*Amazonより 明智光秀が詠んだ「時は今 雨がしたたる 五月かな」で有名な連歌の発句。ここから複数の人間がおよそ100首読みつないでいくが、この発句を独立させて俳諧となった。とは言え当初は言葉遊びの域を出ず、大坂では同世代の井原西鶴が一昼夜で2万3,500句を詠む記録を生み出すが、内容ではなく数だけが取り上げられるのみ。これを松尾芭蕉は「芸術」に高めた。 「野ざらしを心に風のしむ身哉」 伊賀国から江戸に出て俳諧の道を歩んでいた芭蕉は、井原西鶴が2万3,500句を詠んだ翌年、40歳で標記の句を詠んで「野ざらし紀行」と名付けた旅にでる。野ざらしとは「しゃれこうべ」のことで、金銭的にも余裕のない…