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2016-10-25

M氏裁判 被告側答弁書

11:11 | M氏裁判 被告側答弁書を含むブックマーク

以下、紹介するのは原告訴状に対する、被告C、Dの答弁書である。

訴状答弁書は対の関係にあり、訴状の項目そのままを答弁書において反論している。この答弁書は、当日現場で何が起こったのかが詳細に語られており、証拠物としてM氏による事件の録音とその書きおこし、後の聞き取り調査記録等を提出している。






答弁書

被告C、D

第1 請求の趣旨に対する答弁

1 原告の請求を棄却する。

2 訴訟費用は原告の負担とする。

との判決を求める。


第2 請求の原因に対する答弁

1 「一事件」について

 被告Dが原告に暴行を加えることがなかった点を除き、全て否認または不知。

被告らが原告に暴行を加える旨を共謀したことはない。被告A、被告Bが原告に電話して本件店舗に呼び出したこともない。

被告Cが原告の顔面を殴打したこともない。原告が本件店舗内に1時間以上留め置かれたこともない。被告Dが被告Eとともに原告を威圧したこともなく、暴行を幇助したこともない。

その余りは不知。

2「二 事件後の経過」について

平成27年1月19日、被告Aらの代理人弁護士原告に対して、補償した旨の申し入れをしたこと、被告らが「Cさんの裁判を支援する会」など、外国人差別の解消に向けた各種活動を広く展開する者であること、被告Cが事件後しばらく活動を自粛する旨を申し入れたこと、被告Cが2015年4月8日以降に活動を再開したことを認め、その余を否認する。

3 「損害」について

争う。

4 「四」について

争う。


第3 被告D、Cの主張

1 本件の背景

被告らはいずれも在日朝鮮人・韓国人に対する所謂ヘイトスピーチ差別扇動的表現に

反対する、所謂「カウンター運動」に参加している者である。

ヘイトスピーチとは「朝鮮人をぶっ殺せ!」「ゴキブリ朝鮮人!」等と主に「在日朝鮮・韓国人に対しての差別や加害を煽る言動等であり、在特会在日特権を許さない市民の会)が引き起こした京都朝鮮学校襲撃事件(2009年)等を契機に社会的に認知されたものである。「

ヘイトスピーチとは「朝鮮人をぶっ殺せ! 」「ゴキブリ朝鮮人! 」等と主に在日朝鮮・韓国人対しての差別や加害を煽る言動等であり、在特会在日特権を許さない市民の会)が引き起こした京都朝鮮学校襲撃事件(2009年)等を契機に社会的に認知されたものである。 「カウンター運動」とは、このようなヘイトスピーチ及びへイトスピーチを黙認する社会に対して、反対のプラカードを掲げる等して抗議する活動をいう 。

被告Cはこのようなヘイトスピーチを行うことを主目的とする運動団体である上記在特会の元会長・ 桜井誠在特会の宣伝媒体としても利用されているインターネット掲示板まとめサイト「保守速報」に対する裁判原告であり、その余の被告らは、同裁判の支援者である。

なお、原告もカウンター還動に参加したことがあり、被告Eとともに、カウンター運動団体の1つである「男組」に所属していた。

(2)2014年12月頃、原告は、被告Aがヘイトスピーチを行っている団体の関係者から金銭を受け取っているとの話(以下、「本件噂話」という)を、カウンター関係者に話した。 原告被告Aにかけた疑惑を端に本件噂話は、関係者の間で噂として広がっていった。

本件噂話は、カウンター運動に参加し活動している被告Aが当のへイトスピーチを行っている者から金銭を受け取っているという内容であるところ、まったく事実無根であり根も葉もないものであるうえに、被告Aの人格や人間性を全面的に否定すると共に、在日朝鮮・ 韓国人への差別と偏見すら呼びかねない極めて悪質かつ卑劣なものであると、カウンター運動関係者には受け取られた。

そこで、原告は本件噂話の発信元となったことを理由にカウンター運動関係者からの信用を失い、先述「男組」からも脱退することとなった。

(3) 本件事件が発生した2014年12月16日、被告らは同日行われていた「保守速報」を相手方とする裁判期日とその報告集会に参加し、その夜は居酒屋等で懇親会を行っていた。

懇親会の最中、午後10時37分に原告から被告Bの携帯電話に着信があった。被告Bが何度か折り返すと、翌17日午前0時43分に電話がなり「被告Aと被告Bに(本件噂話について)謝罪したい」という趣旨であることが分かった。そこで、他のメンバーの同意も得て、 報談会の席に原告を呼ぶ事となり、被告Bが原告を迎えに行くことになった。

その後の状況は、原告が密かに録音した音声データにより明らかであり、以下の記述は全てこれに基づいている。



2本件暴行事件 (1) 同日午前2時頃、原告被告Bは本件店舗に到着した。すると、原告が本件噂話を流布したことに反発していた被告Cが「なんやの、お前」等と原告に詰め寄ったが、「まあまあまあ、まあCさん」「チョゴリチョゴリ汚れちゃうんで、チョゴリ汚れちゃうんでちょっと」等と被告Bや被告Eらが制止し、2人はすぐに引き離された。

(2) カウンターの中程の席に座っていた被告Dが、「何どうしたの、もう」と原告に声をかけると、被告Dの後ろを通って店の奥へ行く途中の原告が「すいません」等というので、被告Dは「すいませんじゃなくって、 もうAさんとちゃんとしっかり話したほうがいいよ」と発言し、原告被告Aが話し合って解決するよう促した。

原告被告A、Bは本件店舗内の奥の席に着いた。被告Dと被告Eはカウンター中程の席に着き、被告Cは原告から最も違い、入口近くの席に座った。被告Bは、「そうしたら、僕、生で」「M、生でいいか。生ビール1本お願いします」等と原告に酒を勧めた。

被告Aは、原告に対し、「で、どうした。(何を)言いたい。 言い分を(言え 」と詰めより、「俺があのブログでカウンター、銭受け取ったカウンターが俺か。俺が受け取ったんか。 つじつまが合うと。俺があれ、銭とった」と、原告が流した本件噂話を否定し、激しく怒りを発した。少し離れて座っていた被告Dは、被告Aをなだめる意味もあって、「Mさんがそういうふうに、Aさんがもらってるって思う理由が全然分からないんだよね。 なんか、その、そういうふうに思うような、なんかほかの情報とか誰かに何か言われたとかっていうのがあるならまだしも、だってあらゆるカウンターの中でAさんにそんなこと思うってあり得ないんじゃない。一番遠いところにいる人だから。一番遠い人なのに、なんでそういうふうに」 と原告を穏やかに諭した。

被告Bは、「Aさんがな、どんなつもりで、お前、カウンター来てると思ってんねん、お前。 お前何で俺にそんなこと言うてん」「お前、絶対許せへん、お前さ」と、差別に苦しむ在日朝鮮人が、どれほど苦しい思いでカウンター運動に参加しているかを、日本人である原告に涙ながらに伝えて理解を訴えた。当事者が興奮していることに気付いた被告Dが「絶対手ださないで」と注意すると、被告Bは「絶対手出さへん。 言わして、言わして。お前な、言わして、お前な。」と応じている。原告から最も離れた席についた被告Cは、これらの会話に加わらず「Dさん何飲む? 」と被告Dに尋ね、被告Dは、「紅茶がいいな」と応じている)。

(3)やがて、被告Aが激高し、「いや、疑ったことがって、どういうことやねん。 何やねん。なんか悪うないんかい、こら」と言いながら、原告の頬を叩いた。 被告Bは「やめてください。やめてください。やめてください。」と言いながら、慌てて被告Aを止めた。

物音を聞いた被告Eは「あのう、もめるんだったら外で、外でやって」と言った。被告Dは、被告Aが原告の頬を叩いた事には気付かなかったものの、物音を聞き、原告被告Aが立ち上がって揉み合いをするのを見て騒ぎになると思い、「2人で外行ったほうがいいんじゃない」と、本件店舗外で二人による話しあいを促した。 また、本件店舗のマスターも「それはつぶしたらあかんで」「それはええやつやから」と店の什器が壊れることを心配したため、被告Eは再び「外で、外で」と言い、被告Dも 「そもそも2人で話すって言ったんだから、ここにいないで、2人で外に出て話せばいいじゃない」と本件店舗外で.2人で話すようさらに促した。被告Bも「表出て」と二人を促し、「ごめんなさい、マスター、すいませんでした」店主に謝罪した。

