[英文表示] Super-Kamiokande
スーパーカミオカンデは、岐阜県飛騨市、神岡鉱山内の地下1,000mにある世界最大の水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置。東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設が管理している。
1991年に建設が始まり、5年間にわたる建設期間を経たのち、1996年4月より観測を開始。
スーパーカミオカンデ実験は、東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設を中心に、日本、アメリカ、韓国、中国、ポーランド、スペイン、カナダの約30の大学や研究機関との共同研究で行われている。
スーパーカミオカンデ検出器は、5万トンの超純水を蓄えた、直径39.3m、高さ41.4mの円筒形水タンクと、その壁に設置された光電子増倍管と呼ばれる,約1万3千本の光センサーなどから構成されている。
スーパーカミオカンデ実験の目的の一つは、太陽ニュートリノ、大気ニュートリノ、人工ニュートリノなどの観測を通じて、ニュートリノの性質の全容を解明すること。
1998年には、大気ニュートリノの観測により、ニュートリノが飛行する間にその種類が変化する現象(ニュートリノ振動)を発見し、さらに2001年には、太陽ニュートリノの観測により、太陽ニュートリノ振動を発見した。
2011年には人工ニュートリノによって第3の振動モードも発見。ニュートリノの性質を解明することは、宇宙の初期に物質がどのように作られたかという謎に迫ることにつながるとされる。
Super-Kamioka Neutrino Detection Experimentの略。Super-K,SKと略されることもある。
ニュートリノを検出するための観測装置。カミオカンデよりもパワーアップされている。 1996年にスーパーカミオカンデが稼動したことにより、カミオカンデはその役目を終えた(カミオカンデ跡地にはのちにカムランドが建設された)。
高さ41.4m、直径39.3mの円筒形の地下室に純水5万トンを蓄え、11,200本の光電子増倍管でニュートリノを検出する。
2001年に光電管の70%を損失すると言う大規模な破損事故が発生し、翌年部分復旧されたものの、建造時の性能を発揮することは出来ない状態である。2005年度中に、光電子増倍管の本数を建造時の数に戻す再建作業が行われる予定。
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