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2018-07-01

[][][][]6月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:4401
ナイス数:102

大人になったら、 (単行本)大人になったら、 (単行本)感想
カフェで働く葛城メイが35歳になった日から物語は始まる。独身で8年前から恋人はいない。職場では年下の後輩との言葉の通じなさに困惑し、同級生の友人から婚活を誘われるが乗り気になれない。家庭を築いてる同級生達からは微妙に見下されている空気を感じる。…益田ミリの漫画の小説版という印象だが、メイは自覚のないモテ女なので、少女漫画(実は美少女)やトレンディドラマ(行きつけのバーがあったり友人が広告代理店勤務だったり)の風味も感じる。
読了日:06月30日 著者:畑野 智美
生贄の木 (創元推理文庫)生贄の木 (創元推理文庫)感想
氷の天使ことマロリー刑事と妖精のように愛らしい少女ココのガールmeetsガール。全身でマロリーを求めるココの姿に思わず胸キュン。一方、事件はネズミの大量発生で幕を開け、人が生きたまま木に吊るされているというおぞましさにゾッとするが、一番おぞましいのはネズミでもGでもない。マロリーは、犯人に公に罪を問うことより因果応報を優先させているように感じる。凝った言い回しや登場人物の多さに目眩がしたが場面場面がいちいちカッコよくてラストに至る怒濤の展開と併せて目が離せなかった。
読了日:06月28日 著者:キャロル・オコンネル
終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)終わりなき道 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
エリザベスは犯人を射殺したことで停職中の刑事。そんな折、彼女がこよなく尊敬する先輩の元刑事エイドリアンが13年の刑期を終えて出所した。彼の無実を信じる彼女だが、13年前と似た事件が再び起こる。彼は犯人なのか?…登場人物はそれほど多くないのにサイコパス系が二人もいるのはどうか。フーダニットの形式を一応採っているが、解説にもある通り、誰が犯人かというのはこの物語の主眼ではないんだろう。ということにもっと早く気付きたかった。これは、血のつながった家族の徹底的な破壊。そして他人同士による家族の再生の物語だ。
読了日:06月24日 著者:ジョン ハート
銀魂―ぎんたま― 73 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 73 (ジャンプコミックス)
読了日:06月23日 著者:空知 英秋
金田一37歳の事件簿(1) (イブニングKC)金田一37歳の事件簿(1) (イブニングKC)
読了日:06月23日 著者:さとう ふみや
文豪ストレイドッグス (15) (角川コミックス・エース)文豪ストレイドッグス (15) (角川コミックス・エース)
読了日:06月23日 著者:春河35
聖☆おにいさん(15) (モーニング KC)聖☆おにいさん(15) (モーニング KC)
読了日:06月23日 著者:中村 光
金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(3) (講談社コミックス)金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(3) (講談社コミックス)
読了日:06月23日 著者:船津 紳平
パズルゲーム☆サクシード 3 (白泉社レディースコミックス)パズルゲーム☆サクシード 3 (白泉社レディースコミックス)
読了日:06月23日 著者:野間美由紀
龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)龍の耳を君に (デフ・ヴォイス新章)感想
『デフ·ヴォイス』待望の続編。警察官のみゆきとその娘美和と暮らす荒井は主夫業をこなしつつ手話通訳士として活動している。1話目は、加害者も被害者もろう者である事件。取り調べに通訳として臨席する荒井が事件の真相に迫る。最後で尺が足りなくなった印象。加害者や動機についてもっと読みたかった。二章以降は、書き下ろし長編。美和の同級生英知は緘黙症があり、美和は彼に手話を教えることを提案。本人も受け入れ、家庭教師に通う荒井は、英知が向かいの家で起きたホームレス殺人事件を目撃していることを知る。
読了日:06月17日 著者:丸山 正樹
刑事の怒り刑事の怒り感想
夏目刑事シリーズの最新刊。夏目は錦糸町に異動になり、新たに過去に何かあった系刑事本上が投入された。表題作はやまゆり園事件に材を採ったのか。作者は問題提起はするが答えは各自で見つけてねというスタンスでそれはまぁいいんだけど、中立でありたいということより、どうしてそれを書こうと思ったかという動機が見えて来なくてもやもやする。
読了日:06月13日 著者:薬丸 岳
アホガール(1) (講談社コミックス)アホガール(1) (講談社コミックス)感想
アホすぎるJKよし子と幼馴染のあっくんが繰り広げるコメディ。生徒会役員共の系譜か。ゆるゆり以上に謎な構造の制服が気になる。あっくんの妹がアホって設定もいいね!結局生徒会長は最後まで名前出てこないのかしら。不憫な。
読了日:06月10日 著者:ヒロユキ
スーツケースの半分は (祥伝社文庫)スーツケースの半分は (祥伝社文庫)感想
青いスーツケースが、ちょっとした屈託を抱える女性の心を一押しして幸福を運ぶ連作短編集。ってもオカルト要素は全くなくて、要するに、幸福と不幸は心の持ちようの違いってことに気づかされる。タイプの違う仲良し四人組の女性たちが本当にうらやましい。私もこんな友達欲しいな。
読了日:06月08日 著者:近藤史恵
運命ではありません (ディアプラス文庫)運命ではありません (ディアプラス文庫)感想
婚活サイトを運営する会社に勤める澄はある日社長に呼び出され、同僚のシステム担当者、楡と相性がマッチングしたことを告げられる。とりあえずお試しで交際を始める二人だが。遂に、BLの世界にも婚活、AIが登場。いやでも必然的に物語に絡むので違和感はない。というかLGBTの昨今、社長の考え方に思わず唸ってしまった。恋愛って、結婚って何だろう?AIって結局何ができるの?BLの枠を超えて読んでほしいけれどそういうシーンもあるので無理にお勧めはしませんが。
読了日:06月06日 著者:一穂 ミチ
震える教室震える教室感想
不本意ながら私立の女子高に入学した真矢花音と親友になる。花音が真矢の身体の一部に触れるとこの世の輪郭が曖昧になり、見えざるものが見えてしまう…。何故見えるのか、学校の特異性、花音の正体(?)は伏線のみ。第三話の「捨てないで」が一番怪談らしく感じた。
読了日:06月06日 著者:近藤 史恵
南部芸能事務所 season4 オーディション (講談社文庫)南部芸能事務所 season4 オーディション (講談社文庫)感想
メリーランド、ナカノシマ、インターバルらが参加するオーディション番組の進行を追うシリーズ第4弾。勝利の女神は誰に微笑むのか。…1話毎にそれぞれのメンバー視点で語られる形式はそのまま、主人公はあくまでメリーランドだけど、今回はナカノシマ巻。ベタだけど中嶋の子供が産まれる第三話が特に印象的。オーディションは、もう必要ないという大島さんの台詞がすごい。これからの三組のことだけじゃなく、古参の、解散した彼らのその後も知れて嬉しい。あと一巻。楽しみでもあり寂しくもある。
読了日:06月05日 著者:畑野 智美
機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)機巧のイヴ: 新世界覚醒篇 (新潮文庫)感想
万博開催直前、突貫工事中の街ゴダムを舞台にイヴと周りの人々の喜悲劇を描く。時は一巻から100年経っているが変わらずイヴは魅力的で、彼女に関わる人々がイヴに惹かれていき、だんだんイヴが機巧であることがどうでもよくなっていくのが面白い(そのことに気付けた人だけがイヴを手に入れられるとも言えるか)。今回は長編ということもあり、イヴの他に日向というと男の物語でもある。敢えて強引に結びつけると、機巧であるが故に自由なイヴと人間であるが故に不自由な日向との対比が日向の悲劇を一層強調するようだ。
読了日:06月02日 著者:乾 緑郎

