大晦日格闘技のこといろいろ

PRIDEのカードは金魚マッチがなく、見応えのあるカードが多い。祭的な要素は皆無だが、個人的には○。でも、まあ多少はお祭的な部分も欲しいので、トンプソン辺りは出して欲しいかな*1
勿論、不満もある。まず、ジョシュとノゲイラの再戦。間隔が近いのと、ジョシュのコンディションも不安。今年は中村、アレキ、ハントにノゲイラ、ミルコ、ナツラと実力者*2と闘っている。GPファイナルで見せた試合以上のモノが見れるかは謎だし、ファンが望んでいるカードではない。お互いの価値も下がってしまうし*3
最近決まったカードでは、郷野vs近藤もか。

郷野と近藤が5年ぶり再戦、互いに認めたライバル対決の行方は!?=PRIDE男祭り(スポナビ)
郷野と近藤の5年ぶりの再戦が決定した。PRIDEを主催するDSE(ドリームステージエンターテインメント)は18日、都内事務所で会見を開き、大みそか12月31日に開催される「PRIDE 男祭り 2006-FUMETSU-」(さいたまスーパーアリーナ)の追加カードとして、郷野聡寛vs近藤有己ジョシュ・バーネットの2試合を発表した。会見には近藤と郷野が出席。5年前に一度対戦している両者は、互いにライバルと認め「最高の試合を見せる」と誓い合った。

日本人対決はハイリスク・ハイリターンなので見ている方としては非常に面白い。過去の対戦では近藤が勝っているが、郷野のPRIDEでの闘いぶりを見ていると今回はどうなるか解らない。近藤は今年はバローニに秒殺負けをし、パンクラスでも格下とされていたレノグに引き分ける等パッとしない。これで近藤が勝てば一気にスターダムに伸し上がるだろうが、万が一負ければPRIDEで居場所はますますなくなる。郷野もせっかく株を上げたのだから、ここで日本人に負けるというのはハイリスクだ。これは個人的に非常に楽しみ。

現在8カードが決定。残りは2、3カードくらいか。吉田、藤田辺りは出すだろう。となると、実力者外国人対決を1カードだけ入れて欲しいな。個人的にはシウバvsホジェリオのタイトルマッチを希望。
吉田や藤田のカードを組む場合、多少プロテクトされそう。吉田にはヴェウドゥムは絶対当てないだろうし、体格差もあるアレキもまずないだろう。(vs吉田とかではなく)1番見たいのはハリトーノフ。今年は振るわなかったけれど、ここで切り捨てるのは勿体無い。いっそのこと、ハリvs吉田にして吉田の幻想*4を壊してしまおう(爆)

決定カード

PRIDEヘビー級タイトルマッチ
エメリヤーエンコ・ヒョードルvsマーク・ハント

ミルコ、ジョシュのコンディションを考慮して消去法でハントになったんだけど、ジョシュ戦を見ている限りでは、ハントにヒョードルの寝技を凌げるとは思えない。ヒョードルが打撃に付き合えば面白いかもしれんが、ヒョードルは勝負に徹するところがあるから、あっさりグラウンドで1本という展開になりかねない。ハントの豪腕は魅力的だが、ヒョードルの凄い所は自分の間合いで試合をする巧さにあるわけだし、そう簡単にKOはされないだろう*5
あまり乗れないが、状況が状況だけにしょうがない面もある。ただ、タイトルマッチなのは納得出来ない。TK戦終了時点でのハントはわずかな期待もあったけれど、ジョシュ戦で現実を見せつけられたから。あ、俺ハント好きな選手っすよw 念のため^^;

川尻達也vsギルバート・メレンデス

メレンデスは青木とやるとばかり思っていて若干拍子抜けしたけれど(汗)、これもかなりの好カード。来年に予定されているライト級GPのことを考えると、勿体無いけど、そういった出し惜しみのなさがPRIDEライト級の魅力だ。
川尻は、来年は去年の忘れ物を取りに行く年だから、負けられない一戦になる。

青木真也vsヨアキム・ハンセン

青木はメレンデスとやるとばかり(以下ry)。このカードもかなりの好カード。ハンセンもライト級タイトルを狙っているだけに、負けられない試合。青木の寝技は見ていてワクワクするし、ハンセンのバックボーンは柔術なので、グラウンドの展開は見応え十分になると思われ。青木もハンセンも好きな選手なので、純粋に試合を楽しみたい。

マウリシオ・ショーグンvs中村和裕

去年のミドル級GPを制したショーグンに成長著しい中村挑むという構図か。試合は塩だし、言ってることもサブい中村は好きになれないけど、なんだかんだで結構強い。多分吉田よりも強いと思うよ。なので、対トップ戦線のカードは組まれて当然だと思うし、異論はない。これが対アローナだったら長引きそうで勘弁だけど。これでショーグンに勝つor負けるにしても判定だったらタイトル挑戦の道がわずかながら開くと思うし、ショーグンを塩漬けにしたら大したもの。

