これまでアメリカの新たな世界戦略(NSS)と、日本に求められる「場所とリスク」の提供について述べてきた。完結編となる今回は、より具体的な「有事」のシナリオに踏み込む。私たちが「特定重要拠点」として差し出す全国の港湾や空港が、実際に戦火に包まれる日は来るのか。 1. CSISが突きつけた「勝利」の残酷な代償 米シンクタンクCSISが実施した台湾有事のウォーゲーム(軍事シミュレーション)は、ある一つの結論を導き出している。「台湾は陥落を免れることができる。ただし、日米が一体となって介入することが条件である」と。しかし、その「勝利」という言葉の裏には、目を背けたくなるような数字が並ぶ。 米軍:空母2…