読書メーター

2018-06-01

[][][][]5月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:16
読んだページ数:4278
ナイス数:100

COLD THE FINALCOLD THE FINAL感想
秋楠がメインの物語と分かっているけれど時折現れる藤島と透がやっぱり気になる。透が藤島を旅行に連れ出すなんて意外…と思ってたらそんな理由があったなんて、もう、透ってば!それはともかくクズでどうしょうもない秋沢だけど役者としての魅力がそれらを相殺…できないけど。でも、可もなく不可もない人より秋沢みたいな人に惹かれてしまうのも事実。側にいたいかはともかくとして。個性を魅力と感じるか、嫌悪するかは受け手の問題。その人を愛してしまったら、両方受け入れる覚悟が必要ってことかな?
読了日:05月29日 著者:木原 音瀬
地下鉄道地下鉄道感想
奴隷のコーラはある日、同僚のシーザーと共に農場から逃亡する。逃亡先でコーラが見たものは、元の農場とは異なる隷属の形だった。協力者の白人まで公開処刑する地域。一方、教育と職を与えつつ強制不妊を推奨する地域。そんな彼女を執拗に追う奴隷狩り人リッジウェイ。コーラは生き延びることができるのか、安住の地はあるのか。…ページを進めると新しい地獄の形が現れてなかなか読み進められなかった。散文詩のような文章は人の残酷さも優しさも同じ温度で描いているように感じた。コーラの潔く強い生き方がこの物語を貫く一筋の光だ。
読了日:05月28日 著者:コルソン ホワイトヘッド,Colson Whitehead
鞄図書館4鞄図書館4
読了日:05月23日 著者:芳崎 せいむ
キスする街角 (KCデラックス なかよし)キスする街角 (KCデラックス なかよし)
読了日:05月22日 著者:西 炯子
シロがいて (フラワーコミックスアルファ)シロがいて (フラワーコミックスアルファ)
読了日:05月22日 著者:西 炯子
初恋の世界 4 (フラワーコミックスアルファ)初恋の世界 4 (フラワーコミックスアルファ)
読了日:05月22日 著者:西 炯子
ちはやふる(38) (BE LOVE KC)ちはやふる(38) (BE LOVE KC)
読了日:05月22日 著者:末次 由紀
少女革命ウテナ AfterTheRevolution (フラワーコミックスアルファ)少女革命ウテナ AfterTheRevolution (フラワーコミックスアルファ)
読了日:05月22日 著者:さいとう ちほ
七つ屋志のぶの宝石匣(7) (KC KISS)七つ屋志のぶの宝石匣(7) (KC KISS)
読了日:05月22日 著者:二ノ宮 知子
軍艦探偵 (ハルキ文庫)軍艦探偵 (ハルキ文庫)感想
太平洋戦争中に軍艦で起きた事件を解決する池崎を主人公とした連作短編集。戦争が起きる前の不穏さと終戦間近のやりきれない感じが物語を追うごとにひしひしと感じられた。池崎自身にさほど魅力は感じられないが、無条件に彼に味方をするキャラが多すぎることと、最後の物語が、大風呂敷を広げすぎていまいちだったことは気になるが、概ね面白かった。もっと軍艦蘊蓄(型式とかじゃなくて日常のいわば軍艦あるある)を読みたかった。章題のとこにある設定、必要?
読了日:05月21日 著者:山本巧次
火星に住むつもりかい? (光文社文庫)火星に住むつもりかい? (光文社文庫)感想
仙台を舞台に監視社会が行きすぎた世界を描く問題作。ゆうても伊坂節は健在。平和警察という組織と一般市民の両方の視点から描かれていても作者の視点は文字通り神の視点。だからこそ読者はあなたの正義とは何か、を突きつけられている気がする。本作とはずれるけど最近新聞で世代別の人口比がおかしくなってるからその格差を是正する選挙の案を述べている記事を読んで目が点になった。要は、子育て世代は子供の分の選挙権を親が行使するとか。こういう記事を見ると平和警察も絵空事ではないのかと思ってちょっと…いやかなりぞっとするわ。
読了日:05月13日 著者:伊坂 幸太郎
罪の名前罪の名前感想
階段から突き落とされ救急搬送された男、弟を愛した兄、道代という同級生の行動と言動、学級委員で友達への虐めにも立ち向かう優等生の男の子。それぞれの罪の名前は。…最後の話が最高に気持ち悪くて、食事しながら読んだことを後悔。どの話も本人は罪を罪と自覚していない。その事こそが罪なのかもしれない。業を背負った人が人の中で生きていくのは難しいのか。装丁もとてもよい。堪能しました。
読了日:05月12日 著者:木原 音瀬
ランチのアッコちゃん (双葉文庫)ランチのアッコちゃん (双葉文庫)感想
派遣社員の三智子は彼氏と別れて落ち込んでたけど、社員のアッコちゃんにランチ交換を提案され、徐々に気持ちが上向きになり、世界を広げていく。…表題作がとてもよくって、このパターンを踏襲した話が続くかと思いきや、予想はいい意味であっさり裏切られ、先の予想が全くつかなくて、ドキドキしてあっという間に読み終わってしまった。もっと三智子とアッコちゃんを見ていたかったけどビアガーデンの話も素敵で本当に満足でした。
読了日:05月12日 著者:柚木 麻子
そしてミランダを殺す (創元推理文庫)そしてミランダを殺す (創元推理文庫)感想
人は見た目が九割、もとい小説は題名が九割。と言って題名倒しではもちろん、ない。空港で出会った男女。男は妻の殺人計画を語る。女ことリリーはその後、殺された男(=テッド)の復讐計画を練り実行に移す…。構成も絶妙で上下巻くらいの分量を感じる。伏線が甘い気がするが、リリーの行く末が気になってどんどん先に進んでしまう。最後に、案外、キーパーソンはリリーのパパだった気がする。勝手に続編を構想してしまうと、リリーは収監されるが全ては自分が実行したという"小説"をリリーパパが著す。世論に押されてリリーは釈放…でどうだろう
読了日:05月10日 著者:ピーター・スワンソン
他に好きな人がいるから他に好きな人がいるから感想
高校生の坂井はある日、朝日が綺麗に見えるマンションの屋上で兎人間に出会う。閉塞感の漂う街を舞台に、承認欲求を持て余した僕たちの物語。兎人間は誰?…坂井の行動はどこも間違ってないのに、好きな人にできることが何もしないことっていうのが本当に切ない。鈴木さんの行動と心理を主人公の坂井ですらなく、峰さんに全て語らせるという構成も面白かった。
読了日:05月05日 著者:白河三兎
リップステイン (双葉文庫)リップステイン (双葉文庫)感想
専門学校生の夏目はある日、渋谷で奇妙な少女、城丸と出会う。通り魔事件の犯人を独自に追っているという。…登場人物の誰に注目するかによって物語の様相は一変する。異能バトル、百合ジェンダー、共依存とお腹一杯になりそうな題材てんこ盛りだが不思議とラストに向かって全てが収束していく快感。意外な犯人と作者十八番の例のトリックもあって、一応大団円。女刑事が主人公の方がよかったけどそれじゃ夏目に失恋かしら。
読了日:05月04日 著者:長沢 樹