五味隆典vs石田光洋

これも悪いカードではないけど、先に川尻vsメレンデス、青木vsハンセンを出したばかりに、インパクト負けしてしまった(汗) 五味はチャンピオンなのにね(^^A;
今年の五味はパッとしなかったけれど、日本人対決はハイリスクだし、高いモチベーションで05年のギラギラした五味を見れると信じたい。でないと、五味はライト級世界最強だと信じて疑わない俺が、「五味ってそんなに凄そうに見えない。KIDの方が凄いじゃん」って言ってる弟にでかい顔出来ないから

田村潔司vs美濃輪育久

今年はミルコ戦以外はモンスター路線だった美濃輪にようやく等身大の相手が当てられた。田村は4年前にDEEPで負けた相手。予てから再戦を熱望していた美濃輪の願いがかなった形か。
この2人が世界トップクラスかと言われれば、NOと言わざるを得ないが、何度も言うように日本人対決はハイリスクなので、これも楽しみな一戦でもある。やるとすれば第1試合だろうか。


で、次がDynamite!
元々、この興行には何も期待していないけれど、軽量級には実力者がいるわけだし、良い興行にすることは可能。だけど、谷川がおかしなマッチメイクばかりを組むもんだから、シラけてしまう。お茶の間対策なんだろうけど、明らかに需要のなさそうな糞カードもある*6
とりあえず、最近決まったカードを。

須藤 ヒデばりの"旅人"になる(スポナビ
"トリックスター"須藤元気(28)が大みそか「Dynamite"」(京セラドーム大阪)で、ジャクソン・ページ(24)=米国=と対戦することが18日、発表された。首の故障を乗り越えて強行出場する須藤は「公にできない重大な決意」を胸に"空中殺法"での勝利を予告。来年は格闘技と並行しながら、サッカー元日本代表MF中田英寿氏(29)ばりに"旅人"として世界放浪する意思を表明した。
 大みそかにお祭り男は欠かせない。今年3月以来、首のヘルニアに苦しめられてきたが、K-1側の熱烈オファーを受諾した。須藤は「プライドを持って"男の祭り"に挑みます」と、ライバル団体を想起させる絶妙の表現で決意表明。谷川イベントプロデューサーは慌てながら「"K-1ラブ"で出てもらいます」とフォローした。

相手はMMA経験もあり、なかなかの戦績を残しているらしいので、カードとしては悪くないのかな。ただ、所が元気戦を熱望していたことを考えると、出すなと思う。出すなら所とやれ!と…。所とだったら何か噛み合いそうな気がするし。
あと、最近の元気を見ると、何かイラっとする部分がある。軽量級をメジャーにと五味と頑張ってきたけど、両者は対照的だった。PRIDEに参戦し、(PRIDEでは)無敗のまま王者になった五味。その過程ではアゼレード、川尻、マッハを下している。元気はHERO'Sのリングでプロテクトされ、総合素人か階級の軽い高谷(実力者だけど)と対戦。KIDに敗れ、HERO'Sの王者を逃し、その後はTV出演は増えるも試合では怪我もあり泣かず飛ばず…。いろいろなことをやりたいと予てから言っている人だけど、今は何もかもが中途半端に見える。須藤元気=格闘家と思っている人は多いから、その格闘技の舞台で輝かないと支持率は落ちる(と思う)
そういや、元気の「重大な決意」って何だろう? 引退とか? PRIDE参戦だったら面白いかも。話題性として。

  • 追記

    須藤は「プライドを持って"男の祭り"に挑みます」と、ライバル団体を想起させる絶妙の表現で決意表明。谷川イベントプロデューサーは慌てながら「"K-1ラブ"で出てもらいます」とフォローした。(スポナビ)

    ↑の文と「重大な決意」を照らし合わせると、PRIDE参戦もホントにあるのか?なんて思っちゃう。TVの露出も増えてるだけに、PRIDE側としたら地上波復活のためにも欲しい人材ではないか?

    みそか、禁断の人気者対決が実現! ボビーvs.チェ・ホンマン、HERO'Sルールで激突=Dynamite!!(スポナビ
    )
    19日、都内ホテルで大みそか決戦「Dynamite!!」(31日、京セラドーム大阪)の記者会見が行われ、ボビー・オロゴンvs.チェ・ホンマンの対戦が発表された。この試合はホンマンにとっては初となるHERO'Sルール(5分3R)で行われる。

    話題性十分。ただそれだけ。
    大分K-1に順応しつつあるホンマンをこのタイミングでMMAをさせる必要などない。ボビーが相手なのでまず負けることはないかもしれないけど、MMA素人&本人がやる気がなかったらもしかしたら…ってのが0.00000000000001%くらいはあるかな…*7いや、ないか。
    ホンマンは出すならK-1ルールでK-1の実力者とさせた方がいいでしょう。自身もK-1制覇を狙っているわけだし、いくらお茶の間対策だからと、違うルールで試合をさせるとなると、万が一ということもあるし、そうなれば価値がガクッと落ちることになる。
    でも、K-1でもある程度やれるようになったホンマンは、MMAに転向したらそこそこやれそうな感じもしなくもない。シルム出身なので腰は強そう。倒されず打撃で勝負という戦法で戦えば簡単には負けないかも。

