ラヴィは日本人が何もわからないと思って手抜きした
ラヴィは日本人が何もわからないと思って手抜きした
｛ラヴィ・シャンカルの日本公演で大阪へ 行ったとき、日本にいた私と夫は、大阪 のフェスティバルホールへ聴き行った｝
高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(３２)
◇日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん（１９）シタールを抱えたマークという若者が来訪（その２）
ラヴィは日本人が何もわからないと思って手抜きした
◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆
●原発事故が現実のこの期に及んで机上の空論を振りかざす神経
◆福島県公表：避難者数、仮設に９万７５９９人５月１２日現在
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆
今回の事故で、従来の生活が破壊された事実は否定出来ない
高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(３２)
◇日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん（１９）◇シタールを抱えたマークという若者が来訪（その２）
ラヴィは日本人が何もわからないと思って手抜きした
《「 ◇Crowds line the streets in Edinburgh（A mass of spectators line the streets as Torchbearer Lesley Forrest carries the Olympic Flame up the Royal Mile in Edinburgh.） 聴くほうもそうだ。インド音楽が本当に好き でないと、長時間の聴取にはならない。 ラヴィ・シャンカルの日本公演で大阪へ行っ たとき、日本にいた私と夫は、大阪のフェス ティバルホールへ聴き行った。 ラヴィが舞台に出て来ると、タプラ奏者とい きなり激しいジャラの演奏を始め、アーラッ プ抜きでジャラのジャンジャンジャンジャン と激しい演奏だけで終わった。 ホールの満席の客は大拍手をしていたが、私 たちは、何かはぐらかされたというか、入場 料を損したといった複雑な気分だった。 ホールを出ながら夫が「ラヴィは、日本人が 何もわからないと思って手抜きした」と怒っ ていたが、私はそうでないと思った。ラヴィ は、日本のプロモーターにきっと頼まれのだ。 「日本人はせっかちだから、眠くなるような 長い前奏のアーラップはやめてくれ、いきな りびっくりさせるような激しいジャラからや ってくれ、ジャラだけでいい。ジャラだけ聴 かせてやってくれ」と。 ラヴィ・シャンカルのロンドン公演は、あの 大ロイヤルアルバートホールが、インド人で 溢れ返る、むろん、ジャラから演奏したりし ない。 長く眠くなるようなアーラップをたっぷり一 時間は演奏する。アーラップ抜きのシタール なんて、誰も聴きに来ない。 シタールもスバハもアーラップこそが聴かせ どころで、アーラップによってその演奏家が 優れているか劣った人か評価されるのだ。夫 は言っていた。 「ジャラなんて技術を磨けば誰でも演奏でき る。アーラップこそが、才能ある演奏家かそ うでなかが決定される。即興の演奏とはそ んなもんだ」 」》 ◎ここで、疑問に思うところがあります。 アーティストというのは、プロモーターに言 われて、手抜きをするものだろうかと。 門外漢ながらにも、想うに、演奏をその地元 で興行として成功させるためには、聴衆をよ く知っているプロモーターの意見がモノを言 うのでしょか。アーティストが良心に恥じた としても……。 それにして、日本のプロモーターの企画はす ごいと思います。それに集まる聴衆も、また、 立派です。 あらゆる分野で、アーティストを日本に呼ん でいるんですね。各分野において日本に来て いない一流アーティストを探すのほうが、困 難なくらいです。 プロモーターといえば、国際芸能プロモータ ーの故・神彰を触れざるをえません。 アート・フレンド・アソシエーション（AFA） を設立し、戦後復興期（1956年3〜5月）に、 ドン・コサック合唱団、以後、ボリショイ・ バレエ団、ボリショイサーカス、レニングラ ード・フィルハーモニー交響楽団などを招聘 ・興行しました。 冷戦時の鉄のカーテンをこじ開けたことから 「赤い呼び屋」と称されました。1962年に、 作家有吉佐和子と電撃結婚しましたが、２年 後の1964年に離婚。ちなみに、エッセイスト の有吉玉青は、神と有吉の娘さんです。晩年 には、居酒屋北の家族チェーン経営で復活し、 世間を驚かせました。すごい男もいたもんだ。 ★虚業成れり―「呼び屋」神彰の生涯 [単行本]