読書メーター

2018-05-02

[][][][]4月の読書メーター

4月の読書メーター
読んだ本の数:19
読んだページ数:5571
ナイス数:134

BLUE GIANT SUPREME 4 (ビッグコミックススペシャル)BLUE GIANT SUPREME 4 (ビッグコミックススペシャル)
読了日:04月29日 著者:石塚 真一
ヘルプマン! !  Vol.10ヘルプマン! ! Vol.10
読了日:04月29日 著者:くさか里樹
ロボット・イン・ザ・ハウス (小学館文庫 イ 2-2)ロボット・イン・ザ・ハウス (小学館文庫 イ 2-2)感想
突然庭に現れたロボット、タングとベンの出会いを描いた『ガーデン』に続く第二弾。今度は、9か月のボニーと突然庭に現れたジャスミンという新たなロボットと、ベンの一家の成長の物語。心がほっこりします。
読了日:04月27日 著者:デボラ・インストール
ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)ダンジョン飯 6巻 (ハルタコミックス)
読了日:04月25日 著者:九井 諒子
政略結婚政略結婚感想
題名から、望まぬ結婚を強いられた女性の物語かと思いきや。高殿円は、時代に翻弄されながらも力強く生き抜いた三人の女性の姿を描いた。単純な女性vs男性という図式じゃなくて、敵は時代の価値観であったり身内や周りの女性であって、むしろ男性はそんな女性を見守るよき理解者なところもよかった。これを気に入った人は同じ作者のカーリーシリーズがおすすめ。新刊はまだですか…?
読了日:04月24日 著者:高殿 円
カーテンコール!カーテンコール!感想
舞台が終わって、余韻を楽しむカーテンコール…だけど女子大を卒業できなかった彼女たちのそれは「刑務所か!」というような卒業対策合宿であった。それぞれの、卒業できなかった事情と、お互いを助け合い、無事に卒業できるまでを描いた連作短編集。一つ目の短編が泣けて、この路線で行くかと思いきや、腐女子フーテンや、ヘビーな家庭環境を抱えた子や、ちょっぴりホラーテイストありの盛りだくさんで楽しませてもらった。ある種の、家族小説であるとも思う。逃げていいんだ。逃げるための力を蓄えるんだという大切なメッセージをもらった。
読了日:04月19日 著者:加納 朋子
ミステリ国の人々ミステリ国の人々感想
ミステリ小説の登場人物を「ミステリ国の人」と表現して彼らが登場する作品と作者の魅力を語るエッセイ。日経新聞に連載していたものの単行本化。原則物故作家の作品を紹介しているためあまり耳馴染みのないものも多いかもしれないが、新刊に追われる今日この頃。古い時代の優れた作品を手に取るきっかけになるだろう…ていうかこういう本って読み進めるほど読書欲が増大する!あれもこれも読んでみたい!既読の作品もあるが、私が気づいていなかった魅力を語られると再読したくなる。どれから行こうかな…ああまた積読が増えてしまう。
読了日:04月19日 著者:有栖川 有栖
僕たちのアラル僕たちのアラル感想
将来のテラフォーミングを見越して作られた人工都市「スフィア」を舞台にそれまで平凡な生活を送っていた僕=拓真が様々な陰謀に巻き込まれていく物語。…設定の壮大さの割に「痕」的ダークなエロゲのバッドエンドのような物語になっているのが残念。或いはシリーズ化狙いか?
読了日:04月17日 著者:乾 緑郎
シネマコンプレックスシネマコンプレックス感想
地方都市のシネコン従業員が主人公の連作短編集。主にバイトで学生や主婦、フリーターなど立場はさまざま。地方都市で暮らす理由、決して楽ではないシネコンの仕事を続けている理由、何故か好きな人に好かれない理由。同じ立場になったことはないのに、誰にも共感させられる畑野マジックを今回も堪能させていただきました。物語はシネコンの改装を控え、彼らの日常がこのまま続いていかないことを読者に知らされて終わる。
読了日:04月15日 著者:畑野智美
滑らかな虹〈下〉 (ミステリ・フロンティア)滑らかな虹〈下〉 (ミステリ・フロンティア)感想
後味悪いだろうなぁとは思ったが、その予想を上回った。個人的に、障害者とその介護についてよく調べて書いていると感心したしこういう細かいディティールを疎かにしない作者の姿勢にとても感心した。しかし、それよりも、百音の父親エピソード。百音と香住、真玲の後日談までしっかり書いているのにどうしてここをぼかしたままなの!想像は幾つかできるけど、どれもいまいちしっくりこない…。百音は本当は柿崎の子だったとして、そしてそのことは百音母しか知らなかったとしたら、あやめがいなければ知らずに恋仲になっていたかもしれない?
読了日:04月15日 著者:十市 社
滑らかな虹〈上〉 (ミステリ・フロンティア)滑らかな虹〈上〉 (ミステリ・フロンティア)感想
小5の百音のクラスでは担任の柿崎先生の発案で『ニンテイ』というゲームを行うことになった。ゲームに不安はあるものの親友の香住とも仲良くて学校生活を満喫していた。でも暗雲は次第に彼女の身近にも迫っていた…。細部までよく考えられて書かれている。『ニンテイ』のルールはよく考えられているし、それによって生じるいじめも一方的な加害者/被害者ではないところに妙にリアリティがあった。ただ、どのエピソードもこの物語の主眼ではないんじゃないかと、不吉な気持ちを抱きながらページを進めることになる。
読了日:04月15日 著者:十市 社
貧困と自己責任の近世日本史貧困と自己責任の近世日本史感想
定説や教科書によって作られた村人=貧乏のイメージを否定しつつ、資料から困窮者とは誰か、誰がどのように救済してきたかを検証する研究書。本書の趣旨とは外れるかもだが、英で今で言う生保受給者にそれとわかるバッヂをつけさせていた(日本にも同じような制裁はあり)のは驚き。欧州が優れていて日本は劣っているというわけでもないとも。本書は村という自治体と領主(公)との意外な関係性にも迫る。現在、村という概念は理解しづらいが、会社に置き換えてみると色々なことが腑に落ちる。元々この国ではお上をあまりアテにしてなかったのね。
読了日:04月15日 著者:木下 光生
アンデッドガール・マーダーファルス 2 (講談社タイガ)アンデッドガール・マーダーファルス 2 (講談社タイガ)感想
怪物専門探偵の一行に加えてルパンホームズにオペラ座の怪人にモリアティーにカーミラにジャックにと豪華すぎて胸焼けしそうなパーティー。もう誰が味方で誰が敵だか。洒脱な文章とキャラの魅力でぐいぐい読ませられ、随所に挟まれる嫌味のない小ネタからは、老成すら感じる。作者の年齢に改めて驚く。今回敢えてテーマを考えるなら、生命倫理、かな。ラノベと侮ってはいけない、絶対。
読了日:04月12日 著者:青崎 有吾
安楽死を遂げるまで安楽死を遂げるまで感想
欧米で主に活躍する日本人ジャーナリストによる安楽死ルポ。安楽死、尊厳死、自殺幇助の区別がついていないこと、死への捉え方は国、民族による差異が大きく普遍化できないことなどが印象的だった。個人的に本書は事例収集が高じてあまりにセンセーショナルな気がするが、読了後、あなたはどうしたいのか?を考えるきっかけになればいいと思う。
読了日:04月11日 著者:宮下 洋一
真実の10メートル手前 (創元推理文庫)真実の10メートル手前 (創元推理文庫)感想
太刀洗万智の活躍を描く短編集。他の作家の作品と比べるのは失礼だけど、シーラッハの作品のそれのように、短編でありながら長編を読んだような気持ちにさせられる。事件があり、万智が真相を探るという構成は共通しているがそこから得られる読後感は全て異なっている。先立って『さよなら妖精』は読んでおいた方がいいかも。『王とサーカス』の感想でも書いた気がするが、知るということ、知ろうとすることの何と残酷なことか。その問いを読者に投げかけたまま、万智の去り際はいつもあっけなく、潔い。
読了日:04月08日 著者:米澤 穂信
R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室 ACTII (新潮文庫nex)R.E.D. 警察庁特殊防犯対策官室 ACTII (新潮文庫nex)感想
東京は「災厄」で壊滅し、被災者が「ゲットー」というスラムで暮らす世界。今回は、日本の企業も進出を躊躇するスラム街「ゲットー」にフランスの巨大マーケットが参入を計画しているがそれは日本の官公庁も含む組織ぐるみの少女売春の隠れ蓑だった、それを暴くお話。児相が噛んでいるというのは妙にリアルで怖かった。DVやつきまといとかを警戒して保護した女性や児童の居所を知らせないためにそういう性格の施設はあまり公にしないものだし、その長が悪の親玉ならやりたい放題とも言える。次回は9月フランス編。
読了日:04月07日 著者:古野 まほろ
最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下) (TO文庫)最後の医者は雨上がりの空に君を願う(下) (TO文庫)感想
今回は福原と桐子の過去編。現在の相棒が過去に接点があったという王道な展開で個人的にはお互いにそれに気付かないままがよかった(あと、福原が幼少期は陰キャというのは意外だった)。次は是非、神宮寺編を読みたい。福原の元カノで彼らの間を取り持つ役割は物語上必要だけれどそれだけじゃなくて。この物語が残酷なところは、題名で死が確定していること。読者がどんなに生の継続を願っても最後に亡くなることは、題名で提示されている。私たちは一度しか人生を生きられないけれど、こうして物語を読むことで幾つもの人生を生きられる。
読了日:04月06日 著者:二宮敦人
最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上) (TO文庫)最後の医者は雨上がりの空に君を願う(上) (TO文庫)感想
『桜を見上げて』の続編。これだけ読んでもいいけど『桜』は是非読んでほしい。前作では生きることに執念を燃やす福原と死を許容する桐子の対立軸が中心に描かれていたが今回はその統合か。よりよい生とは何かを考えれば同時にそれはよりよい死とは何かに繋がる。こういう考え方は本当に近年生まれたばかりで、西部邁の自殺も記憶に新しいが、本当によりよい死とは何かという問いは難しいしそれは一生かけて考えていくことなのだと気づいた。陳腐な台詞だが、正に生きてきたように人は死ぬということ。一つ目のチンピラの気持ちも痛いほど分かる。
読了日:04月06日 著者:二宮敦人
ライプツィヒの犬ライプツィヒの犬感想
劇作家の内藤岳はある日、ドイツの著名な劇作家ギジとその研究者桐山と出会う。その後ギジの元で演劇を学ぶためドイツへ向かうが、ギジは失踪し、新作の脚本の行方も不明。そんな中、稽古中に女優が負傷する事件が起こる。…東ドイツの遺産と芸術の世界と。いまいちぴんとは来なかったが、全てが明らかになった後、岳とギジの出会いのシーンの意味が反転するところがよかった。
読了日:04月04日 著者:乾緑郎

