無印良品の店に行くたび、なんとも言えない静けさに包まれる。 棚に並ぶのは、色彩を抑えた商品たち。流れる音楽は小さく、スタッフの声も穏やかで、店内の空気そのものがやわらかい。 そして気がつくと、そこに立っている若い男性たちのことを、つい目で追っている自分がいる。 どの人も、背は高すぎず、体格も控えめで、所作が静かで丁寧。どこか中性的で、繊細そうな雰囲気をまとっている。 目立たないが、空間にすっとなじんでいる。あまりにも自然に。 無印に限らず、店に立つ人の雰囲気というのは、ブランドの空気そのものをつくっている。 けれど無印は、その“選ばれ方”がとても明確だと感じる。 なぜかと言えば、いわゆる「現場…