被告Dは「いや、2人で話してきて」と重ねて本件店舗外で話し合って解決するよう求め、被告Aは「マスター、すいませんでした」と言って店外に出た。

この間、被告Cは、原告から最も離れた席にいたため、やりとりの詳細を知らず、被告Aの怒っているような声を聞いただけだった。

(4) 原告被告Aが本件店舗外に出て、被告Aが原告を何度か殴りつけた。この時点では、被告D、被告Cは、店外で被告Aが原告を殴っていることに全く気付かなかった。

被告Bは途中で店外に出て「僕のことはいい。 僕のことはいい」「ちょっと一回、ちょっと」「ちょっとはけろ。 ちょっとはけろ」等と言いながら被告Aを止め、原告に対し、店内に入るよう促した。

1人で本件店舗内に戻ってきた原告に対して、被告Dは、「(被告Aとの)話終わった? 」 と尋ねた。これに原告は「外でBさんが話してます」 と応じた。

被告Cは、原告を気遣い、「まあ殺されるなら(喧嘩になるなら) 入ったらいいんちゃう」 と店内に入るよう促した。 他方、被告Dは当事者同士で語し合って解決すべきだと考えて 「まあでも、話終わってないなら行ったほうがいいんじゃない?」と、さらに2人だけで外に出て話し合うよう促したため、原告は再び店外に出た。

原告が本件店舗内に一旦戻ったとき、原告は、被告Cや被告Dに助けを求める発言をしていない。被告Cは、原告被告Aに殴られていることに全く気付かなかった。 被告Dは、原告の様子等から1発くらい殴られたのかもしれないな」と思ったものの、2人で話し合えば仲直りできるし、そうするべきだと思っていたので、当事者同士の解決に委ねたのである。

(5) 被告Dは、店を出る際には原告の姿を見ておらず、結局本件事件に気付かないまま、深夜3時頃にはホテルに戻った。

被告Cが店を出た際には、原告被告Aは座って話をしており、被告Cもまた、本件事件に気付かず帰宅している 。


3 被告らに不法行為が成立しないこと

(1) 被告らに暴行の共謀がないこと

2に記載した当日のやりとりからも、被告らの間に暴行の共謀がなかったことは明らかである。

すなわち、被告らは被告Cを当事者とする裁判期日後の懇親会のために集まったに過ぎず、原告被告Aに対して自己の流布した虚偽の噂について釈明するために姿を見せたに過ぎない。

被告Dは、「すいませんじゃなくって、 もうAさんとちゃんとしっかり話したほうがいいよ」と発言し、原告被告Aが語し合って解決するよう促している。当事者が興奮していることに気付いた被告Dが「絶対、手をださないで」と注意すると、被告Bは「絶対手出さへん。 言わして、言わして」と言いながら被告Aを止めているし、物音を聞いた被告Eは「あのう、もめるんだったら外で、外でやって」と言い、被告Dも、物音を聞いて騒ぎになると思い、「2人で外行ったほうがいいんじゃない」「そもそも2人で話すって言ったんだから、ここにいないで、2人で外に出て話せばいいじゃない」と外で二人に話すようさらに促している。

これらのやりとりから、被告Aを除いた被告らは、原告が流布した本件噂話について、本件噂話の被害者である被告Aと原告とが話し合って解決するよう求めていた事が明らかであって、被告らの間に暴行の共謀は存在しなかった。

なお、原告代理人のT弁護士も、「B氏がM氏(原告)を呼び出した際、B氏がこのような『リンチ事件』の発生を予見していたかどうか分かりません」と述べており、被告らの間に事前の共謀がなかったことを認めている。

(2) 被告Cに不法行為が成立しないこと

原告は、店に入った際に被告Cが 「問答無用で右手拳で原告の顔面を殴打した」と主張する。

しかし、前記のとおり、被告Cは「なんやのお前」等と原告に詰め寄ったが、「まあまあまあ、まあCさん」「チョゴリチョゴリ汚れちゃうんで、チョゴリ污れちゃうんでちょっと」等と被告Bや被告Eらに制止され、すぐに引き離されている。

この点、事件直後の2014年12月22日に「コリアNGOセンター」が行った聞き取りにおいて、原告は、「行ったら、まあ、まず最初にCさんに胸ぐらを捕まれて、で、それでEさんが止めて、で、カウンターだけのバーだったんですけれども、奥のほうに通されました。 で、僕を挟んで、BとAさんが座って、で、まあいろいろ話をしていて」と供述するだけで「顔面を殴られた」とは供述していない。(現場録音テープにも殴られた音は入っておらず(被告Aによる暴行の音は鮮明に記録されている)、客観的証拠からも、「顔面を殴られた」事実が存在しないことが明瞭である。原告本人が供述しておらず、客観的証拠にも整合しない「顔面を殴られた」事実を認定することは到底許されない。

よって、被告Cが原告に暴行を加えた事実はないから、同被告不法行為は成立しない。

(3) 被告Dに不法行為が成立しないことこれまで述べた経緯から明らかであるとおり、被告Dは一貫して問題を当事者間で話し合って解決するように求めただけである。 被告Aの原告に対する暴行は、店外で行われており、店内で酒を飲んでいたに過ぎない被告Dが、「原告を威圧した」「暴行を幇助した」という事実はあり得ない。

(4) 小括

よって、被告D、被告Cは、原告に対して、如何なる法的責任も負わない。


4 事件後の状況について

(1)2015年1月19日、被告Aから受任を受け、被告C、被告Bの意向も受けた代理人弁護士が、原告の当時の代理人である弁護士に、補償交渉のための連絡をした。

(2)2015年1月27日、上記代理人弁護士は、原告代理人弁護士被告らの反省文を送付した。 また、同年同月29日、被告代理人は原告代理人に宛て「告訴状提出を経た後で構いませんので、改めて、直接の謝罪の機会の実現にご尽力を頂けないでしょうか」等とするFAXを送付した。

さらに、被告代理人は、同年1月30日には日程調整の連絡文書も送付している。

被告Cもこの間、2015年2月3日付で、本件事件を気づかないままであったこと等に関する道義的責任を原告に対して謝罪する詫び状を書き、関係者を介して原告に交付している。

(3)刑事告訴がなされた後の2015年2月24日、被告代理人は、被害弁償金として金100万円が用意できた旨の文書原告代理人に送付した。原告代理人は、「申し出の件については、本人とも十分に話し合ってお返事したいと思います」と返答した。

(4)2015年4月8日、「Cさんの裁判を支援する会」は、原告代理人に対し、「このまま自粛を続けている事は裁判支援を行っていくうえで支障が大きいと判断し、Cさんに最低限の活動を再開していただきたいと考えています」等とする文書を送付した。

(5)2015年6月17日、原告代理人は、被告らの活動再開を遺憾とする原告作成の平成27年6月15日付文書原告代理人に送付した。

被告代理人は、これに対し「ヘイトスピーチに晒された被害当事者の心情としてご容赦願いますようMさんにお伝え下さい」等とする文書原告代理人に送付した。

(6)2016年2月1日、被告代理人は、原告代理人に対し「ご指示頂ければ送金可能な100万円を先にご受領頂くようご検討願えませんでしょうかとする文書を送付した。

(7)2016年3月1日、被告A及び被告Bに対し、略式罰金の刑事処分が確定した。 被告Cは嫌疑なしの不起訴処分となった。

(8)2016年5月12日から14日にかけて、T弁護士(現在の原告代理人であるが、この時点では当時の被告代理人に受任通知を提出していない)が、現場録普テープの書き起こしや代理人間のやりとり等の資料をインターネット上に公開した。

(9)2016年5月16日、当時の被告代理人は、当時の原告代理人に対し、前項(8)の事態について l先生はこのような状況をご存じでしょうか。 是非とも事実確認をいただき、M氏に対して適切な指導と管理をお願いしたいです。 ネット上において不正確な情報が独り歩きしており、解決からかけ離れていく格好ですと抗議するとともに、被告Cについて「原告の気持ちを慮らず、配慮の欠けた対応があったことについて、謝罪し真摯に反省する」という道義的實任を認める条項を含む示談書案を提示した。

(10)2016年5月17日、当時の原告代理人より当時の被告代理人に宛てて、被告訴人3名について、検察官の処分結果が示され、これをもって通知人の代理人としての職務は終了しましたので、御連絡させていただきます」との文書が送付された。

(11) 以上のとおり、被告らは誠実に示談交渉を行っており、その交渉過程に何の瑕庇もない。むしろ、交渉中であるにも関わらず、突如、別の弁護士を通じて裁判の証拠等をインターネット上に公開した原告の行動こそが「解決からかけ離れていく格好」を作った原因であるという他ない。

第4 結論

以上述べたところで、被告D、被告Cがなんら不法行為貢任を負わないことは証拠上明白であり、早急に弁論を分離し、棄却判決を下すことを求める。

以上。

M氏裁判 初めにと訴状

11:07 | M氏裁判 初めにと訴状を含むブックマーク

この裁判は、M氏に対しA氏が暴行を行った事により事件化され、それによりM氏がその現場および現場近くにいた人々を訴えた事件である。

そして裁判被告原告レイシズムに反対する所謂「カウンター」と呼ばれる人らの裁判となった事もあり、それをカウンターへの攻撃よろしく、数々の事実の歪曲、誹謗へと繋がり事実からかけ離れた喧伝がなされている。筆者は、この裁判の書面を通じ事実を明らかにする必要を感じた。

