平安時代中期の公卿・歌人・文人。四条大納言と号す。
康保三(966)年生、長久二(1041)年没。
三条太政大臣藤原頼忠の子で、母は代明親王の女厳子女王。子には藤原定頼がいる。
正二位大納言に至り、藤原行成・藤原斉信・源俊賢とともに「一条朝の四納言」に数えられる。また、和歌・漢詩・管弦において三船の才を発揮した。
撰集『拾遺抄』『金玉集』『深窓秘抄』『前十五番歌合』『後十五番歌合』『三十六人撰』『和漢朗詠集』、歌論書『新撰髄脳』『和歌九品』、有職故実書『北山抄』などがあり、また『拾遺和歌集』撰者とも目される。『拾遺和歌集』以下の勅撰和歌集に約八十九首入集。中古三十六歌仙の一人ともされる。
滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ
百人一首 55/拾遺和歌集 巻八 雑歌上 449