読書メーター

2018-04-01

[][][][]3月の読書メーター

3月の読書メーター
読んだ本の数:26
読んだページ数:7373
ナイス数:117

私のサイクロプス私のサイクロプス感想
輪主役の表題作がとてもよかったのでもう一度読みたかったが後はずっと耳彦語り手。書き下ろしは先生の出生の秘密編。怖くてグロいけれどどこかに切なさがある。そして、耳彦のちゃらんぽらんさが深刻さを打ち消している、いいバランス。耳彦はどうしても好きになれないけど、耳彦語りの、どこまで本当なのか紙一重なところもよい。
読了日:03月31日 著者:山白 朝子
鬼灯の冷徹(26) (モーニング KC)鬼灯の冷徹(26) (モーニング KC)
読了日:03月31日 著者:江口 夏実
銀魂―ぎんたま― 72 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 72 (ジャンプコミックス)
読了日:03月31日 著者:空知 英秋
ワカコ酒 10 (ゼノンコミックス)ワカコ酒 10 (ゼノンコミックス)
読了日:03月31日 著者:新久千映
裁く眼裁く眼感想
袴田鉄雄はひょんなことから法廷で絵を描くことになった。被告人はその美貌から魔女と言われ、二人の元交際相手を自殺に見せかけて殺害した罪に問われていた。初の絵がテレビ放映された日、鉄雄は自宅前で何者かに襲われる。被告人は無罪なのか、鉄雄を襲った犯人との関連は。

