ラザール・レヴィの言葉 多分ヴィクトル・ユーゴーだつたと思いますが、彼は作曲家が彼の詩に作曲するやり方に腹を立てて、『この詩句の下に音樂を付することを禁ず。』と怒鳴りました。ショパンやシューマンが彼等の作品に對する生半可な註釋を讀んで、『この音符の下に散文を附することを禁ず。』と叫ぶことが容易に想像されるのであります。☆現代において比類なき最高の音樂家パブロ・カザルスが絕えず主張してやまなかつたことは、演奏家にとつて第一の節操は、自我、個性を忘れることである。これは個性を排撃すべきものだというのではなくて、個性は巧まずに無意識に表現される時以外は、眞の價値は見出されないということを云いたいので…