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救急救命

サイエンス

救急救命

きゅうきゅうきゅうめい

救急救命とは、疾患・外傷・中毒等に対して緊急な延命蘇生医療の必要がある者に行われる医療対応。

救急医療には覚知、搬送、診療の3つが重要となる。

まずは意識確認。バイタルサインを参考に、心肺停止などの重症例では蘇生処置も加える。

「通報」「蘇生処置」「搬送」「診療」の4つを「救命の連鎖」と呼ぶこともある。

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救急救命ガイドライン

2005年末に救急救命の国際基準が変わった事を受けて、財団法人・日本救急医療財団が新しく作成したガイドライン

人工呼吸の後に行う心臓マッサージは、従来が15回だったのに対して新しい基準では30回。

自動除細動器(AED)は3回連続して電気ショックを与えていたが、それは1回にして、すぐ心臓マッサージを始めるように改めている。

また、口と口をつけての人工呼吸に抵抗がある人が多いことから、人工呼吸をせずに心臓マッサージだけでもよいことになった。

救命にとっては「直接息を吹き込むこと」は重要であるが、人工呼吸に時間がかかりすぎて心臓マッサージが中断されるよりは、マッサージを続けたほうが救命効果が高いことが最近の研究で判明しているからである。

総務省消防庁厚生労働省が、全国の消防本部や病院などに新しい救命法として通知している。

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<救急蘇生術>人工呼吸は不要 心臓マッサージに効果あり、というニュースです。

突然意識を失って倒れた人を蘇生させるための応急手当は、心臓マッサージだけで効果があり、従来勧められてきた人工呼吸は必要ないことが、日本救急医学関東地方会の研究班(班長、長尾建・日本大駿河台病院救命救急センター長)の調査で分かった。こうした人の救命には、そばにいた人の蘇生措置が大きな役割を果たす。人工呼吸には、口と口の接触に抵抗感を持つ人も多く、蘇生措置の実施率向上にもつながりそうだ。

研究班は02〜03年、関東各地の58病院と救急隊の協力を得て、そばに人がいる状態で突然心臓が止まって倒れ、救急車で病院に運ばれた18歳以上の患者4068人を調べた。そばにいた人から人工呼吸と心臓マッサージを受けた患者が712人で、心臓マッサージだけを受けた患者は439人。救急隊到着まで蘇生措置を受けなかった患者が2917人だった。

倒れてから30日後の時点で、介護なしで日常生活が送れる状態に回復した割合は、両方受けた患者が4%、心臓マッサージだけの患者は6%で、人工呼吸なしでも変わらなかった。一方、蘇生措置なしの患者は2%にとどまった。

患者の約9割を占めた救急隊到着時に完全に呼吸が停止していた人に限った分析では、回復率は心臓マッサージだけの患者が6%だったのに対し、両方受けた患者は3%で、心臓マッサージだけの患者の方が回復率が高いとの結果になった。

また、蘇生措置の6割以上は一般の人が、残りは通りがかった医師医療関係者が実施したが、効果に差はなかった。

人工呼吸は不要との結果について、長尾班長は「呼吸が止まっても12分程度は血液中の酸素濃度がそれほど下がらないことや、心臓マッサージの際の胸の動きで、空気が肺に送り込まれることなどが考えられる」と話している。

心臓マッサージは、患者の意識がないことや呼吸が止まっていること、あえぐなど普通ではないことを確かめた後、両方の手のひらの付け根を患者の胸の中央に重ねて押す。体重をかけ深さ4〜5センチまで胸をへこませた後、力をゆるめて元に戻す。これを1分間に100回のペースで繰り返す。救急隊が来るか、AED(自動体外式除細動器)が届くか、患者の体が動くまで続ける。1人では消耗するため、2分程度をめどに交代で行うとよいという。