面接とは、人物像や能力を見たり聞いたりするために、直接面会する行為をいう。入学試験や就職の試験、カウンセリング、一部の資格試験などにおいて用いられる。
概要
面接の目的は、書類や筆記テストで分からない人物像や能力等を、実際に会って見極める事にある。そのため大抵の場合は、氏名や住所、経歴等について事前に書類やアンケートで調べ、ある程度情報を仕入れた上で面接を行うのが一般的である。事務所や会議室、応接室などの仕切られた空間で行われる事が多いが、喫茶店などの飲食店で行う場合もある。実技能力を見極める場合には、実技が出来る環境が用意されている場合がある。
[編集] 面接試験
面接試験とは、学校や企業が受験者に直接会って質問する試験方法の1つである。質問に対する答えの内容、受け答えの仕方や態度について評価をする。形式は、個人面接や集団面接、グループディスカッションがある。
[編集] 入学試験での面接
入学試験における面接は、主に推薦入学で実施されるが、一般選抜でも行われることがある。回数はたいてい1回である。私立幼稚園や小学校で入園・入学試験が課せられる場合は、児童だけでなくその保護者に対しても面接が行われることがある。 個人情報保護との関連により、大学入試に際しては全国高等学校校長会から次のような問題については質問をしないで欲しいという申し入れがあり、ほとんどの大学ではそれに対応した扱いをしている。禁止される質問とは、
本籍
保護者、家族及び保証人との続柄、その人の学歴、職業、勤務先、職種、役職、収入
家族の資産、生活環境、宗教と信条、思想
本人の思想、信条、宗教、支持政党、尊敬する人物、短所
[編集] 就職試験での面接
就職試験では企業の正社員採用や公務員試験では殆ど全て面接が行われる(ただし、非正規社員や非正規職員の場合、書類だけで採否を決めたり、電話で先着順に決める場合もある)。国家公務員の場合は各省庁ごとに行われる。 大企業では、最初の段階で採用担当者(人事部)が面接にあたり、最終面接で役員が面接に当たるパターンが多い。中小企業の場合は1度しか行わないケースも多い。
面接担当者によっては、「絶対に無理だ!」など受験者の発言を頭ごなしに高圧的に否定したり、筋の通った発言でも「何故そうなの?」と執拗にネチネチと問い詰める場合もある。又、受験者の嫌がる内容を質問する所謂「圧迫面接」を行う場合もあり、この手法はプレッシャーや予測不能状態、不条理・理不尽な状況に対してどう臨機応変に対応するか見たい場合にとられ、受け答えの仕方によって評価が変わる。 こうした手法は、侮辱や名誉毀損など犯罪や人権侵害に該当するものも多数見受けられ、絶対的に弱い立場の受験者を愚弄するやり方には批判がある。
教員採用試験の面接は、受験者の意見を聞く事が目的でなく、職員室で同僚と良好な関係を築けるかを見る試験だとされる。従って、自己主張の多い受験者は、「同僚と衝突する可能性のある受験者」と評価されるという。
近年、「コミュニケーション能力」を重視する企業や官公庁が多くなり、就職試験の際に筆記試験より面接に重きを置く風潮が大きくなっている。1990年代後半以降、大学やハローワークが就職率向上という名目で「面接対策セミナー」、「コミュニケーション能力養成講座」等を学生等に対し行うことが増加した。
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