結局、この物語のメインは、鉄雄の絵の不思議な力の謎。それに比べると他の謎は粗末というか、読者の興味はそこに向く。鉄雄の姪とか交番の刑事とか、魅力的なキャラも多いのでシリーズ化してもいいんじゃないかな?面白かったです。
読了日:03月30日 著者:我孫子 武丸
湖畔荘〈下〉湖畔荘〈下〉感想
事件から70年も経過しているため、捜査は結局のところ故人(幼児の両親)の手紙や日記を検分して真相は明らかとなる。時代性、上流階級であったことから十分な捜査が行われなかったことは仕方ないが、当時もう少し調べられなかったのか?という肩透かし感は否めない。けれど更にそこからの「こんなこともあろうかと」的真相が用意されているのでご安心を。反戦文学ではないけれども、二つの戦争が人々の運命を大きく変えてしまった話であり、子を欲する母の愛と狂気の紙一重のところを描いている話でもある。一気読みでした。
読了日:03月30日 著者:ケイト・モートン
湖畔荘〈上〉湖畔荘〈上〉感想
イギリスのコーンウォールを舞台に、謹慎中の女刑事が70年前の幼児失踪事件の真相を追う。仄めかしを描かせたら世界一?単純にあらすじだけ追うならこの分量は必要ない。が、女刑事自身の問題、現在進行形の(刑事が謹慎することになった)事件が絡み合いながら物語りは進む。関係者の多くは亡くなっている。が、現在は有名なミステリ作家になっている幼児の姉が、全てを知り70年間黙秘していたと思わせぶりに思わせておいて実は彼女も知らない大きな事実があったことを仄めかして上巻は終わる。
読了日:03月30日 著者:ケイト・モートン
古時計の秘密 (創元推理文庫)古時計の秘密 (創元推理文庫)感想
弁護士の父を持つ少女探偵ナンシーが活躍するシリーズの第一作目。18歳の少女が車を乗り回したり父の仕事に口を出して父もそれを容認しているなど違和感がなくもないが、物語は起承転結、勧善懲悪で安心して読める。子供の頃読んだ翻訳の児童文学の雰囲気を思い出した。解説によると、国民的人気シリーズとのことで、作者の名前も特定の個人を差すものではないことに驚き。日本だと水戸黄門を様々な監督や脚本家が作っているという感覚か。作者の寿命に囚われず、世代を越えて受け継がれていく物語っていいなと思った。
読了日:03月29日 著者:キャロリン キーン
野良猫を尊敬した日野良猫を尊敬した日感想
お馴染みのエッセー集。自虐は一周回ってもうネタですか?と思う。だって、(体も心も)弱くて、清く正しくもなく、こんな自分が生きていてもいいですかと問いているが、結婚して会社員を17年勤め上げて、夢を叶えて(書店に自分の本が並ぶ)家賃を払って生活を維持している。敢えて言えば少し自分に自信がないことが欠点か。作者を神と慕う読者も多いだろう。けどまぁ、自信満々でセレブリティな穂村弘はあんまり見たくないなぁ。
読了日:03月23日 著者:穂村 弘
どうか、天国に届きませんように (集英社オレンジ文庫)どうか、天国に届きませんように (集英社オレンジ文庫)感想
呪われた力を持った私/僕が不幸になる話…なんだそりゃ?オムニバス短編集だけど無理に繋げなくてもよかった。奇妙な語り口と必ずしも明確にオチがないことが独特の世界観を演出してる。初期の乙一に近い雰囲気を感じる。何か妙に癖になる作家。人が一番怖いのは、お化けや暗闇でなく、孤独なのかも。その事が一番恐怖じゃないかな。
読了日:03月21日 著者:長谷川 夕
いくさの底いくさの底感想
ミャンマーの村に駐屯する日本軍。賀川隊長は村長から歓迎されるが村人はどこかよそよそしい態度であった。ある日、賀川が殺され、続けて村長も殺される。犯人は、自軍?敵兵?村民?動機は?…ある意味、復讐譚なのだけれど、戦争、軍、村、民族が単純な物語を複雑にする。建前と現実と本音の間に翻弄されるのは結局、人。それも弱い立場の人だ。事実は隠ぺいされるから実態も不明。闇に葬り去られる存在だとしても、生きていくことはできる。それが唯一の抵抗かもしれない。
読了日:03月21日 著者:古処 誠二
皇帝と拳銃と皇帝と拳銃と感想
死神こと乙姫とイケメン鈴木の刑事コンビが事件を解決する連作短編集。死神は単なる設定以上の意味がないなら描写は毎回だとしつこい。コロンボ形式で完全犯罪をやり遂げたと自信満々な犯人の前に現れる処刑人という意味なのだろうけど。動機は物より感情なところと『汀』がよかった。それより死神こと乙姫刑事が脳内で滑川@3月のライオンになって、笑いを堪えきれなかった…。
読了日:03月19日 著者:倉知 淳
銀魂―ぎんたま― 71 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 71 (ジャンプコミックス)
読了日:03月17日 著者:空知 英秋
銀魂―ぎんたま― 70 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 70 (ジャンプコミックス)
読了日:03月17日 著者:空知 英秋
銀魂―ぎんたま― 69 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 69 (ジャンプコミックス)
読了日:03月17日 著者:空知 英秋
銀魂―ぎんたま― 68 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 68 (ジャンプコミックス)
読了日:03月17日 著者:空知 英秋
銀魂―ぎんたま― 67 (ジャンプコミックス)銀魂―ぎんたま― 67 (ジャンプコミックス)
読了日:03月17日 著者:空知 英秋
夜空の呪いに色はない (新潮文庫nex)夜空の呪いに色はない (新潮文庫nex)感想
階段島シリーズ最新刊。ここまで読んで初めて気づいた。私は七草から信仰を受けている真辺になりたい。否、かつて私の近くには、正に七草のような存在があった。このシリーズを読むたびに物語とは別のところで心が痛んでたびたび中断せざるを得ないのはそういう理由だろうと思う。
読了日:03月17日 著者:河野 裕
貧困の戦後史 (筑摩選書)貧困の戦後史 (筑摩選書)感想
貧困研究の第一人者らしくデータとエピソードでまとめられた戦後から現代にかけての貧困史。但し、あとがきにあるように貧困に陥っている人の具体的な人数や割合の掲載はない。私にとって戦後は遠い物語だが、貧困はかたちを変えて存在し続けていく。また、貧困は映画などの題材になりやすいので、読みながら既存の作品が思い出された人も多かったのではないか。貧困を自己責任にすることでそこへ陥ってしまった人への強烈なバッシングが生じる、という主張も、本書を読み終えるととても納得できる。
読了日:03月13日 著者:岩田 正美
おんみょう紅茶屋らぷさん ~この一杯に、すべてを~ (メディアワークス文庫)おんみょう紅茶屋らぷさん ~この一杯に、すべてを~ (メディアワークス文庫)感想
紅茶×陰陽師の物語。ラスボス倒して第一部完かな。一話目のアイスティーの話がよかった。アイスティーはキャンディもいいけどアールグレイもいい。フレーバーティーに手を広げると収集つかなくなるからこれでいいのかもしらんが。結局庶務の女子は暇だったんだな!という印象だったんですが如何。物語とは関係ないかもだけど、お茶というと思い出すのが日本語の「お茶が入りましたよ」の美しさ。美味しさの追究もそれはそれで美学だが誰とどこでどんな風にいただくかということも大事、ってことかな。色々な意味で、ご馳走さまでした。
読了日:03月11日 著者:古野 まほろ
ボックス21 (ハヤカワ・ミステリ文庫)ボックス21 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
売春婦のリディアが瀕死の重傷を負って運ばれた病院で人質をとり立て籠り事件を起こす。動機は何なのか。病院では同時に重度薬物中毒者が殺し屋に殺される事件も起きていた。…後味悪!!リディアが命懸けで訴えたことは結局闇に葬られる。この後味の悪い物語より現実の方が胸糞悪いんだろうけれども。それ故に物語で安易に大団円にしないことで読者の胸になかなか消えない楔を打ち込んだと言えるのかも。遠い北欧の物語で日本には関係ないと思ったら大間違い。解説を読んで恥ずかしくなった。恥と罪悪感の違いについて、考えた。
読了日:03月09日 著者:アンデシュ ルースルンド,ベリエ ヘルストレム
漂う子漂う子感想
『デフヴォイス』の作者が送る第二段長編は児童問題。カメラマンの直はモラトリアムな生活を送っていたが、彼女が妊娠し、思いがけず行方不明児童の紗智を探すことになる。その過程で出会ったストリートチルドレンや元被虐待児、児相職員達から行方不明の子供たちの現状を知り衝撃を受ける。…行政ができることと現状のジレンマに共感。どこに解決策があるのか分からないけれども、一人ひとりがこの問題に関心を持ち続けるしかないのかな。少子化の一方で行方不明のまま子供が消えていく世の中は間違っているよね。
読了日:03月06日 著者:丸山 正樹
郵便配達人 花木瞳子が望み見る (TO文庫)郵便配達人 花木瞳子が望み見る (TO文庫)感想
郵便配達瞳子シリーズ第4段、瞳子の恋愛編。ということで今回はグロくもないし連続殺人もなく最後はダイハード2も真っ青のアクション。飛行機の中の立ち回りとその後の展開にさすがに失笑を禁じ得ない。せめて空港とかじゃだめだったのか。容疑者は識字障害の方が分かりやすかった。周防の危なっかしい正義感がもっと暴走するかと思いきや。恋愛にエピソードを割いたせいか事件のが雜。まぁ、最終的には瞳子が幸せそうなんで、いいです…。次回は瞳子が真実を追い求める本能の根拠に迫るエピソードを読みたい、かな。
読了日:03月06日 著者:二宮敦人
上流階級 富久丸百貨店外商部II上流階級 富久丸百貨店外商部II感想
百貨店外商の、今回は桝家のご事情編。性的マイノリティ、シングルマザー、行き遅れや不登校高齢シングルや障害者と富裕層社会問題と無縁ではいられなくむしろ富裕層故の悩みもある。そこに外商としてできることはなにか?時には職務を逸脱して奔走する静緒にお客さまは感謝する。働き方改革とか言われてて、実際静緒はブラックな働き方なんだろうけど仕事によってはそういうものもある。仕事依存性になるのは困るけど、それでも仕事って人生の大部分を占めるもの。恩を売るって言葉は悪いかもだけど、全てのサービス業に通じる真理かも。


