ある株主通信の1行から ある日、何気なく読んでいた株主通信に、こう書かれていた。 「当社取締役○○氏は、2025年2月に急逝いたしました」。 その一文に、ふと心が留まった。「役員って、70代、80代でもまだ現役なんだな」と。 それは驚きというより、静かな違和感だった。そしてそこから、私は“老い”と“肩書き”について考え始めた。 老いてなお、肩書きはそのまま 人間は、70代にもなれば、どこかしら体のどこかが衰えている。 私たち自身も、年齢とともに“何かが落ちてきた”と感じる瞬間がある。判断力、体力、集中力、記憶力——すべてが少しずつ、静かに薄れていく。 にもかかわらず、上場企業の取締役や会長の中…