大阪の「新世界」という街にやってきた。 通天閣がそびえ立っていて、なにやらとても賑やかな街である。一人で歩いていると、やたらと目に入るものがある。 ビリケンさんだ。 お店の前にチョコンと座っていたり、看板の上から見下ろしていたり。あっちにも、こっちにもいる。 「……こんなところにもいた」 よく見ると、顔の表情がそれぞれ微妙に違うような気がする。ちょっと笑っているやつもいれば、真顔でじーっとこちらを見ているやつもいる。 一人で歩きながら、心の中で「あ、あそこにも」「あ、ここにも」と数えていたら、なんだかだんだん宝探しをしているような気分になってきたのだった。 狙いをさだめて、一人でバン 商店街を…