本来ならば、この事件を世に訴えようとする原告側がこのような作業を行ってほしいし、原告の支援者らの中にもオープンで良いとの意見もあるようなので、是非、今後は裁判書面を明らかにしてもらえれば、筆者は楽になるのでお願いしたいところだ。

なお、この裁判呼称については、ネトウヨとされる人々が「十三ベース事件」「リンチ事件」としているが、それは事実からかけ離れたものである。例えば場所違いは論外だが、「リンチ」という言葉が「私的制裁」とするならば「個人的制裁としての暴力」はあった。ただし社会的に「リンチ」と言えば「集団暴行」のイメージとして捉えられており、まさにこの事件を利用し現場近くにいて被告とされた人々、さらにはカウンターを落としこめるために意図的に使用された呼称と言えよう。よって原告側も「M君の裁判」と呼称し支援活動を行っている事から、当ブログも「M氏裁判」とする事にした。





では、最初に原告側が何を訴えているのかを紹介する。

登場人物については、当ブログは、今後、以下の表記とする。

原告M氏

被告A氏、B氏、C氏、D氏、E氏。

また、原告訴状紹介の後、被告答弁書を紹介するが、それらは一語一句そのままではない。ただし意は間違っていないと思う。




原告訴状

請求の趣旨

請求額 1106万2530円。

訴訟費用を被告らの負担とする判決並びに仮執行を求める。



請求の原因

被告らはかねてより原告に暴行を加える旨を共謀し、平成26年12月17日に大阪市北区飲食店から、原告に電話「今から来る根性あるか」などと挑発、同所に呼び出す。

原告が本件店舗に着くや被告Cが右拳で原告の顔面を殴打。その後、原告は同所に留め置かれ、被告Aから一時間以上にわたる何十発もの殴打と罵倒を受けた。その間、被告Bも右平手で原告の顔面を殴打した。

被告D、Eは直接の暴行はなかったものの、その場から離れることなく、原告を威圧するとともに被告C、A、Bらの暴行を幇助した。

二 事件後の経過

本事件発生直後である同日午前10時頃、病院へ直行した原告に対し、なおも被告Aは電話で「お前、まだ言いたい事があるのか」など罵倒を続ける始末であった。

その後、被告らから誠意ある対応が見られなかったところ、平成27年1月19日、ようやく被告C、A,、Bらの代理人弁護士から補償をしたいとの申し入れがなされた。

被告A、B、Cらは「Cさんの裁判を支援する会」など、外国人差別の解消に向けた各種活動を広く展開する者であるが、平成27年2月9日ごろ、ようやく「かかる公的な活動に関連して本事件を起こしたことを深く反省し、活動をしばらく自粛する」と原告に伝え、示談による解決をしたい旨を申し入れてきた。

ところが平成27年8月29日以降、被告C、Bはかかる申し入れを守ることなく、原告に何ら説明することもなく、以前と同様の活動を展開し、逆に原告誹謗中傷し続ける有様であった。

三 損害

以下、通院治療費障害慰謝料、後遺症慰謝料、弁護士費用の根拠が述べられている。

四 被告らに対して民法709条、719条1項2項による損害賠償請求に基づき、請求の趣旨記載の判決を求める。


訴状には甲号証として、各診断書5点および被告Cの手紙、「活動再開について」とする書面と原告の被害写真、被告代理人からのFAXが提出されている。

以上。

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2014-12-11

最高裁判決を受けて原告、弁護団のコメント

16:42 | 最高裁判決を受けて原告、弁護団のコメントを含むブックマーク

2010年9月に裁判がはじまった朝鮮学校嫌がらせ裁判最高裁判決が今年度12月9日付けで出された。

被告在特会など側の上告却下である。これにより大阪高裁判決が確定した。

確定した判決は以下。

薔薇、または陽だまりの猫」さんより。

http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/7e81a3afc7dce2827aeda19a7be2553e

高裁判決を分かり易く解説したものは以下。

在特会らによる朝鮮学校に対する襲撃事件裁判を支援する会(こるむ)作成」

https://drive.google.com/folderview?id=0B60d_nhxt-QfajloR24wNEVHLUk&usp=sharing


さて、この高裁判決が出た後、9月12日付けで被告在特会など側から上告受理申立理由書及び上告理由書が出されていた。この上告書が出されたわずか三か月もないうちの最高裁判決というのは、単純に「言うまでもない」という事だったのだろう。

詳しくは長くなるので割愛するが、被告らの上告の理由は人種差別撤廃条約に関する憲法解釈と被告らの行いはあくまで「政治的主張」だとするもので、何を言わんかなというものだった。

この一連の朝鮮学校襲撃事件の映像を見るだけで、この事件がヘイトクライムそのものであり人種差別である事は一目瞭然ではないか。そして、こんな判りやすい事件で人種差別認定が出なければこれは司法の危機であり国家の危機だとさえ言える。

しかし、一方で、この当然すぎるほど当然な判決を求めるのに5年以上の月日がかかり、その間、加害者らがずっと被害当事者らを疲弊させ苦しめ続けている現状とは何だろうと怒りを覚える。



以下、判決を受けての原告らのコメント。

学校法人京都朝鮮学園

最高裁決定を受けてのコメント

2014.12.10

京都地裁司法記者クラブ報道機関 各位

このたび、最高裁決定により高裁判決が維持されたことについて、在日朝鮮人の民族教育の実践と、そこで学ぶ子どもたちの安全を守ろうとする日本司法の毅然とした態度の表れとして歓迎いたします。

在日朝鮮人の70 年に及ぼうとする民族教育の歴史において、今回の判決は極めて大きな意義があります。歴史をふり返りますと、日本の公権は、今まで私たちの民族教育権を否定し続け、民族学校弾圧し続けてきました。それゆえ、地裁の審理に始まる今回の裁判手続で、公権の一翼を担う裁判官たちが、公平な立場から、民族教育の実践に関する膨大な証拠資料を検討し、法廷証言を通して父母や教員たちの強い思いに触れたこと、 さらには、慎重な審理を経た結論として、在日朝鮮人が民族教育を行う利益を正当なものと認め、日本の法の下で保護される対象と判断したことは、私たちにとってはもちろんのこと、日本社会の歴史の上でも画期的な一歩であると評価しております。これから、京都のみならず全国において、朝鮮学校を守り、発展させる運動において重要な足がかりとなることが期待されます。

2009 年12 月から今日まで、私たち当事者にとっては、司法手続に対する期待と不安が交差する5 年の長い時が過ぎました。本件の一番の被害者は、学ぶ権利が侵された子どもたちです。子どもたちの明るい笑顔を取り戻すために、私たちは努めてまいりました。

今日、日本のみならず世界各国において、社会に横行するヘイトクライムヘイトスピーチに警鐘を鳴らす運動が広がりを見せています。私たちは、今回の最高裁判断を契機に、日本全国の朝鮮学校に通う児童・生徒が、朝鮮人の民族的誇りを育み、また社会の一員としての自覚を持った人材として成長していく学習環境を守っていくため、今まで以上に努力していく所存です。

在日朝鮮人に対する差別や偏見が根強くある中、正しい裁きをしてくださった裁判官たちに謝意と敬意を表します。

また、この間、子どもたちにあたたかく寄り添い、私たちの運動を力強く支援してくださった多くの皆さんに、心から感謝いたします。

以上




京都朝鮮第一初級学校威力業務妨害事件

2014.12.10

学校法人京都朝鮮学園弁護団コメント

今般、最高裁決定により判決が確定したことは、京都の学校のみならず、日本全国の朝鮮学校で、明るく元気に学んでいる子どもたちの安心につながる。大阪高裁判決は、単に差別街宣の悪質性を論じるのみならず、民族教育を受ける利益の重要性にも言及し、差別に屈せず民族教育の充実に尽力している教職員、父母、その他関係者のみなさんを勇気づけてきた。今般、最高裁においても高裁判決が維持され確定したことは、大きな社会的意義を有するものである。

約5年の長きにわたる司法手続のなかで、父母や教員など学校当事者が大きな犠牲を払って、ようやく獲得された司法判断であることを忘れてはならない。動画上映によって事件当時の絶望感を思いだし、自らの心の傷を証言する辛さを感じ、そして、法廷においてさえも無反省な被告らのヘイトスピーチに晒され続ける二次被害を受け続けながらも、民族教育を守る一心で団結し、覚悟と決意により勝ち取られた高裁判決であった。

