河南省鄭州市を流れる黄河 1938年、中国の大地を流れる黄河に、歴史に残る大事件が起こりました。国民党軍が日本軍の進軍を止めるために、自ら黄河の堤防を決壊させたのです。この作戦は「黄河決壊作戦」と呼ばれ、戦争の中で行われた最も衝撃的な決断の一つとされています。 なぜ黄河を決壊させたのか? 当時、日本軍は中国の首都・南京を占領し、その後も各地で勢力を拡大していました。国民党の指導者・蒋介石は、なんとか日本軍の進軍を食い止める必要がありました。しかし、国民党軍は戦力が十分ではなく、戦うことが難しい状況にありました。そこで考え出されたのが、黄河の水を使って日本軍の進軍ルートを破壊する作戦でした。 決…