『八月の御所グラウンド』 万城目 学 仰々しい帯のヤツもあったのだけど、あえてこちらの方で……物語の中には他愛もない、だけどちょっとした不思議…という話があったりする。激しいストーリーやら大スペクタルやら…強烈なサスペンスやら…テーマとして扱うならそっちの方が盛り上がるのかもしれないが、そうではなくあくまでも日常の中の非日常的な物語。そういうのを読む時、聴くときは、物語の世界にどっぷりと入る云々よりも、主人公といつもつるんでいて、話の聞き役に徹している友達…みたいな感覚…、そういう位置づけで読んでみるとすんなりと入っていけるのかもしれないって思う。一緒ランチしてたり、あるいは飲みの席とかで主人…