他方で、司法作用が、ヘイト被害からの回復に向けてできることには限界がある。ヘイト街宣がますます拡散・蔓延しつつある昨今、被害者は日本社会に対する不信を拭えず日々の安全に大きな不安に晒されているといえる。一連の司法判断は日本社会の姿勢を示すという観点で大きな一歩ではあるものの、被害救済として未だ十分とはいえない。今回の最高裁決定を受け、日本社会ヘイト街宣や差別の問題についてどのように対峙していくのか、私たち一人一人の行動が問われる段階となろう。また、本件の民事判決が注目を集めた背景には、これに先立つ刑事司法において、際だった機能不全があったことを忘れてはならない。警察の対応が被害の長期化、深刻化を招いたことについて、改めて十分な検証が行われる必要がある。

なお、「表現の自由」論については、最高裁判所も、被告らの「政治的表現であった」などとする弁明に惑わされることなく、人種差別という本件行為の本質を見据えた地裁高裁判決を維持したものであり、今後の同種ヘイト事案における審理にも先例として影響を与えていくものと評価する。

民族教育の実践への理解と、ヘイトクライム被害の深刻さへの理解は、民族的自尊心の保護というキーワードで共通し、コインの表裏の関係にある。京都地裁判決、大阪高裁判決については、人種差別撤廃条約適用も含めて世論・報道機関の圧倒的支持を受け、法律学論文においても堅実な評価を得てきたものであるが、今回、最高裁においてもこの判断が維持されたことを受け、民族教育の取り組みを発展させ、人種差別を許さない社会を作っていく取り組みを一層加速させる効果が期待される。

以上



被害当事者らが当時そして最近までどのような被害を受けて、そして何を訴えているのかは「ルポ、朝鮮学校襲撃事件」に書かれているので一読をお勧めする。

「ルポ 京都朝鮮学校襲撃事件――〈ヘイトクライム〉に抗して」

http://urx2.nu/f75r



筆者がこの裁判で感じたのは、被告書面だけを読んだなら、それはそれは一見もっともらしく聞こえる言い訳の羅列だった。やれ政治的主張だ、やれ学校側に不始末があるから、やれ北朝鮮総連だ。しかし、そんなものは全てデマであったり詭弁であったり自己都合であったり妄想であったり、当然のように裁判において何一つ認められていない。

被告らの言い分は、裁判と言う検証の場に出れば実に惨めなものであった。

ところが、驚くべき事にネットにおいてもリアルにおいても、加害者らはその事実を認めようとしていないのが現状である。彼らは止まらないのだ。そして被害当事者らはずっと傷ついている。

最高裁判決が出たとしても、この社会が被害当事者の痛みをなおざりにする限りこの国のヘイトクライムはなくなるどころか拡大していうとする予兆さえ感じる。

この判決が出る直前の12月7日京都にて、加害当事者(本裁判被告らも含む)らと呼べる人々が「勧進橋児童公園奪還行動5周年」なるデモが行われた。

警察は、司法による断罪を受けた事件の流れを組むこのヘイトクライムの蛮行をくい止める事はできなかった。そう、それは5年前の12月7日、小学校の校門前で犯罪行為を見ているだけの存在だった事を思い出す。

判決の重要な点の一つは、こんなものは「表現の自由ではない」であり、あれは犯罪行為だと明確に述べている事だ。今後、これを行政、警察が現行法の犯罪として対処できなければ、ヘイトスピーチ規制法を生むしかない。

この最高裁判決の意義を生かすも殺すも、まさにこれからだ。

rawan60rawan60 2014/12/15 18:33 >この当然すぎるほど当然な判決を求めるのに5年以上の月日がかかり、その間、加害者らがずっと被害当事者らを疲弊させ苦しめ続けている現状とは何だろうと怒りを覚える。

それほどに日本社会は人種、民族差別に鈍感であるということですね。
また、この判決を受けてもなお、これら団体の差別デモや集会を安易に許可、提供する警察や自治体は、自国の最高裁判決を拒否し、ヘイト犯罪の加担者としての誹りを免れない覚悟をしてもらわなければなりませんね。

arama000arama000 2014/12/15 19:10 まったくです。
警察など対応は「表現の自由」があるからと、在特会などの街宣許可を与え続けています。
前回、高裁判決で確定したのはこの一連の事件で繰り返されたヘイトは「表現の自由ではない、保護されない」です。ところが直近の12月7日の在特会などの「5周年記念」なるヘイトデモに許可を与えているのが現状です。
今回、最高裁で確定されたものを、民事だから拘束力をもたせないではなく「犯罪」であるとの認識をもって対応すべきだと思います、
あと、驚いたのは在特会広報のツイッターで以下のものがありました。

「京都裁判の判決内容を論評していただくのは自由です。しかし賠償命令は「人種差別」を理由としていません。あまりにも「人種差別に対する賠償命令」というデマが横行し、中には著名な方もいるようで、じつに困ったものです。現在法的措置も含めた対策を関係者と協議中です。」
https://twitter.com/chomechomesuru/status/543731061344059392

これ公式ですから。これで在特会は「判決文を読んでない」という事が判ります。というか新聞報道さえ読んでないのでしょうね。
こんな連中が、事件を繰り返すのでしょうね。
これをくい止められるのか、まさに社会が問われていると思います。

rawan60rawan60 2014/12/16 17:36 まあ、差別主義犯罪集団が自分の犯罪を正当化するという、いかにも反省のないレイシスズムらしい「公式見解」というところでしょうね。

それだけに、官憲、公人、自治体への批判がより重要になるでしょうね。

arama000arama000 2014/12/17 17:29 ですね。まずはそこであり、社会ですね。

カンジカンジ 2015/03/12 03:55 朝鮮学校から話は逸れますが、今KKnanking氏がツイッターで南京事件について論争しておられます。で、論争相手はjipangbitoとかSmsVf29とかいう奴らなんですが、本当にクソすぎて呆れます。
ああいうのを見ると、「歴史修正的な言論を違法化すべき」という考えに傾いてしまいます。

arama000arama000 2015/03/12 15:07 南京事件では本当に何回も繰り返して見る光景でご苦労様ですと頭が下がる思いです。
政府に否定され、国際的も否定され、一部連中のみの南京事件否定論のゾンビ度は、歴史修正主義者の悪質さの象徴的なものを感じます。
ナチスドイツの犯罪を明確に否定したドイツから先ごろメルケル首相が来日しましたね。歴史に向き合うメッセージを発したメルケル氏はあれで右派なんですね。日本の現状をみるに溜息がでます。

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2014-07-08

高裁判決傍聴記

00:02 | 高裁判決傍聴記を含むブックマーク

7月8日、朝鮮学校嫌がらせ裁判を傍聴してきました。

本日は高裁判決が出る日という事もあり、裁判所正面入口には学校支援者200人程がおりました。

裁判所の指定により裁判所西入口より入場の在特会側は周辺も含めて約30名程であったと報告があった。在特会自称桜井会長は50名とか言っているが、さば読みですよといっときたい。

今回の法廷である202号法廷の席数からしたら約2倍の競争率であったが、なんとかもぐりこみ、席に陣取る。

在特会側とされる席を見ると6名がおり、何故かその席の後ろは公安が4名が座る。記者が10名ほどで、あと残りはほとんどが学校支援者と思われる。

法廷風景は、学校弁護団らが何時ものように10名ほど、在特会等側は何時もの八木氏と徳永弁護士以外にこの日、在特会会長の自称桜井氏が来ていた。

裁判長入場まで、その自称桜井氏を見ていたが、ほとんど傍聴席を見る事はなかった。

今回、高裁判決を迎えるにあたり、在特会側の控訴理由書も読んでみたが、新事実もなく、正直、一審において在特会側が持ち出していた「表現の自由」と「政治的主張もある」の焼き直しとしか思えなかった。

よって、高裁判決は前回エントリーで書いたように

「この控訴審における在特会等の陳述と一回結審を見る限り在特会等の訴えを組むものとは考えられない。判決の構図は、どこまでいっても高裁による原審判決の精査というものになると思われる」で間違っていないと考える。

その意味で、判決が出るまでドキドキですよ。


裁判長らが入場し、マスコミの撮影が2分入る。この2分なんか長いなと感じていたとこで撮影が終了。

すぐに裁判長が、事件番号を読み上げ、判決が響き渡る。


「本件、各控訴棄却する。控訴費用は控訴人の負担とする。」


うおっ、やった。傍聴席がざわめく。


判決は長文になるので省略します」


すると、在特会側席後ろのほうから女性のかな切り声が響きあっけにとられた。


「日本の司法も終わったね。腰抜けばっかり」「朝鮮人におもねって。恥を知れ、恥を。」


見れば現代撫子倶楽部中谷良子氏であった。

それをとがめる声が入る。彼女はそこにむかって言い放つ。


「うっさい、朝鮮人。拉致実行犯やないか、あんたら、ニッポンから出ていきいや」


彼女は裁判所職員により表に連れ出されていく。

その間も彼女のかな切り声が響く。


「ニッポンから出ていけー」


何が起こったのかしばらく茫然としていた。

判決は、完勝と言えるものであった。

しかし、その判決が下された法廷のその場でヘイトスピーチこだましていた。


あほうが一人騒いだだけで、判決がひっくり返るはずがない。当然だ。

しかし、一人のあほうが発するヘイトスピーチでも人を殺す事はできる。

これは象徴的な出来事なのだろうか。

原告の訴えが実った喜びと、少しのやりきれなさとをかみしめながら支援者集会に向かった。




以下、

控訴審弁護団コメント 

判決文(マスキング済)