読了日:03月06日 著者:高殿 円
穢れた風 (創元推理文庫)穢れた風 (創元推理文庫)感想
あるオフィスで警備員が死体で発見される。取り調べるうちそのオフィスは風力発電に関わる会社であり、建設を反対する市民団体に手を焼いていることがわかる。更に建設に欠かせない土地の所有者である老人が愛犬と共に銃殺され、調べる刑事たちはプライベートとケアレスミスに阻害されなかなか捜査は進まない。…いくら何でも警察間抜けすぎないか。シリーズ初読みなせいか刑事の私生活描写が多すぎるように感じる。容疑者は多いが絞る過程は結局刑事のカン頼り?エコ産業の闇を暴くでもなく、登場人物も一癖も二癖もあり入り込めないままだった。
読了日:03月05日 著者:ネレ・ノイハウス
最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常感想
東大理?より倍率の高い東京藝大。そのカオスな実態に迫るインタビュー集。

クリエイターに憧れる。創りたい、表現したいという気持ちは、彼らにとっては本能のようなものなのだろうか。

学生の経歴は色々で元々違うことをしていた人も少なくない。インタビューではさらっと「藝大に行こうと思った」と語っているがそれなりの努力はあったのだろうし、その影には努力が報われないまま去った受験生も多いのだろう。ある意味、残酷な世界だ。

