大旱(たいかん、ひどい日照り)のため雨ごいがあちこちで行われる。15日、16日、17日は名古屋より村々へたくさん馬の塔が出る。この日、広井村(上畠裏から下納屋水主町まで)は残らず熱田で行う。馬数は15疋、人数は7000人余と。近年では珍しいことであった。総じて今年は熱田で行う馬の塔が多かった。小牧あたりから本町通行したのは5ケ村であった。16日、上米野中野、高畑、大秋、中島村なども馬を献上する。各うたひ馬(歌いながら練り歩く)であった。二階笠、あまかへるの山車もあった。前夜から雨が降ったので、その礼馬(謝礼に贈る馬)も兼ねると。広井雨乞略図一 先には印箱、祓の正面には広井之里とあり。横に嘉穀孰…