理事長・控訴審コメント 

https://drive.google.com/folderview?id=0ByANmUwyq0NVQW1DRVFrOXF6Ums&usp=sh


判決感想は後日。

rawan60rawan60 2014/07/09 07:48 いつもお疲れです。

>これは象徴的な出来事なのだろうか。

彼(彼女)らが、そもそも法的正当性や犯罪性の有無を争う意思などないということが露呈している言動ですね。レイシストはレイシストであり、レイシズムこそ「絶対不可侵」なものであるというところでしょうか。

今回の判決では追記項目として民族教育の意義についても触れていることは評価できますね。

一点だけ、「在特会側の上告理由書も読んでみたが、」の部分、「上告」ではなく「控訴」または「上訴」ですね。

ponpon 2014/07/09 10:17 お疲れ様でした。レポートありがとうございます。
当たり前の判決が当たり前に出たということで、
まずは素直に喜びたいと思います。
昔、渋谷陽一が何かの本で「頭が悪いのは犯罪なのか。そうなのだ、馬鹿は犯罪的なのだ」と書いていましたが、
その意味がよく分かる連中ですね、まったく。

arama000arama000 2014/07/09 16:33 rawan60さんへ

>彼(彼女)らが、そもそも法的正当性や犯罪性の有無を争う意思などないとい
>うことが露呈している言動ですね。レイシストはレイシストであり、レイシズ
>ムこそ「絶対不可侵」なものであるというところでしょうか。

もう、その通りとしか言いようがありませんね。
何がレイシストとされるのかがまったく理解できない「自らの信念」に従っているのでしょう。

正直、民族教育の件は驚きました。いやいやこれが高裁判決で出てくるとは。これも画期的ですね。

間違いのご指摘ありがとうございました。訂正させていただきました。


ponさんへ

>当たり前の判決が当たり前に出たということで、
>まずは素直に喜びたいと思います。
ですね、これは強い私も思うとこです。
動画を見れば一目瞭然、これほどわかりやすい事件で駄目なら何をやっても駄目と思われます。

>昔、渋谷陽一が何かの本で「頭が悪いのは犯罪なのか。そうなのだ、馬鹿は犯罪
>的なのだ」と書いていましたが、
いや、なかなか言いにくいですが、馬鹿という意味が「排外的妄想癖」をさすならば、まさにそうなんだよな、と思わずにはいられません。

ブラウブラウ 2014/07/13 18:37 >見れば現代撫子倶楽部中谷良子氏であった

もう記憶も定かではありませんが、この人は以前チー関メンバーが次々パクられ裁判にかけられていった時、自称桜井だのおつるだのからあっさり切断処理されてたような覚えがあるのですが。

そんな目にあっても、嫌韓だの行動保守界隈から完全に足を洗うことはできないんですね。
ここまでくると、日頃のむしゃくしゃをてっとり早く解消できる「麻薬」なのだろうなと…。

arama000arama000 2014/07/14 21:27 ブラウさんへ

なんなんでしょうね。自称桜井と何時どんなふうに和解したのかはわかりませんが、彼女にとって「ニッポンのために」そうなったのでしょうね。
完全に間違ってますが。

ちなみに、彼女はかっての「チーム関西四天王(暴走族かい・・)」西村斉、荒巻、中谷辰一郎は称えますが、川東だけはのけ者にしています。
まあ、わかりやすい「ニッポンのため」です。

2014-03-31

朝鮮学校嫌がらせ事件裁判控訴審

09:06 | 朝鮮学校嫌がらせ事件裁判控訴審を含むブックマーク

最初に、正直に告白します。今回の裁判は、前日まで、京都地方裁判所でやるものと思いこんでいた私です。危なかったです。皆には内緒にしといてください。



3月25日大阪高等裁判所にて京都朝鮮学校嫌がらせ事件控訴審裁判が執り行われた。

この日は、傍聴券を求めて早めに裁判所に着いたが、傍聴券抽選前のはやい時間から警察が警備の打ち合わせと配置で動き回っていた。しか警察だけではない、多くの裁判所職員が所内に出張って警備にあたっていた。

これら物々しい警備は、昨今の在特会を始めとした「排外主義グループ」関連の「トラブル防止」を念頭においたものと思われる。

そんな中、事前に決められていた場所での傍聴券抽選並んだのは、学校支援者側が最終的に180名ほど。在特会側は10名ほどいたと聞いた。

法廷席は75名と聞いていたので、倍率2倍以上となったが当たり。ここまでくると、どんだけクジ運がいいんだとうっとりする。


法廷に入り見渡すと、在特会等側の一人は確認したが他はわからず。傍聴席のほとんどは学校支援者と思われる。また控訴人席には、徳永弁護士在特会副会長八木氏と控訴人の一人である中谷氏がおり、学校側は何時もの弁護団が座っていた。

なお、この控訴審では、在特会等側が控訴したことで、本来は、在特会等側を控訴人、控訴側と呼び、学校側を被控訴人、被控訴側と呼ぶが、ややこしいのでそのまま「在特会等側」「学校側」と呼ぶことにする。

裁判官入場で、さっそく確認が始まる。

在特会等側は上申書、控訴理由書、準備書面が出されており、学校側はそれら反論書面となる「控訴答弁書」とそれぞれの書証が出されていた。

そして、双方が陳述を求め、裁判長より10分以内の陳述がされる事になった。

まずは在特会等側の陳述であるが、冒頭から「一審判決ヘイトスピーチの抑止を目指した画期的な判決と言われるが、判決理由ヘイトスピーチにふれたとこはない」と徳永弁護士が述べたとこから始まりひっくり返った。前に在特会会長自称桜井氏が生放送で語っていたのが「一審判決にはヘイトスピーチと書いてないからヘイトスピーチじゃない」という「ガキの言い訳」と同じ言い回しだったからだ。ただ、徳永弁護士はこの後、人種差別撤廃条約立法を日本が留保しているところから、「原審判決懲罰的賠償」であるとして、それは日本の法制度では認められていないもので、日本の司法制度での「損害の回復としての被害補償」ではなく、アメリカなどのペナルティとしての損害賠償を認めたのだという主張を展開した。

しかし、その後、在特会等側が行ったヘイトクライムを「政治的主張であり公益目的であった」とする、原審判決断罪された主張、細かく言えば「在日特権」などを始めとした、出鱈目、妄想、デマに基づく差別扇動行為を「政治的主張」とする論を展開。あげくに朝鮮半島情勢を持ち出し、それら嫌韓感情が差別意識とは別物だとし、在特会等側行為を安易に「差別行為」としてはならないとした。

聞いていて正直辟易とした。徳永弁護士のいう主張は、「レイシストの言い訳」そのものとしか思えない。

あの校門前で在特会等側が行った行為、発した言葉の何処に政治的主張と言えるものがあるのだろう。それらは在特会等側が自らネット上で拡散した映像により、その悍ましさは明確なものであり、幾多の証拠、証言に基づく原審判決断罪されたものだ。それらを繰り返す呆れた主張は、法廷内でヘイトクライム隠蔽、過小化する意味でヘイトスピーチと言えるものである。

結局のとこ、在特会等側の陳述では、「懲罰的賠償」以外で目新しいものはなく、そして事件の新たな状況証拠、証言は何もなかった。

結局、10分以内と言いながら13分かかった在特会等側の陳述の後、学校側より朝鮮学園理事長による13分の陳述となった。

その陳述は、一審判決が「被告らが子どもたちのいる校舎に放った怒号や罵詈雑言は「表現の自由」などではく、朝鮮人に対する民族差別と判断された」事により安堵があった事を述べ、事件の経過として学校側は法と警察に事態を委ねたが、その警察が在特会等側の蛮行を止める事ができない消極的姿勢に期待は音を立てて崩れていく心情と、事件による学校側の被害状況、損害の重さを述べ「この判決(原審判決)があの12月の時点で既にあったならば、そして、こうした行為が明白に違法であることや、その人種差別の被害が深刻なものとなることの意味が警察組織にも理解されていたならば、警察官もあのときのような「寛容な対応」に終始するのではなく、子ども達を守る対応をしてくださったのではないか、とも思うのです」と切実な思いを訴えた。


