのときは立て続けだった。 私は今年4月6日、南アフリカから東京に戻った。昨年11月からニュースをほとんど見ていなかったため、何があったのかと振り返っていたら、脚本家、山田太一さんの死を知った。木下恵介監督をテーマに話を聞いたことがあり、記事が出たあと、丁寧な手紙をいただいたことがあった。「あー、亡くなったかあ」と残念に思い、彼の随筆を読んだり、テレビドラマ「岸辺のアルバム」などを見返していた。 そんな中…
一条真也です。125万部の発行部数を誇る「サンデー新聞」の最新号が出ました。同紙に連載中の「ハートフル・ブックス」の第186回分が掲載されています。今回の取り上げる本は、『丹波哲郎 見事な生涯』野村進著(講談社)です。 「ハートフル・ブックス」第186回 「霊界の宣伝マン」と呼ばれた俳優・丹波哲郎氏の評伝です。著者は、1956年東京生まれ。ノンフィクションライター。拓殖大学国際学部教授。在日コリアンの世界を描いた『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をW受賞しました。 丹波哲郎氏は1922年(大正11年)、都内の資産家の家に生まれ、中央大学に進学。同世代の多…
一条真也です。『丹波哲郎 見事な生涯』野村進著(講談社)を紹介いたします。「霊界の宣伝マン」と呼ばれた俳優・丹波哲郎の評伝ですが、素晴らしい名著です。著者は、1956年東京生まれ。ノンフィクションライター。拓殖大学国際学部教授。在日コリアンの世界を描いた『コリアン世界の旅』で大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞。『アジア 新しい物語』でアジア・太平洋賞受賞。ほかに日本の老舗企業を取材した『千年、働いてきました』や、重度認知症の世界をルポした『解放老人』、『救急精神病棟』、『出雲世界紀行――生きているアジア、神々の祝祭』など著書多数。 本書の帯 本書のカバー表紙には若…
読書 1 中高校生時代 読書と中高生時代の話を始める予定だったが、それは後回しにして、きょうの話をする。 たった今、フィリピンの勉強会から帰宅したところだ。講師は、フィリピン留学経験もあるジャーナリスト大野拓司さん。とりとめのない話だが、フィリピンの可笑しさ・ユニークさはよくわかった。程度の差はあれ、フィリピンには英語ができる人が日本よりはるかに多くいるのだが、それは幸せかという疑問がある。なまじ英語ができるから、海外出稼ぎ者が多く、一族がその出稼ぎ者に頼り、国家も彼ら彼女らからの仕送りを当てにしている。仕送りが豊富にあれば、政府は殖産興業を考えなくてもいい。役人や政治家が何もしなくても、外国…
何かを調べて、書くことが仕事である場合、 この方の考え方、技術を学んでおいたほうが良いでしょう。 Chat GPTの時代には、真贋を見極められる力がより重要になりますが、 それを培うためには、著書の考え方、取り組み方が有効でしょう。 調べる技術・書く技術 (講談社現代新書) 作者:野村進 講談社 Amazon
あれは、昭和60年頃のこと 就職して数年経った時期 仕事を終え、先輩・同僚が夜の街に繰り出す中、 僕はその誘いを断り、翌日の予算折衝資料を徹夜して仕上げたことがあった 結果、折衝はスムーズで、まずまずの成果があげられた 当日同席した当時の上司(課長補佐)から 「緻密な資料作りとスムーズな折衝で相手を満足させられた、〇〇君(僕のこと)は凄いよ」 と褒められた 人から、特に好意や敬意を抱く人から褒められるとこの上なく嬉しい だから、やる気も出る それまでは、どちらかというと、ネガティブな仕事ぶりだった僕が、 少しだけポジティブに変われた瞬間だった 仕事への前向きな姿勢を褒めてもらった記憶 40年以…
人から学ぶ 新書版の本を読むと、いつもとても勉強になります。今回のこの本は、学んだ上に、ものすごく書きたくなります。 今、何らかの理由で書きあぐねている方にはお勧めです。 特にブログを書いている僕たちにとって、参考になるのが、終わりの方の「第八章 体験を書く」。 ブログを書いていると、全体的に日記風になって、日々の経験を題材にすることが多いのですが、この章を読むと、もっと別の書き方ができないものか、考え始めてしまいます。 この本を読んで学んだのは以下の点です。 見慣れたテーマが化学反応を起こすーチャップリンのステッキ 本の“目利き”になるー本にはお金を惜しむな 第三の目をもつー取材現場にて 見…
角田房子による本間雅晴陸軍中将の伝記[1]を読んだ。 本間雅晴は、アジア太平洋戦争において、第14軍司令官としてフィリピン攻略戦を指揮した人物である。攻略完了後、1942年8月には任を解かれて帰国し、その後軍務につくことはなかったが、戦後「バターン死の行進」の責任を問われて戦犯裁判にかけられ、処刑されている。 この本(2015年刊の文庫版)、角田による本文はともかく、解説がどうもいけない。 解説は野村進というノンフィクションライターによるものなのだが、学生時代(1970年代末~80年代)にフィリピンに留学した際の経験として、こんなことを書いている。 また、同じく下宿前の路地裏で、私が近所の赤ん…