藝祭で学長の開口一番とミスコン見て、生演奏聞きながら屋台の焼きそばを食べたい。
読了日:03月03日 著者:二宮 敦人

読書メーター

2018-03-06

[][][][]2月の読書メーター

2月の読書メーター
読んだ本の数:28
読んだページ数:8010
ナイス数:153

ダークナンバー (ハヤカワ・ミステリワールド)ダークナンバー (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
準キャリア警察官の渡辺敦子は無表情な外見とは裏腹に事件解決の為なら自分が囮になることも厭わない。そんな彼女の暴走を時には利用し時には体を張って止めるのが中学の同級生で今はテレビ局のスタッフとなった土方玲衣。東京の連続放火事件と埼玉の連続ひったくりに関連性を見出だした二人は犯人逮捕の切り札を切る。この二人の個性が強くて事件も霞むほど。ミステリー的に雑なところは所々あるが、最終章の警察とテレビクルーの両者の緊迫したシーンは実に圧巻。ところで、実はカヤが全ての黒幕だったら超こええな…。
読了日:02月27日 著者:長沢樹
パズルゲーム☆プレステージ 2 (ボニータコミックス)パズルゲーム☆プレステージ 2 (ボニータコミックス)感想
サクシードよりこっちのシリーズのが好き。懐かしい面子が登場するのも嬉しい。
読了日:02月26日 著者:野間美由紀
郵便配達人 花木瞳子が顧り見る (TO文庫)郵便配達人 花木瞳子が顧り見る (TO文庫)感想
今回は花木瞳子の過去編ちゅうこうとでミステリーのトリックはお馴染みのアレだがそこはともかくミズノンも再登場して読みごたえある巻でした。ゆうても亜子はどうやって生きてきたのか、遺体移動はどうやって?とか色々突っ込みどころは多いが。グロ薄くなってきたが犯人の基○外度が上がって精神に応える。
読了日:02月26日 著者:二宮敦人
ちはやふる(37) (BE LOVE KC)ちはやふる(37) (BE LOVE KC)
読了日:02月25日 著者:末次 由紀
渇きと偽り (ハヤカワ・ミステリ)渇きと偽り (ハヤカワ・ミステリ)感想
20年振りに故郷の田舎町に帰ってきたフォーク。帰郷の理由は友人ルークの葬式だった。ルークは妻子を銃殺し自殺したと思われていたがその両親から事件の再捜査を依頼される。また、フォークが故郷を追われたのは当時溺死したガールフレンドの死に関わっていたことを疑われていたからだが、真相を知っていたかもしれないルークは死んでしまった。閉鎖的な田舎町を描かせたら英国女性作家の右に出るものはいない。現代編の犯人の悪癖は伏線不足で唐突。結局二つの事件に有機的なつながりはなく後味悪し。被害者の日記で真相というのも…うーん。
読了日:02月25日 著者:ジェイン・ハーパー
金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(2) (講談社コミックス)金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(2) (講談社コミックス)感想
手探り感のあった前巻と比べて、フォーマットが出来上がって読みやすい。絵も安定してきたというかより原作に近づいていて作者の愛と努力を感じる。この調子で続いていって欲しい。
読了日:02月25日 著者:船津 紳平
郵便配達人 花木瞳子が仰ぎ見る (TO文庫)郵便配達人 花木瞳子が仰ぎ見る (TO文庫)感想
郵便蘊蓄と連続殺人鬼シリーズ。今回は前回ほど読者に犯人を隠そうという意図がなくバレバレだったけどそもそもフーダニットじゃないしなぁ。あの殺害方法に意味はあったのか?単にグロい話が書きたかっただけでは?
読了日:02月25日 著者:二宮敦人
乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)感想
アミルのにーちゃんには及ばないが、カルルクさんがかっこよくなってきた!アミル実家とカルルクさんが仲良くしてるのは微笑ましい。アミルにーちゃんにティレケさんが嫁いだらどうだろ。そして再開。
読了日:02月25日 著者:森 薫
とりかえ・ばや 13 (フラワーコミックスアルファ)とりかえ・ばや 13 (フラワーコミックスアルファ)感想
最終回に詰め込みすぎ。12巻かけて引っ張ったのにここにきて一気に展開してしまって残念…。
読了日:02月25日 著者:さいとう ちほ
郵便配達人 花木瞳子が盗み見る (TO文庫)郵便配達人 花木瞳子が盗み見る (TO文庫)感想
郵便配達人花木瞳子の冒険譚。普通にハートフルな物語にしたらいいのにどうしてこうグロくなってしまったのか。個人的には嫌いじゃないけど…。
読了日:02月23日 著者:二宮敦人
誰もわたしを倒せない (創元推理文庫)誰もわたしを倒せない (創元推理文庫)感想
格闘技の世界で起こる殺人事件。他殺か?事故か?驚愕のラスト!格闘技オタクの新人城島とベテランの三瓶刑事のコンビがいいので格闘技関係ない続編希望。作者の意図は分かるが事件が解決しないまま次の話でしかも時間も経過してるという構成は読者の集中力を維持できない。大オチも第一話でほぼ見えるし。結局描きたかったのは寿仁?犬飼優二?そこがぶれていた気がする。
読了日:02月23日 著者:伯方 雪日
未必のマクベス (ハヤカワ・ミステリワールド)未必のマクベス (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
中井優一は出張で立ち寄った澳門のカジノでカイザーを名乗る人物から株券の購入を勧められる。ホテルで娼婦から予言を受けた彼はその後、運命に導かれるように香港の現地法人の社長に任命される。ICカードの暗号化を巡った陰謀に巻き込まれていく。誰が敵で味方か?

サスペンスフルな導入だがそのような物語にありがちな主人公=中井が分かりやすい性格でないため物語がどう転んで行くのかが読めず、最後まで緊張感を持って読めた。マクベスの隠喩もあって高村薫の雰囲気を感じた。
読了日:02月22日 著者:早瀬耕
マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)マカロンはマカロン (創元クライム・クラブ)感想
一つ一つのの物語は短くてあっという間に読み終えてしまうのにこの余韻と満足感は本当に素晴らしい!まさに料理そのもの。甘い恋愛のお話も、ほろ苦さも必要な味としてすとん、と入って来る。大好きなシリーズでいつも堪能させていただいているが、敢えて欠点を挙げればお腹が減ってしまうことかも。
読了日:02月19日 著者:近藤 史恵
モップの精は旅に出るモップの精は旅に出る感想
清掃員のキリコが事件を解決する物語。4作のうち前半は英会話スクールを舞台にしたもの。最後の一作はキリコ自身に降りかかった謎を解き明かす。おしゃれでてきぱき働き、よく気がついて頭の回転も早いキリコはやっぱり魅力的。でも、何でもできるように見える彼女にもどうしょうもうないことがある。素敵なキリコにもう会えないのは寂しいけど、彼女が教えてくれたことを胸に抱いて私は私が主役の人生を生きよう。
読了日:02月18日 著者:近藤 史恵
幸福書房の四十年 ピカピカの本屋でなくちゃ!幸福書房の四十年 ピカピカの本屋でなくちゃ!感想
大好きだった書店が閉店する。ただただ、悲しい。私の成分の一部は確かに幸福書房でできている。ありがとう。いい書店でした。追記。この本のデザインが嬉しい。このカバー大好きだった!
読了日:02月18日 著者:岩楯幸雄
月夜に溺れる月夜に溺れる感想
女刑事真下霧生はバツ2で種違いの一男一女を儲けるが長男は元夫が養育。聡明な長女とシングルマザーの生活。惚れっぽさはアラサーになっても変わらず、ビビッときた相手が容疑者なんてこともしばしば。…離婚歴があり惚れっぽいのは男の専売特許にあらず。かといって女版ハードボイルド物と一線を画すこの真下という刑事が最初は全く好きになれなかったが最終的にその魅力に抗えなかった。経歴が災いして出世は望めないものの、妙なカンを発揮し、警察署内では(元夫の計らいもあり)遊軍扱いで現場に赴いて解決に導く。
読了日:02月17日 著者:長沢 樹
放課後スプリング・トレイン (創元推理文庫)放課後スプリング・トレイン (創元推理文庫)感想
福岡を舞台にした、女子高生と大学生探偵の日常の謎系。終始、色や科学や数学等理系科目の話題が多かったが謎に直接関係はなくただの物語の彩りであったのがやや肩透かしな印象。続編を想定してるのかもだがそれにしてはキャラの魅力が書き込み不足に感じる。なので、大オチの内容自体よりそのことの意味が捉えにくくてどこに驚くべきかよく分からなくなってしまった。
読了日:02月13日 著者:吉野 泉
武蔵野アンダーワールド・セブン―多重迷宮―武蔵野アンダーワールド・セブン―多重迷宮―感想
違法地下建築物内を探検する大学生が殺される事件が勃発する中、故人である大物政治家の孫娘摩耶から相続した別荘の地下への入口捜索を依頼された藤間。彼らは極秘利に新潟へ向かう。