双方が陳述を終えると、在特会等側の徳永弁護士より、学校側より出された「控訴答弁書」への反論を出すために、もう一回、期日の要求があったが、裁判長より「ご意見は受けたまりましたが既に充分議論がなされていると考えています」と一蹴され、朝鮮学校嫌がらせ事件控訴審は結審した。


控訴審判決がどのようなものとなるかについて予想はできるがあくまで予想である。ただ、この控訴審における在特会等の陳述と一回結審を見る限り在特会等の訴えを組むものとは考えられない。判決の構図は、どこまでいっても高裁による原審判決の精査というものになると思われる。

次回、判決は7月8日。



なお、以下は学校側より出された「控訴答弁書」の目次である。「第1 控訴理由書に対する反論」は在特会等側より提出された「控訴理由書」への項目ごとの反論となっており、「第2 被控訴人の主張・原判決の損害認定が適正であること」はそのまま一審判決が適正であるとの答弁書となっており、これらは全体で50ページに及ぶものとなっている。

第1 控訴理由書に対する反論

1 第1 懲罰的賠償、制裁的賠償について」に対する反論

無形損害の認定

人種差別撤廃条約「公正かつ適正な賠償」等の意義

小括

2「第2 人種差別撤廃条約と「留保」等について」に対する反論

「2 条約の自動執行性」について

「3 憲法の人権保障と人種差別撤廃条約の効力」について

「4 人種差別撤廃条約加入に際しての留保」について

「5 国籍による区別について」について

3「第3 威力業務妨害名誉毀損 〜控訴人M…」に対する反論

控訴人Mの主張

映像公開と示威行為との間には関連共同性が存在すること

現に、映像公開による業務妨害が生じていること

違法性阻却事由に関する主張について

4 「第4 差別的動機と「専ら公益を図る目的」に対する反論

判決の評価の妥当性

公益を図る目的ではないことを示唆する他の事情

5「第5 応酬言論の主張について」に対する反論

はじめに

板垣意見書 レイシズムの視点からの分析

6 「第6 差止めの可否について」に対する反論

判決控訴人N・Hらに対して差止請求を認めた理由

控訴人らの示威活動への動機は消滅していない

控訴人らによる示威活動のおそれ、常識を備えた一般平均人を想定をして判断してはならない

小括

第2 被控訴人の主張・原判決の損害認定が適正であること

1 はじめに

2 「無形損害」の判断要素

「無形損害」の判断要素

法人の「無形損害」と自然人の「慰謝料」の判断要素

3 原判決における損害認定が妥当であること

示威活動,よび映像公開,砲弔い

示威活動△よび映像公開△砲弔い

示威活動および映像公開について

4 人種差別撤廃条約と、人格的価値の保護の要請

はじめに

井上論文司法研修所論文において、人格権侵害の側面が重視されていること

人種差別撤廃条約の推進など

本件学校法人の人格的価値に対する毀損

人種差別ならではの特徴〜個人による提訴の困難性

5 控訴人らが得た利益を、無形損害の評価に反映すべきこと

6 慰謝料額算定の定型化の試みからの検討


以上。

rawan60rawan60 2014/04/05 02:32 いつもお疲れ様です。

>原審判決は懲罰的賠償

なにをほざいているんでしょうかね。
これ民事で人種差別であるとされたうえで名誉毀損が認定されたことによる賠償なのであって、スピーカー線切ったことの器物破損の賠償じゃないんですからね。

arama000arama000 2014/04/05 10:23 ありがとうございます。
おっしゃるとおりです。その名誉毀損であり、差別的言質には強い判決をというのは、既に「川東差別街宣事件」などで司法の流れはできております。
また、原審判決を読めば、被害者である朝鮮学校が事件後、多くの保護者、教員らによって、連中から子供たちを守るための「見守り」に膨大な時間と人員を要した事も、3回の連中のヘイト街宣、デモにより学校側がこれまた多大な労力をもって対応を迫られた事も書いてあり、実際かかった費用を加味したものであると考えられます。
高裁による独自判断はあったとしても、在特会等側の主張を組むというのはほとんどないと思われます。

rawan60rawan60 2014/04/05 18:19 いやまったくです。
「懲罰的賠償」だというのなら、その言動が不法であることを認めていなけりゃ主張は成立していないわけで、不法を認めるのら「政治主張であって差別じゃない」なんて言い訳は通用しないわけです。
賠償金が高くて困るのなら、朝鮮学校側に雁首そろえて「本当に申し訳ありませんでした。少しまけて下さい」と頭を下げてお願いでもしろって話ですよ。

7月8日には「控訴棄却」で答えてもらいたいですね。

arama000arama000 2014/04/05 19:32 まさにそうです。
加害者側が本来すべきは「被害者に対する誠意ある謝罪」であるべきで、それに立脚した弁護を行わねばならないはずです。
ところが在特会等は、当初から、裁判を舐めているとしか思えない、無理からな主張を延々としていたわけです。土台、映像にも残っているヘイトクライムそのものの行為を「政治的主張」と強弁するその態度に裁判官も何回呆れていたでしょうかね。で、結果、原審判決で慌てふためいているというのが在特会等側の姿と言えると思います。見苦しいとしか言いようがありません。
この控訴審でも、懲罰的賠償以外は一審と同じような主張・ロジックを展開しており、仮に起訴棄却になれば、もう言い抜けのネタがつきたと考えられます。「負けを認めない」彼らは傷口がどんどん広がっているのに気がつかないのでしょうかね。

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2013-10-11

朝鮮学校嫌がらせ裁判 判決 傍聴記

17:39 | 朝鮮学校嫌がらせ裁判 判決 傍聴記を含むブックマーク


10月7日判決。ついにこの日がやってまいりました。思い起こせば2010年9月に第一回口頭弁論がはじまり、あの時は、本当によくわからない状態でして、ただ、ネットで朝鮮学校襲撃の動画を見て、こいつらは何者だ?何故このような惨い事ができる?と疑問だらけでした。それは、それ以前、蕨市における許し難いデモから、所謂行動界隈というものとそれを支持するネット論調を読むにつれ絶望していた矢先の出来事でした。

当時の筆者の心境は、その絶望の中でも、ともかく連中を直接この目で見なければいけない焦燥感にかられたものでした。そして被害者である今の朝鮮学校とその父母らに出会います。

あれから丸3年。筆者にとって長い3年であり、あっという間の3年でした。筆者にとってそうなのだから、被害者である朝鮮学校、そしてその父母らにとっては当然それ以上の3年です。






判決の前日までそうでもなかったが、当日、朝、目が覚め何気なしにツイッターを見たら、原告弁護団の一人が「神さま・・」と呟いている。それ見ていきなりドキドキしはじめた。なんですか、あれですか、ドキドキするのは伝染病ですか。もらいドキドキというのがあるのですか?

そういうヒートアップした状態で京都裁判所へ抽選の30分前に着く。で、予想はしていたが、もう100人くらい列に並んでいる。

駄目です。本日の競争率は優に難問国公立大学入試なみですよ。マスコミもいっぱい。そんな競争率ながら、玉砕覚悟で取材に訪れるフリージャーナリストの姿もいっぱい。ご苦労様です。

ともかく、何時もの口頭弁論と違います。緊張感が満ちていて、なんか知っている人と話をしなければ場がもちません。で、碌な用もないのにあちこちと。

そして、抽選発表。見事外れる。

そらそうだ。難問国公立大学だからなーと諦めるわけないだろが。

世界の読者が筆者をまっているのだ。(注;当ブログ裁判がある前後だけ異様にアクセス数が多いという読者の目的もはっきりしているブログです。ちなみに本当に世界からで、ブログ主は本気でびびってます)

すぐに当たった人のとこにすり寄り、傍聴券の強奪を試みる。すると、碌でもない事しか書いてない裁判に特化したようなブログ主とご存じで、快く頂けた。やった、ブログやっていてよかったー。ありがとうございました。ご恩は傍聴記に反映させていただきます。って、これなんですが・・。




法廷に入り込むと、席がすぐにうまっていく。今回の傍聴席は記者席を多めにとっていて、実質70名ちょいくらいの席で、被告側は2名ほど。その他は学校支援者と思われる。

10名ほどの原告弁護団も緊張しているようで、こちらはさらにドキドキしてきた。

そして、毎度のごとく、被告側は時間ぎりぎりに入場してきたが、いつもの徳永弁護士、八木氏の他に被告である川東氏がいた。

この、川東氏、席に座るや、傍聴席を見わたし、ニヤニヤしていたのだが、すいません、正直、気色悪かったです。こっち見んなと心の中で10回はつぶやいてました。


そして、裁判官らが入場。傍聴人らが起立し席に着く。時間は11時少しだけまわる。

裁判長より、いきなり主文読み上げ。耳を研ぎ澄ます。

この時、最初にうんたらかんたら544万という数字が聞かれ、よくわからずに、そんなもんかい!と一瞬思ったが、その後に、341万、330万という数字が続いて気がついた。

あ、そうか、3回の街宣、デモに対してそれぞれの金額なのだな。

合算で幾らなのだ?1200万以上だ。そして筆者はそこに、ブレノ氏と美玖氏が入っている事に注目した。

そんな思考を巡らせている間も、裁判長より主文の言い渡しが続いている。

移転した新校舎での街宣も差止されたのを確認。

ここまでは、まあ、満足はできる。

で、問題はその根拠だ。判決文では何をもってのその1200万以上であり、街宣差止なのだ?何が認められたのだ?

