こんばんは、紫栞です。 今回は、杉井光さんの『世界でいちばん透きとおった物語』を読んだので感想を少し。 あらすじ 母を亡くし、書店バイトをしながら日々を送っている藤阪燈真。ある日、彼の元に一ヶ月前に死去した大御所作家・宮内章吾の息子である朋晃から面会を申し込む電話がかかってきた。 宮内章吾は妻帯者ながらに様々な女性と浮き名を流した色男で、燈真の亡くなった母は宮内章吾のかつての愛人の一人。不倫関係の末に産まれたのが燈真だった。 燈真を出産後に二人の不倫関係は解消され、母に女手一つで育てられた燈真は宮内章吾にも、本妻の息子で血縁上は兄にあたる朋晃にも一度もあったことは無い。 今更何の用かと面会に応…