[英] SPORT CLIMBING
スポーツクライミング*1とは、自然の岩場を、道具や器具に頼らず、自分の体力と技術だけを駆使して登るスポーツである「フリークライミング」が進化し、スポーツ性、競技性がより強調されたもの。
国際スポーツクライミング連盟(IFSC)が定めた「スポーツクライミング」の競技大会で行われる種目は、「リード」「ボルダリング」「スピード」の3つがある。それぞれにルールや使う道具(安全器具)が設定されており、特徴が異なる。選手はどの競技にもエントリーすることもあれば、ボルダリングやリードのみに特化した選手もいる。
登る高度を競う。
命綱であるロープとハーネスで自分を繋ぎ、安全確保された競技者が、高さ12m以上の壁で、最長60手程度のコースを、どこまで登ることが出来るかを競う。
基本的に「クライマー」*2と「ビレイヤー」*3と言われる、2人1組で行われる。
一般的には予選、準決勝、決勝の3ラウンドで行われ、制限時間は予選が6分、準決勝・決勝が8分*4となっている。
途中で落下したら、そこまでが記録になり、トップに設置されたクイックドローにロープをかけたら「完登」となる。決勝が終わった時点で1〜3位の選手に同着(予選〜決勝まで全て)の選手がいた場合には、時間記録が短い選手が上位となる。
登りきった回数を競う。
壁にあらかじめ定められたスタートからトップ*5までのコースを、各コースごとに定められた制限時間内に何コース(課題)登れたかを競う競技。
さまざまな工夫をこらした配置のホールド*6を使い、最終的にトップのホールドを両手で保持すればクリアとなる。
制限時間内であれば各コース(課題)を複数回トライ可能の為、できるだけ少ない回数で登る事が重要となる。
コース(課題)を登るための難易度や求められる身体能力(体力、体幹、瞬発力、柔軟性など)がどの種目よりも多岐にわたり、選手に掛かる負荷も高い為、「メンタル力」が勝敗を分ける大きな要素となる。
登るタイムを競う。
ゴールまで登り切るタイムアタックで競うもので、高さ10m〜15mの同一条件の壁を二人ずつ2コースで登り、トップにあるスイッチを押した時点でのタイムを競う。
予選ラウンドは対戦形式ではなく、タイムの上位16名が決勝ラウンドへ進出する。決勝ラウンドはトーナメント形式で、タイムの早い方の選手が勝ち上がる。
1秒以下のタイムを競い合う為、「瞬発力」と「瞬間の判断力」が勝敗を分ける大きな要素となる。