それに意識を集中しはじめた時に、裁判長は主文を読み上げ、あっさりと退場した。

そして、また、裁判長が主文を読み上げるその間、筆者は、八木氏、川東氏の顔を見ていたが、見る見ると表情が険しくなっていた。主文読み上げ前までにあったニヤニヤ顔は既になかった。


裁判官退場後、筆者は急いで、裁判判決文の内容を求めて走り出した。

これで裁判は終わった。長かった3年は一つのくぎりとなり結果も出たはずなのだが、そんな感慨よりも、判決文を読むまではわからないだらけでモヤモヤしていた。



さて、その判決文であるが、当ブログ上で公表したとおりである。それ以外では、判決文資料として、被告らの各街宣デモでの発言と主張、そして原告の被害として「本件示威活動対応のため本件学校の教職員が費やした述べ時間数の集計表」が付け足されている。

つまり、それが判決の中で何が認められ、何が認められなかったというものだが、それらの説明も判決文の理由に記されている事を述べておく。


まず、この朝鮮学校嫌がらせ裁判判決は、既に各新聞、各論調によって様々に評価はされている。

その評価の中で、特に画期的とされるのが、「人種差別撤廃条約」に沿って賠償額(責任性)の荷重が成されている点である。今までの人種差別撤廃条約に即した思われる事件として静岡小樽の事件があるが、今回の判決ほどに具体的な記述がされた判決はなかった。その意味で、人種差別撤廃条約に言及し、国内法との整合性にまで踏み込んだ画期的と言える判決である事は間違いない。

静岡「「外国人入店拒否訴訟 判決

http://www.jca.apc.org/jhrf21/nl/NL11E.html

小樽「温泉入浴拒否」訴訟 判決

http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=6&ved=0CE4QFjAF&url=http%3A%2F%2Fwww.courts.go.jp%2Fhanrei%2Fpdf%2F4384F726CF8D382149256C94001BE8D0.pdf&ei=bIVXUpTyOYOklQXK9oG4DQ&usg=AFQjCNEj0l9RDOVEtn8PKsLi9mMfJWbf4A&sig2=OHNzm2FnMky1J6IGRZGWsw&bvm=bv.53899372,d.dGI

さらに言えば、この判決文は「第3 人種差別撤廃条約下での裁判所の判断について」で、「わが国の裁判所は、人種差別撤廃条約上、法律を同条約の定めに適合するように解釈する責務を負うものとうべきである」とはっきりと人種差別撤廃条約をもちいて「日本国内の人種差別」に救済の道を開けと述べ、それを賠償の加重の根拠としている。つまり、従来、日本の司法は有形損害に比して無形損害(心の傷など)は恐ろしく冷淡な側面があったのだが、この人種差別撤廃条約を根拠に、差別による目に見えない無形損害の評価を著しく底上げする正当性としている。

ただし、この差別による無形損害の評価は、先にあげた静岡小樽の例だけではなく、今回の被告となっている川東氏が引き起こした「水平社博物館差別街宣」判決のように、差別と認定されれば150万というように、既にその流れは始まっているし、今回は集団で起こした点で賠償額が大きくなったという側面も考えられる。

一方、この判決は無条件で人種差別撤廃条約を持ち込むのではなく、民法709条との兼ね合いも述べ、その制限をもうけている。これは、高裁最高裁へと続く道のり、或いは類する訴訟に対して、この判決の正当性を確たるものとする工夫と想像する。


次に、この判決を読めばわかるが、被告側の主張を何一つ認めていない。そこに「50年に渡る公園の不法占拠」なるものや、「日本国民が公園を使えない」「戦後焼き野原から奪った土地」「スパイ養成機関」「スパイの子供」「こいつら密入国者の子孫」などなど、被告らが3回にわたり起こした街宣・デモでの主張は、全て出鱈目として朝鮮学校への誹謗中傷として認定され、1200万以上に及ぶ賠償金の糧とされた。これは当然のことだが、判決で認められた意義は大きい。

つまり、今後これらヘイトスピーチによって、原告誹謗中傷するものは、全て訴訟対象となる可能性が極めて高い。今後、被告らに追随し同じ脈絡で原告誹謗するならば、それでポンと100万以上という巨額の賠償金になると誹謗者らは肝に銘じたほうがいい。

実際、裁判記録を見ると、被告らからの提出資料は山のようにあった。その中には拉致問題に関する政府機関の資料とか警察記録もたくさんあった。しかし、それらはことごとく、この裁判の本筋からは外れたものと判断された。何故なら、被告らは、何ら正当な手続きを踏まず、手前勝手な屁理屈で学校を襲い、その出鱈目な誹謗中傷をもって原告への被害をもたらしたからだ。これが理解できず、被告らに追従しヘイトスピーチを繰り返すものは、その報いを何時かうける事になると覚えといたほうがいい。


また、この判決有意義な点は、在特会の当事者能力を認めた事である。これは組織性を認め、例え、被告である自称桜井誠氏がその場にいなくとも、全国各地の在特会の名をもつ各支部に何か問題が生じれば、その責任は被告である自称桜井誠氏に及ぶ事を意味する。

それが嫌なら、さっさと会長を辞めるか在特会を解散したらいい。ただし、本件事件に関してはその責任を果たすまで原告弁護団は黙っていないだろう。


そして、この判決の他の有意義な点は、「中立のカメラマン」というブレノ氏と「単なるコーラー」とする美玖氏の賠償責任を認定した事である。

ブレノ氏の場合、京都徳島の襲撃事件刑事裁判において、その「中立のカメラマン」という検察から面倒くさいと思われたその地位であるが、今回の判決において、他の被告らと同様、「お仲間」認定を受けた。今回はその「お仲間」から同志愛に満ち溢れた重要証言もあったが、彼の手前勝手な陳述、証言もさる事ながら、彼の「実績」を考えれば、この「お仲間」認定も当然と言える。今後、ヘイトスピーチを起こす集団で、自分は「ただのカメラマン」をしているだけと思っている人は、その考えを改めたほうがいい。しかもその映像をネットで拡散するとしたならば、その責任は大きくのしかかってくる事を知ったほうがいい。

続いて、美玖氏についても、その証言と「実績」から「お仲間」認定と思われるが、彼女を認定したのは大きい。今後、ヘイトスピーチを起こす集団によるデモで、気軽にコーラーを引き受ける人がいるなら、これも、同じく、その人は大きな責任を負う事を忘れてはならないだろう。


さらに、この判決について、筆者は述べなければいけない事がある。

それは、この判決には「民族教育の保障」という原告の主張がスルーされていた事だ。この「民族教育の保障」は、原告が第一準備書面で記され裁判に提出したように、原告にとって、この「民族教育の保障」というのは切実な願いであり、この事件に対する原告の原点である。

例えば、今回の裁判に対する神奈川新聞のこの記事を読んでほしい。

http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1310100004/

いま現在、日本政府を上げて、朝鮮民主主義人民共和国に対する敵対的行動の一つとして朝鮮学校を標的にした「差別行為」を行っている。

理由は「朝鮮学校総連傘下であり、「北朝鮮」と繋がっているから」である。この理屈は、今回の裁判で出てきた在特会を始めたとした被告らの主張と同じである。政府がやっている事と在特会の唱えるものの差異を何処に求める事ができるだろうか。

だからこそ、朝鮮学校は、そして学校に子供を通わせる父母は訴えるのである。この学校で学ぶことを保障してくれと。これは、民族学校生存権を賭けた問いかけである。

この事件の原告の訴えは、表面的に表れた判りやすい在特会などの「悪漢」のみならず、その在特会を支える「空気」、または、在特会などの唱えるものと何ら変わりないヘイトを容認する「社会」に対する問いかけである。

はっきりという。筆者は過去より、共和国の体制を批判してきた。例えそれが、朝鮮民族として原則性をもつ国家としても、その独裁制を批判してきた人である。

しかし、それでもだ。「朝鮮戦争韓国国連軍が侵略してきた」という教科書を使っていたら、民族教育は全否定されるものなのかを問いかけたい。それだけで朝鮮学校は認められないものなのか。そんなわけはない。

