湊かなえさんの長編小説 装丁:片岡忠彦口絵:高松和樹 作家活動15周年記念書下ろし作品 先日読んだ「ダイヤモンドの原石たちへ」で紹介されていた1年の休筆期間空けの新作「人間標本」です。 冒頭に、作中の作品をイメージしたと思われる口絵(高松和樹氏) があります。 書名からして、不穏さは隠せないのだけど 主人公:榊史郎の少年時代の静かな独白から入るのは今までの作品とはちがうイメージの入り方。 色彩・色覚というものを 文章で表現して、その作品の力をイメージできるというはすごい。 主人公の友人だった少女、そして彼女の後継者候補として選ばれた少年たちのギフトが描かれる中盤までのストーリーには引き込まれま…