『神の雫』 27巻読了


本日は『神の雫』27巻の発売日でした。



第八使徒の決着の巻。

第八使徒の記述

このワインは「出会い」である。


出会いは常にときめきと躍動を伴う
人は 人と 出会うことでしか変わりえず
新たな道を見出すこともできない


ただ その出会いが異性であった場合
人は時に叶わぬ想いを胸に秘め
ただ遠くから見つめることだけで
満ち足りたひとときを過ごすだろう


一瞬のときめき
強さと
優しさと
激しさと
静けさと
きりりとした自尊心とたおやかな女性らしさを兼ね備えた横顔


私にはわかっている
貴方は優しさを渇望している
ただあなたの求める優しさは
今の私には到底手が届かない


ああ美しき一夜
見つめるものを統帥させるその笑顔は
甘くそして切ない


控えめでありながら
凛と背を伸ばしまっすぐに目を見つめるあなたは
その内面に獣のようなエロスと
聖女のような高潔さを兼ね備えている


あなたは常に歩んでいる
あなたは留まらず何かを目指している


その何かが私にわからないのは
私がまだ未熟だからであり
決してあなたのせいではない


なぜならあなたは太陽と大地と
そして風のただなかに生きているから


ゆらゆらと黄金の髪を風にたなびかせ
あなたは自信に溢れ私を振り返る

「ついておいで 来られるものなら−−−」


そのワインは一人の女性であり一本の樹である


広々とした草原に佇むその一本の樹は
風を受けて常に揺れ動いている


ざわざわ ざわざわと
生い茂る葉は風に揺蕩いながら
降り注ぐ太陽に煌めいている


その樹は私の総てを沈黙を持って受け入れてくれる


ああ 青春のひととき
私を虜にしたワインよ


あなたは−−−
手を差し伸べればそこにいた


しかし決して届くことの無かった
ポートレートのなかの「マドンナ」である

遠峯一青のワイン
〜手を差し伸べ私を導いてくれる 後姿のマドンナ〜

●ビルカール・サルモン  キュヴェ・エリザベス・サルモン・ブリュット・ロゼ
 Bilecart-Salmon, Champagne AOC Rose Brut "Cuvee Elisabeth Salmon" 2000


神咲雫のワイン
〜憧れの女性を讃えて 風が奏でる 過ぎ去りし日のセレナーデ〜*1

●ジャック・セロス キュヴェ・エクスキューズ・セック
 JAQUES SLLOSSE, Champagne AOC "EXQUISE" NV


⇒一青の探し出したマドンナは・・・彼にとってのマドンナでした。
 これは本編を読んでもらったほうがいいです。今後の物語の核心になるので。

⇒豊多香のマドンナを雫は探し出し、イメージしたワインでした。


第四使徒の反省もあったのでしょうか、それぞれの心のマドンナが存在しうる*2ので、豊多香のマドンナを探さなければ勝負的には勝てないということでした。
一青はそのこと忘れてた?・・・のかな。




人生の道のりを表す十二使徒

第一の使徒が「人生の序章」 その始まりの静けさを表現

第ニの使徒「母」 その胎内で人は芽生えそしてこの世に生を受ける

第三の使徒が「団欒」母の次に父親という安心感を得る

第四の使徒が「初恋」思春期の切ない思い出

第五の使徒が「試練」試練と達成の喜び

第六の使徒が「旅立ち」今の生は見守り慈しんでくれた人のおかげ

第七の使徒が「新世界」新たな人々と世界の出会い


そして続く第八の使徒が「出会い」

・・・ 異性との出会い。ただ遠くから見つめるマドンナの存在?



⇒詳細解説は、太陽ビールワイン事業部HP

今後はどう続くのでしょうか。




〜後日談および小話2つ〜

● シャトー・ラフィット・ロートシルト 1945


● ドゥブル・アリアニコ・ロゼ・スプマンテ
 フェウディ・ディ・サン・グレゴリオとドメーヌ・ジャック・セロスとのコラボ


● D.R.C. ロマネ・コンティ 1940


● コッレマットーニ・ロッソ・ディ・モンタルチーノ 2008


● シャトー・モンペラ 2005

 ⇒藤枝さんの「最新ヴィンテージを飲んでみるかい?」セリフで
 物語上は現在2007年進行中だということが分かりますねw


● ディディエ・ダグノー プイイ・フュメ・シレックス 2006 

 ⇒ダグノーさんがお亡くなりになったのは2007年なので最後まで醸造に関わったヴィンテージは2006が最後のようです。貴重品。
  これもニコニコ生放送で扱われていました。



 ※単行本ベースで『神の雫』を読んでる方はニコニコ生放送見ないほうがいいです。
  ネタバレされまくりです・・・orz



● シャトー・シャロン ジャン・ブルディ 1921
(ただし売り切れ。エチケットのご参考まで)*3



  ⇒ヴァン・ジョーヌってかなりクセがあると思われるワインなのですが、どうなんでしょう?w
   ・・・単純に酵母香が共通しているといって台湾紹興酒の代用になるとは思えないです。
   しかも圧倒的にアルコール度数が違うので口当たりもまったく異なると思います。


  ⇒ちなみにシャトー・シャロンは上記ジャック・セロスのオーナーのアンセルミ・セロスさんが素晴らしいと認めている白ワインだそうです。
   思い出したのですが、以前読ませていただいた永野寿子さんのブログにありました。*4




<おまけ(コラムより)>

● シャトー・ベレール・ペルポンシェール・ブラン 2007
  (ヴィニョーブル・デスパーニュ)
 ⇒モンペラとおなじデスパーニュ家がアントル・ドゥ・メールで作ってるワイン。


● ジャック・セロス・ブリュット・イニシャル NV(ブラン・ド・ブラン)


●ドネリ・ランブルスコ・レッジャーノ・アマービレ


● デュヴァル・ルロワ ブリュット


ペニンシュラ・ブリュット
Deutz Peninsula Brut

 ⇒ 辛口なんで餅とも相性いいとは思いますが、醤油は生醤油でなく加熱したほうがいいと思うw


● ピエール・モンキュイ・キュヴェ・ユーグ・ド・クルメ・ブラン・ド・ブラン


● ロゼ・ド・ムートン・カデ/バロン・フィリップ






漫画『神の雫』のレビュー記事まとめ

26巻  25巻  24巻  23巻  22巻  21巻  20巻 


28巻発売予定は・・・2011年3月23日(水)予定。
※ただし何度も延期がありますので実際は分かりません(笑)




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*1:15巻の第四使徒でも”初恋のセレナーデ”という表現でしたが同じような表現が続くと作者も飽きてきたのかなぁという感があります。

*2:女性の私がマドンナというのはナンですが、やはり気品あって凛として美しい方には惚れ惚れします。シャンパーニュで言えばSALONがそのイメージにあたります。

*3:ずっと以前から売り切れててリクエストしていたのですが・・・入荷が無いw

*4:「ジャックセロスのほかにアンセルミさんが認めているシャンパンは?」①ボランジェ②ジャクソン③グラシアン で、「白ワインは?」という質問には「シャトーシャロン」だそうです。 とても酵母香系ですね♪