本作はエピソード2にあたるのだろう。刊行はこちらが先だが時系列は次巻が過去。なので設定だけ提示されて何が謎なのか、最後までこの作品の重心を理解できないままだった。大オチは一応あるがうーん、今更そのネタ?と思ってしまうことは否めない。
読了日:02月12日 著者:長沢 樹
我ら荒野の七重奏我ら荒野の七重奏感想
ミセス·ブルドーザーこと陽子の活躍がまた読めて嬉しい。本作とはちょっとずれるけど、役員は専業主婦vs会社員という図式になりがちだろうけど、会社員でも遥のように夜勤があったり土日関係ない仕事をしている人や、もっと言うと、家族のための用事で有給を取ることも難しい人もいるだろう。あんたの代わりなんかいくらでもいるんだよ?ってな具合に。陽子は努力も勿論のこと仕事でも家庭でもその有能ぶりを遺憾なく発揮していくがそういう能力のない人もない人なりに生きて行かなきゃならないよな、って思いました。
読了日:02月10日 著者:加納 朋子
遠い唇遠い唇感想
学生の頃、お世話になった先生に久しぶりにお会いした。外見は当時より老いていらっしゃるが中身は変わらずむしろ、私が学生時代より読書量が増えている(とはいえ、先生と比べられるはずもないが!)ことから、先生のおっしゃっていることがより分かるようになったんじゃないか…なんて、驕りかしら。先生、いつまでもお元気で。また遊びに来てもいいですがと語りかけると先生はいつでもいらっしゃいと変わらぬお姿で快諾していただけた。…という夢想をしました。
読了日:02月09日 著者:北村 薫
7人目の子(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)7人目の子(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)
読了日:02月08日 著者:エーリク ヴァレア
7人目の子(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)7人目の子(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
孤児院にいた7人の子のうち、今や大統領に次ぐ権力を持つ政治家の私生児は一体誰?7人のうちの一人である院長の養子マリーは独自に調査を始める。

自分の都合でかなり飛び飛びで読んでしまったのでストーリーを追うのが困難だった。事実と語り手の言っていることの区別がつきにくい。登場人物も多いしなかなか手強いミステリーでした。
読了日:02月08日 著者:エーリク ヴァレア
狩人の悪夢狩人の悪夢感想
必ず悪夢を見るという夢守荘に招待されたアリス。翌日、近くの空き家で女性の死体が発見される。彼女には右手首がなく別人の手形が血液で捺されていた。

幾つか違和感。手首問題が最大。渡瀬氏と被害者の人物像と関係性のエピソード不足でもやもやが残る。被害者強かそうだしそんなヤバい話を空き家でするかな。第二の被害者の行動も含めて物語上ご都合主義に見えてしまう。大御所だからそこんとこ察してなのか物語上の余韻ということなのか。
読了日:02月08日 著者:有栖川 有栖
Q&A (幻冬舎文庫)Q&A (幻冬舎文庫)感想
巨大ショッピングモールで60人を超える死者が出たあの事件はただの集団ヒステリーだったのか…?『藪の中』式にインタビューで構成されているので読み進むほど事件の真相が明らかになるかと思いきや、事件そのものというより事件によって何だかきな臭い出来事が起きていることを読者に知らせる。パニックものといういわばありきたりなジャンルをリアルタイムではなくインタビューという形式で現したことでよりリアルで不気味で。やっぱり一番怖いのは人の心だとしみじみ背筋がぞくぞくする素晴らしいホラーでした。
読了日:02月05日 著者:恩田 陸
少年少女飛行倶楽部少年少女飛行倶楽部感想
主人公の海月と書いてみづき(中1)はひょんなことから「飛行クラブ」に入部。幼馴染の樹絵里や変人部長斎藤神らに翻弄される日々。彼らは空を飛べるのか…?よく「中学生の頃に戻りたい」なんて言い方をするけれどもそれが「あの頃は悩みが何もなかった」なんて思ってる人は読まないほうがいい。中学生にだっていろいろある。むしろほぼ強制的に親に依存、学校に所属させられ自分から環境を変えるのは難しいというそれ何て無理ゲ?な生活。その中で、間違い、悩む。特別すごい力なんてなくても、なんかすごいこともできちゃうんだって思った。
読了日:02月05日 著者:加納 朋子
岩窟姫 (文芸書)岩窟姫 (文芸書)感想
主人公、蓮美の親友で同じ芸能事務所の沙霧がある日SNSの日記を残して自殺した。そこには蓮美に身に覚えのない不仲や飲酒の強要について書かれており、蓮美は追われる。自らの無実を証明しようと動き始める蓮美の周りで事件が起きる。真相は何なのか?

幾つか細かい違和感はあったが予想外に後味は悪くなかった。女子同士のドロドロ度は低め。登場人物のほとんどに性格や行動が裏表がないのは物語を分かりやすくするためか。ただ、最後の大どんでん返しは不自然だし蛇足に感じた。
読了日:02月04日 著者:近藤史恵
アンデッドガール・マーダーファルス 1 (講談社タイガ)アンデッドガール・マーダーファルス 1 (講談社タイガ)感想
怪物が怪物の事件を解決する物語。ファンタジーな設定だけど登場人物が人外の者であるだけで、むしろ遊び心のある探偵譚だ。伏線もあるしぜひ続編を読みたいと思わせる。感じたのは作者の異形の者に対する眼差し。異形はそのまま異なる人と言い換えてもいい。作中、登場人物に異形と人間は共存できないと言わせている。2編目はもっと顕著で、異形を安全な場所から見物して娯楽に資す人々は勿論、理解者のふりをしつつ心底では拒絶していた人に対して大変厳しい扱いをしている。中途半端に関わることや偽善を心底嫌悪する潔癖さを感じた
読了日:02月04日 著者:青崎 有吾
おしい刑事 (ポプラ文庫)おしい刑事 (ポプラ文庫)感想
デビュー作『神様の裏の顔』(横溝正史賞)が気に入って何となく追いかけている作家。今回は、推理は途中まで合ってるのに詰めが甘かったり予想外の手がかりが現れて推理を外してしまう惜しいもとい押井刑事のお話。よく考えると惜しい推理は歴代の名探偵はみんなやってると言っても過言ではないしそれが推理の手法として確立してる人もいる。作者に古典を揶揄する意図はないのだろうし、惜しい推理と本人のキャラを面白がるべきなんだろうな。あからさまに古典の名作を押井刑事風にリメイクしてくれたらいいのにな、とちょっと思っちゃいました。
読了日:02月01日 著者:藤崎 翔

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