虚業成れり―「呼び屋」神彰の生涯 （つづく） (Y314-135) **『外国の男と結婚した日本の女たちの話』 単行本:222ページ 出版社:展望社 (2012/02) 《――英国から万感の思いを込めてレポートする―― Inter Marriage と 日本女性のメンタリティ。異国に あってこそわかる……「日本」のこころ。〈東日本大 震災〉をとおしていっそう深まった母国への「愛」。 東日本大震災と福島原発事故の現状を知って以来、私 は自分自身ががいかに「日本人」として母国に愛着が あるか改めて思い起こし、「日本」を書こうと決意し た。もう経済大国でも何でもない母国日本が、今は愛 しいと感じるようになった》 〔表紙帯から〕 〔目次〕 ・マルキストのエジプト人と結婚した明子さんの場合 ・ロンドン生まれの英国人と結婚した三千代さんの場合 ・日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん の場合 ・ジャマイカ人の男と結婚した友子さんの場合 〔著者〕 ☆高尾 慶子（たかお けいこ）☆ 1942年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校に 進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害 児施設の職員を経て、1972年に英国へ。イギリス人音楽家 と結婚。1976年二人で帰国し京都で暮らす。1982年離婚。 1988年に再び英国へ。ロンドンの日本レストランのウェイ トレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハウスキーパ ーなどを経て、1998年『イギリス人はおかしい』を発表し、 注目を浴びる。現在は、英国政府から年金の給付を受けつ つ執筆活動に専念している 著書は『イギリス人はおかしい』『イギリス人はかなしい』 『イギリス人はしたたか』『まだまだ言うぞイギリス・ニ ッポン』『書かずに我慢できないイギリス・ニッポン』『イ ギリス・ニッポンの政治の品格』ほか。
外国の男と結婚した日本の女たちの話 参照: ・2009-11-30『まだまだ言うぞ イギリス・ニッポン』を読む ・2011-06-24『イギリス・ニッポン政治の品格 』（１）
高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(３２)
◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆
☆鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(６３)
《「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる！」 某地方の暴力団組長 −暴力団専門ライターが実際に動いたからこそ 書ける原発という巨大なシノギ− 「原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、 ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋な しではとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の 俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る 衝撃の事実。日本最大のタブーがいま明かされる！ ―誰も書けなかった 命懸けの衝撃ノンフィクション―》 【表紙帯から】●原発事故が現実のこの期に及んで机上の空論を振りかざす神経
《「――調べていくうちに、４月２５日、日本学術会議東日本大震災 対策委員会が発表した『原子炉事故緊急対応作業員の自家造血幹細胞 事前採取に関する見解』を見つけた。政府、保安院、東電が谷口プロ ジェクトを不採用にした根拠である。 堅苦しい文章で読みにくいが、暴力団に関する法令や判例も難解極ま りない文書が多い上、強引・早急な結論になりがちなので慣れている。 かといって、ここまでめちゃくちゃなロジックは珍しいので驚いた。 「現在作業員は緊急時被ばく状況の参考レベルを ２５０ mSv に設定 して放射線線業務に従事している。この防護の計画管理がなされてい る状況では、造血障害の発症する ２０００ mSv 、造血幹細胞移植が 必要な ７０００ mSv 以上の急性全身被ばくを受ける可能性はない」 人間が管理する以上、どこまでいっても“絶対”はありえない。計画 管理が百パーセントという前提に立脚しない限り、この結論は成り立 たない。 あり得ないはずのの原発事故が現実となったこの期に及んで、堂々と 机上の空論を振りかざす神経が分からなかった。学術会議の見解も、 その点には触れている。 ――」》ヤクザと原発 福島第一潜入記・文藝春秋 (2011/12/15) ・〈目次〉・ 序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」 →第１章 私はなぜ原発作業員となったのか 第２章 放射能vs.暴力団専門ライター 第３章 フクシマ５０が明かす「３・１１」の死闘 第４章 ついに潜入!1Fという修羅場 第５章 原発稼業の懲りない面々 終 章 「ヤクザと原発」の落とし前 ◎国には、国民の安寧を守る意志など、まったく見られない。今なお、 多くの住民が居住を制限され、放射能を気にしながら、生活を送って いる福島県を思うと胸はつぶれます。 いまなお、県外へ避難した人は６万２０３８人（５月１０日現在)とい います。作付けが禁じられたままの水田面積は、約７３００ヘクタール にのぼるそうです。
◆福島県公表：避難者数、仮設に９万７５９９人５月１２日現在
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆
☆高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(２８)
《経済成長も安全保障も「犠牲」の上に成り立っている。 『靖国問題』以来、６年ぶりの書き下ろし新書！ 本書のテーマは、犠牲のシステムとしての福島と沖縄 である。それは、一九四五年の敗戦以後、今日までの 日本を「戦後日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、 戦後日本の国家体制に組み込まれた二つの犠牲のシス テムを表しているからだ。》【表紙帯から】▼△第ニ章 犧牲のシステムとしての原発、再論 〈２〉△▼