一つのものを取り上げて、それで全否定する思考は、それは在特会と何も変わらない。朝鮮学校に子供たちを通わせる事を、「北朝鮮への洗脳教育」への肯定と思えるその無知と偏見が、今の朝鮮学校を取り巻く環境といえるし、今回の事件はその表層に現れたものにすぎない。学校に子供を通わせる親御さんの願いは、無知と偏見にまみれたこの社会で、朝鮮人と生まれたその出自は、決して恥ずかしいものではないように育ってほしいという願いで朝鮮学校に通わせるものであり、朝鮮学校は資金も人も不足する中、必死で学校を運営し、それに応えている。

朝鮮学校を存続させえるのは、他の誰でもない、学校自身と父母らで決める事である。それを無知と偏見にさらされた部外者がとやかくいうのは、それはヘイトに繋がると言っていい。

朝鮮学校自体、この間、劇的に変化している。これは、裁判で提出された、同志社大板垣氏の意見書であり、朝鮮学校の歴史と現況について語られているので、一読を進める。

朝鮮学校への嫌がらせ裁判に対する意見書」

http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=0CCsQFjAA&url=http%3A%2F%2Fdoors.doshisha.ac.jp%2Fwebopac%2Fbdyview.do%3Fbodyid%3DTB12605649%26elmid%3DBody%26lfname%3D031001050005.pdf&ei=abdXUq63FcfEkwX7jYG4BQ&usg=AFQjCNF2GM58AGaCloeEKe90xCdPqUtAvg&sig2=JDp5x68044RgFpViBmJIwg&bvm=bv.53899372,d.dGI

さらに、これは、学校関係者に負担を及ぼすし、言いにくいが、わからなければ学校の授業を見学にいけばいい。そこには元気で授業を受ける子供たちと、その子らのために献身的努力を惜しまない先生方がいるから。そしてそこに認めなければいけないものがある事を知ってほしい。ただし、ネトウヨ在特会などの関係者はお断りだ。


今回の判決で、「民族教育の保障」というものが、国家政策に係るものだから判断をさけたのか、それとも受け入れやすいように「民族教育の保障」というものの一つである「学校教育を守れ」を「ヘイト認定により守る」に置き換えたのか、それはわからない。

ただ、この「民族教育の保障」は、現在行われている、「朝鮮学校無償化裁判」で再び問われるものとなるだろう。


しかし、それにしても、今回、被告らにとって「完膚なきまでの敗北」判決が出たにも関わらす、下記のような呼びかけが行われている。

2013年11月4日(月)   

司法による勧進橋児童公園不法占拠事件の偏向判決を許すな!デモ」

http://calendar.zaitokukai.info/kinki/scheduler.cgi?mode=view&no=196

暗澹たる思いになる。でも、このデモに参加する人らは、今回の判決によって、訴追対象者になる事を想像したほうがいい。しかもそれはとても軽い額になるとは言えないものだ。でね、これ、控訴審があれば、原告側にとって、ヘイトスピーチ二次被害、悪質性の証明になるだけのもので、被告らの首を絞める事になるだけだよ。わかってないでしょ。


メディアによると、在特会などの被告控訴の方針を出しているようだ。

原告らのご苦労を考えれば、軽々に言いにくいものがあるが、筆者としては、高裁にも最高裁にもいってほしい気がある。そして最高裁ヘイトクライムと言っていいこの事件の判断を確定してほしいと願っている。恐らく原告弁護団は準備しているだろう。



最後に、原告の皆様、学校父母の皆様、原告弁護団の皆様、支援された皆様。本当にご苦労様でした。望んでいたものの半分くらいかもしれませんが、ともかくひとまずはおめでとうございました。

よんすぎよんすぎ 2013/10/11 20:12 読みました。
結審の様子を伝えていただきありがとうございます。
朝鮮学校関係者の1人として心にしみる報告です。
まだまだ解決されるべき問題が山積していますが、諦めることなく民族教育としての朝鮮学校の正当性を知っていただくために努めたいと思います。

arama000arama000 2013/10/12 00:20 いえいえ、過分なお言葉ありがとうございます。そのような励ましが有難いです。
私自身は当事者の方々のご苦労からすれば、本当に大した事はやっていませんが、お役にたてればうれしいです。

それと、承認せいなので、何回も投稿をさせてしまい、すいません。他の投稿は消しときますね。

佐世保さくら佐世保さくら 2013/10/12 01:49 あなた様の行動に対し深く頭が下がります。在特にはいろんな人へのバッシングがあり、腹立たしい思いで生放送など見ておりました。

判決の内容などや状況を細かくあげられており、どうなるか遠いところから気になっておりましたが、内容を見てなるほどと思いました。

ありかとうございました。お疲れさまでした。

Kim ShirlyKim Shirly 2013/10/12 01:56 初めまして。
貴ブログの立ち上げとほぼ同時に閲覧を始め、ついにこの結末を迎えた喜びを抑えられない一読者かつ一在日です。
まずは長期間にわたる裁判傍聴追跡、まことにお疲れさまでした。

それにしても今回の傍聴記を読んで(いや、これまでも時たま感じていたのですが)不思議なのは、
被告たちが見せる正体不明の「薄笑い」です。われわれに対する嘲笑なのか、なんらかの自信の表れなのか。
まあそれも今回ばかりは見る見る凍りついていったということですから、せいせいするというものです。

貴ブログの淡々とした毎回の公判内容の報告は、まるで「映像を見るように」胸に迫りました。
多くの同胞が、同様の思いを抱いてこの傍聴記を読んでいたことと思います。
これで問題がすべて解決したわけではありませんが、ひとつのピリオドを打ったことは確かです。
その推移を根気づよく追ってテキスト化してくださったaramaさんに、あらためて感謝の言葉を贈ります。
ありがとうございました。

rawan60rawan60 2013/10/12 04:22 >ただ、この「民族教育の保障」は、現在行われている、「朝鮮学校無償化裁判」で再び問われるものとなるだろう。

個人的見解ですが、これら複数の裁判の審理中であることを考慮して司法判断を避けた側面があると思っています。
「民族教育権」の保障についての論理構成・構築に自信(覆らないであろうという)がないということもあるのかもしれません。

arama000arama000 2013/10/12 09:58 >佐世保さくらさんへ
ありがとうございます。そうおっしゃっていただければ私も何かの役に立っていたのかもしれません。文書がヘタで読みにくいものがあったかもしれませんが、それでもご愛顧いただけた事を感謝します。

arama000arama000 2013/10/12 10:11 >Kim Shirlyさんへ
ありがとうございます。
連中のニタニタは何でしょうね。余裕をかましているつもりなのか、単におかしいのか、理解し難いものがあります。
でも、今回、被告らのニタニタが見る見る暗い表情になっていくのを見て、私も少し溜飲を下げたのも事実です。
判決が彼らにとって予想以上に厳しいものと思うならば、自分たちがそれだけ惨い事をしたと認識してほしいものです。なんか無理そうですが・・。

誤字脱字も多く拙い文書ですが、それでもそうおっしゃっていただきましたならば、望外の喜びです。

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arama000arama000 2013/10/12 10:31 >rawan60さんへ
>個人的見解ですが、これら複数の裁判の審理中であることを考慮して司法判断
>を避けた側面があると思っています。
>「民族教育権」の保障についての論理構成・構築に自信(覆らないであろうと
>いう)がないということもあるのかもしれません。
それはあるだろうと私も思います。
人種差別であるという原告の主張に対して、まるまる受け入れたというか人種差別撤廃条約をもちいいて踏み込んだ司法判断をしているのに、民族教育に関してスルーというも、不自然さはぬぐえませんね。
ここで「民族教育権」の判断を下したら、「無償化裁判」になんらかの影響が出る可能性があるわけで、「司法内での仁義」的な加味されたかもしれませんね。
さらに、論理構成・構築に関しては、ある意味、国の政策にかかわるものですから、他に投げ出した&上級審にまかせたという事かもしれません。

ponpon 2013/10/12 21:53 長期に渡る細密なレポート、ありがとうございました。
ようやく判決が出ましたね。
本当にお疲れさまでした。これからもブログの更新を楽しみにしています。

arama000arama000 2013/10/12 22:52 >pon さんへ
ありがとうございます。なんとかかんとかと誤魔化しもいれながらですが、なんとかこぎつける事ができました。
これも皆様の温かい励ましを感じてのことです。
こちらこそありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。

rawan60rawan60 2013/10/13 22:27 事後になりましたが、このページを「朝鮮学校無償化問題FAQ」ブログコーナーhttp://w.livedoor.jp/mushokamondai/d/%a5%d6%a5%ed%a5%b0 からリンクさせていただきました。

arama000arama000 2014/04/05 10:03 うわ・・・。お返事遅くなり申し訳ございません。
了解しました。ありがとうございます。