1920年代の米国。この本では「黄金時代」と書かれているが、投資熱で盛り上がり、文化的にも自動車、ラジオ、映画などの新しい技術が登場して人々の生活にアクセントを加えた時代だ。20年代末のウォール街の暴落によって恐慌になるまで、わかりやすくかけば、「バブル時代」のような雰囲気だったかもしれない。そして、何よりも禁酒法の時代でもあった。もちろん、もぐりの酒場が蔓延したのだが。1920年代は、タイトルのとおり「ジャズ・エイジ」のほか、「狂乱の二〇年代」「すばらしきナンセンスの時代」「無法の十年」と呼ばれる。 翻訳家の常盤新平さんが項目別に主人公を設定して、当時の雰囲気をまるで講談のように伝えてくれる…