    では、既に決定済みのカードについて

    秋山成勲vs桜庭和志

    マヌーフに勝利し、少し株が上がった秋山だけに、今度は極めの強い相手をして欲しかった。桜庭もグラウンドテクニックはあるけれど、衰えは顕著だし、マヌーフに打ち負けなかった秋山に勝てるのか?と疑問に思うわけで…。

    魔裟斗vsチェ・ヨンス

    魔娑斗の顔見せ的な試合だな。チェ・ヨンスK-1経験のないボクサーなので、去年の大東みたいにローの餌食になる可能性大。K-1(MMA含む)転向後のボクサーはK-1(MMA)を舐めてる感じがする*8し、期待しろというのが無理。魔裟斗がただ勝つだけではなく、実力者に対して勝つ姿をファンは見たいはずだから。

    永田克彦vs勝村周一郎

    勝村はTV受けするルックスだし、実力もある。けれど、適正階級は-65kgくらいなので、ちょっと不安。永田さん弟は、-85kgのファイター。レスリングをしていた頃の-69kgに近い-70kgの方がポテンシャルを発揮出来ると-70kgに転向するらしいが、だったら何で最初からその階級でしなかったのだろう?と思うわけで、やっぱな舐めてたのかな?とも思うわけで。
    テイクダウンで倒すだけのスタイルなので、塩試合は必至。希望は勝村が倒された後下から極めてくれることだ。体格差があり、厳しいかもしれんが、頑張れ! 勝村。

    所英男vsホイラー・グレイシー

    ホイラーは引退するそうだ。年だし仕方ないよね。
    なので、所にはすっきりと引導を渡してくださいm(_ _)m ただ、打撃オンリーでKOとかいう冷めたやり方ではなく、グラウンドで勝負も忘れずに。貴方なら出来るさ!

    曙vsジャイアント・シルバ

    プロレスルールでやってください。勿論TVはカットでね。オープニングファイトでするのがいいかもね! 最後はジャイアントプレス→方エビ固めでどうだい?

    山本"KID"徳郁vsイストバン・マヨロシュ

    レスリングで五輪目指すんじゃねぇのかよ!?
    相手はレスリングのアテネ五輪の金メダリストだっけ? でもMMAは素人なんでしょ…。HERO'SルールでやるならKIDが勝つと思うよ。どうせだったらレスリングのルールでしなよ。KIDは自分で言ってたじゃん。「五輪に行く選手は化け物」って。相手はその中で金メダルを取った化け物中の化け物だけど、MMAは身体能力とレスリングの技術だけでは勝てないって。KIDはMMAでは-65kgの世界最強だと思うし。

    金子賢vsアンディ・オロゴン

    金子が等身大の相手とやることになったけど、話題性だけのカードだね。馬鹿馬も所もプロならではの加減をしたけど*9、アンディは加減を知らんと思うし、しないだろう。金子KO負けもあるね。まあ、顔殴られるのが嫌なら最初からしないだろうから、そこらへんは本人も覚悟してるだろうが。

    武蔵vsランディ・キム

    武蔵の相手は元陸上選手。もはや格闘家でもない人が出ちゃったよ…*10。格闘技歴がまだ3、4ヶ月くらいだってね。この人が1番アマチュアから出直さないといけないYO

    Dynamite!!は視聴率も頭に入れてマッチメイクしてるから、多少は変なカードはあるのは仕方ないけどさ、ランディ・キムを出した所で視聴者はついてくるのか? 魅力も何も感じません。史上初の格闘技観戦放棄なんてことも!?

    *1:トンプソンはトップ戦線とは厳しいけれど、そこそこレベルの高いファイターだし、ゴング&ラッシュで魅せることも可能。第1試合に組めば面白いと思うけど…

    *2:格の上では中村やナツラはジョシュより下かもしれんが、コンディションや彼等の実力を考えると案外勝つかも?と思う要素は一応あったし

    *3:特にジョシュはvsヒョードルが期待されているだけに、ここで負けを作ってしまうと実現したときに盛りあがりに欠けてしまう。ノゲイラにしても、ジョシュに2度も負けると序列が出来てしまって期待値が下がる

    *4:世界トップクラスと思っている人もいるしさ

    *5:しかも、結構打たれ強いし

    *6:武蔵vsランディ・キム

    *7:ボビーのデビュー戦もボビーが勝つなんて思わなかったし

    *8:他競技のエリートがMMA&K-1に転向するとどうも甘く見ている感じがする。唯一、そうでないと思ったのがナツラと中村。中村は喋りと試合内容が仇(笑)。結果こそ出せないけど割と順応している感のあるボタも、最初は舐めてた雰囲気だったしね。

    *9:馬鹿馬なんてストライカーなのにグラウンドで勝負したしさ

    *10:金子は一応、柔術をかじってたらしいし、ボビーもアンディもトレーニングは積んでるから