・「犧牲のシステム」とは何か・
今回の事故で、従来の生活が破壊された事実は否定出来ない
《「――福島県は大きく分けて三つの地方から成っている。いわき市 や南相馬市など太平洋に面した県東部の浜通り地方、福島市や郡山市 など県中央部に位置する中通り地方、会津若松市や喜多方市など県西 部会津地方である。 このうち、原発が立地する浜通り地方を中心としていくつかの自治体、 第一原発がある大熊町、双葉町、さらに第二原発がある冨岡町、楢葉 町、その周辺、それに隣接する浪江町などの住民およそ一万人が、三 月一一日直後に、政府の避難指示を受けて県内外に着のみ着のままで 避難を余儀なくされたことは周知のとおりだ。 さらに、これに隣接する自治体のなかでも、飯舘村、川俣町の一部、 南相馬市の一部などが計画的避難区域とされて、一定の期間内に住民 全員がやはり故郷を離れて避難することを求められた。 これらの自治体の住民も、世代や性や職業などによって被害の態様は さまざまだろう。 職業でいえば、農業に従事していた人、漁業に従事していた人、商店 を営んでいた人、原発関連企業で働いていた人、公務員や一般企業の サラリーマンだった人、その他さまざまな職業や生活のしかたによっ て、その被害の質や意味が違っているかもしれないが、しかしいずれ にせよ、今回の事故によって従来の生活が破壊されてしまった事実は 否定しようなない。 故郷にはもしかしたら永遠に戻れないかもしれないし、戻れるとして も何年先になるかわからない。大勢の人々がそういう不安を抱えての 避難生活を強いられているのだ。 ――」》 ◎公務員による、こんな犯罪的行為が罷り通っていいのか きょうの毎日新聞朝刊の第一面のトップに、“核燃サイクル秘密会議: 「もんじゅに不利」シナリオ隠蔽”とのの見出しがおどっていました。 このところ、次から次へと暴露されていますが、内閣府原子力委員会 が原発推進側だけを集めて開いた「勉強会」と称する秘密会議で３月 ８日、使用済み核燃料を再利用する核燃サイクル政策の見直しを検討 していた原子力委の小委員会に提出予定の四つのモデルケース（シナ リオ）について議論し、このうち高速増殖炉（ＦＢＲ）推進に不利な シナリオを隠すことを決めていたことが分かり、「表」の小委員会の 会議には三つのシナリオしか提出されておらず、秘密会議が核心部分 に影響を与えていた実態が一層鮮明になったのです。 要するに、一味はおのれの保身のため、何が何でも、高速増殖炉(FBR) 「もんじゅ」を維持しようとしているのです。開発には１兆をかけな がら、１４年以上も止まったままで、さらには、停止している間にも 維持費だけでも年間二百数十円かかっています。 アメリカはとうの昔に、、イギリスもドイツも、ナトリウム漏れ事故 などのトラブル続きで、高速増殖炉からは撤退しているのです。 「もんじゅ」の燃料のプルトニウムは、人類が遭遇し最悪の毒物と言 われて、１０００万分の１グラムを吸い込むと、人間が一人が肺ガン で死亡するという、毒物です。これを、内閣府原子力委員会が「裏」 で、保持しようと、画策しているのです。これ、ホントのホント！犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書)・集英社 (2012/1/17) ・〈目次〉・ 第一部 福島 ・第一章 原発という犠牲のシステム ・第ニ章 犠牲のシステムとしての原発、再論 ・第三章 原発事故と震災の思想論 第ニ部 沖縄 ・第四章 「植民地」としての沖縄 ・第五章 沖縄に照射される福島 〈参考〉 ・沖縄県民斯く戦えり・ 発 沖縄根拠地隊司令官 （大田實・海軍少将） 宛 海軍次官 左の電文を次官に御通報方取り計らいを得たし （略） 一木一草焦土と化せん。糧食６月一杯を支うる のみなりという。沖縄県民斯く戦えり。 県民に対し、後世特別の御高配を賜らんことを。 〈昭和20年6月6日〉
≪都会歳時記≫
[都市・現代の視座１０００句]句集 古家 元「文學の森」刊]〔夏〕 動物 円周の中の円周夏つばめ
http://shop.bungak.com/products/detail.php?product_id=143☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆
彼は短気だ。
◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆
J.W. Waterhouse“家の守り神（古代ローマ）”
（1880年・ ） （The Household gods ）◆ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス （Jhon William Waterhouse〈1849-1917〉）
・イギリス ラファエル前派・ ウォーターハウスは、父が画家でたびたびローマに滞在して いた関係で、ローマで出生。この年、イタリアではガリバル ディのシャツ隊がローマを占拠する統一戦争が起こり、イギ リスでは、アカデミズムに反旗を翻したラファエル前派の作 品がロイヤル・アカデミーなどの美術展に初めて出品された ました。 ウォーターハウスは、父親のアトリエで絵を勉強し、1870年 にアカデミー美術学校に入学。アルマ・タデマの影響もあっ て、古代史に題材を取った絵が多い。ロイヤル・アカデミー でも成績がよく、「魔法の円」が国に買い上げられたり、多 くの賞を取っています。後期の作品にラファエル前派的な作 品が多い。バーン・ジョーンズのように詩情にあふれていま すが、ウォーターハウスの方がより造形性、素描力が優れい ます。古典と新風がよく調和した画風を世におくりました。
