BIG BOXにて

夜9時まで開催ということで、高田馬場駅前のBIG BOXで開催中の古本市へ。文庫のワゴン、奥の単行本と大型本の棚とグルっと見て回り、あれこれ抜いてしまった・・・。一応、「ブ」で見かけるような本は、今日はパス。じゃないと、もう、持って帰れない!状態になりそうだったので(笑)。レジに向井さん(id:sedoro)がいらっしゃったので、軽くご挨拶。そうか、あの方があの”いこいさん”!!(勝手に盛り上がって、いこいさん、ごめんなさい) 向井さんに「話しかけてみたらどうですか?」と言われたけれど、意外に人見知りなもんで、ご遠慮申し上げた。
今日の収穫は、明治本あり、芸能本あり、だな。

ずばり東京 (文春文庫 (127‐6))

ずばり東京 (文春文庫 (127‐6))

明治時代は謎だらけ

明治時代は謎だらけ

片岡仁左衛門『とうざいとうざい 歌舞伎芸談東西』(自由書館 昭和60年初版第2刷)
辰野隆林髞徳川夢声『放談千夜 随筆寄席 第1巻』(春歩堂 昭和35年6月5日発行)
平山蘆江編『小唄集』(文雅堂書店 昭和29年8月20日発行)
以上。
で、とても嬉しいのが、『随筆寄席』。全8巻で、後書きによると「随筆サンケイ」という雑誌に連載された座談会を収録したものらしい。ホストが辰野隆林髞徳川夢声(のちに、澁澤秀雄も時々加わったとある)の3人で、第一夜のゲストが武者小路実篤!、その他、第1巻のゲストには、吉川英治、田村秋子、天羽英二三笠宮崇仁江戸川乱歩、中村研一、杉村春子!という方々が登場とある。
2巻以降のゲストで、気になるのが

といった人々。今後、古本屋さんや古書展で気長に探して行きたいシリーズと、期せずして出会うことができた。ちなみに、この本は”いこいさん”出品だった(笑)。

『旧聞日本橋』

高田馬場からの帰りの地下鉄の中で読了。時雨さんならではの、眼のつけどころと、その文体によって、周囲の面白い人たちが、活き活きと描かれていて、面白かった。落語の登場人物は、江戸末期から戦前にかけては、結構、身近なところに居た、リアルな人々を描写しているのかも、とちょっと納得。
解説で、前田愛さんも書いていらっしゃったけれど、下町の様々な人の様々な暮らしぶりが伺われる、こういう文章を時雨さんが残しておいてくれたことに、感謝。時雨さんのお父さんの絵が、文字で読んだだけではわかりにくい、庶民の暮らしを、具体的に描いており、今まで落語や明治を舞台にした文学でしか知らなかったことを、視覚的に知ることができた。。
初版と、戦後に出た青蛙房の『旧聞日本橋』をいつか手に入れたいものだ。
さて、次はお待ちかねの『新編 近代美人伝〈上〉 (岩波文庫)』だな。

旧聞日本橋 (岩波文庫)

旧聞日本橋 (岩波文庫)