リスト::学者::社会科学 Max Weber, 1864年4月21日〜1920年6月14日 経済学・社会学を筆頭とする社会科学・歴史学のあらゆる分野に通じ、とりわけ戦後日本の社会思想に計り知れない影響を与えた社会学者・思想家。 新カント派の影響のもとに科学の没価値性・理念型論などの社会科学方法論を提唱。経済行為や宗教現象の意味をとらえる理解社会学を建設した。
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (ワイド版岩波文庫)
一条真也です。たった一字に深い意味を秘めている文字は、世界でも漢字だけです。そこには、人のこころを豊かにする言霊が宿っています。その意味を知れば、さらに、こころは豊かになるでしょう。今回の「こころの一字」は、「職」です。 ベルーフ(Beruf)という言葉があります。キリスト教の宗教改革で知られるマルティン・ルターおよびルター聖書の校訂者たちが用いた言葉で、神から与えられた「使命」という意味があります。ここからプロテスタントのあいだには、自分が従事する世俗的な職務を、神に与えられた「天職」として意識する生活態度が生まれました。 プロテスタンティズムの 倫理と資本主義の精神 (岩波文庫) 作者:マ…
朝起きて、仕事してたら今日も夕方になってた。いつものことである。
大国の掟 「歴史×地理」で解きほぐす佐藤優NHK出版新書2016年11月10日 第1刷発行 表紙の裏の説明には、”大統領選後のアメリカの行方はどうなるのか? イギリス離脱後の EU の行方は? プーチンのユーラシア主義の本質とは? 英米からロシア中東から中国まで。新旧政治家の比較考察から各国に特有の論理を読み解く政治的アプローチ。地理をふまえて各国の戦略に迫るアプローチ。双方の合わせ技で国際情勢の本質を一気に把握する。「分析家・佐藤優」の集大成!” 2016年の本だが、序章でいきなりロシアとウクライナの関係性について語られている。2022年の今読んでも、充分に勉強になる一冊。今、プーチン大統領…
こんにちは。 『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ /プレイディみかこ』を読みました。 www.kinokuniya.co.jp 著者のプレイディみかこさんの前著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、書店で見つけパラパラめくった瞬間に「これは絶対面白い。必読」と思い即断・速攻で購入した本でした。その後、何かにつけて人におすすめもしています。 www.kinokuniya.co.jp 2019年に刊行されましたが、第73回毎日出版文化賞特別賞、第2回本屋大賞 ノンフィクション本大賞、第7回ブクログ大賞(エッセイ・ノンフィクション部門)、第2回八重洲本大賞、キノベス!20…
【目次】 宗教社会学の代表的名著 重要な契機の一つとして 「禁欲」なき後の資本主義 宗教社会学の良書で復習 プロテスタンティズムの 倫理と資本主義の精神 (岩波文庫) 作者:マックス・ヴェーバー,大塚 久雄 岩波書店 Amazon 宗教社会学の代表的名著 カルヴァン派の予定説を典型とするプロテスタントの諸教理が(修道院ではなく)世俗内での禁欲を浸透させ、強制的な節約と財の獲得の正当化によって、結果的に資本形成と生活態度の合理化を促進した。これが、近代資本主義の発展の一大要因となったー。非常によく知られた宗教社会学の名著です。 難解とされることもあるそうで須賀、訳が平易ということもあるのでしょう…
「英語になっていない名言2」に引き続き,3です。 (3) 「卓抜慧眼なる誤謬は,愚鈍にして精彩なき正確より遥かに勝る」 〜〜マックス・ヴェーバー?(1864-1920)『一般社会経済史要論』 この発言は確かにヴェーバーが『一般社会経済史要論』の中で述べた言葉ですが,そこには注があり,ある学者の発言を引いたと書いてあります。 つまり劉備が没する前に「人が死ぬ直前は良い事を言うものだ」と諸葛亮に言うのですが,それは実は曽参の引用だった,みたいなことです。 学問に於いて「正確性」は,それが前提になるほど重要ですが,「誤謬」も役に立つことがあるという,学生を勇気づける言葉です。 ↓ウェーバーについては…
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 マックス・ヴェーバー マックス・ヴェーバーの代表的な著作を紹介しようと思ったのですが、軽くまとめられる内容ではなく、結果ブログの更新が滞ってしまいました。 プロテスタント特にカルヴィニズムの宗教倫理が資本主義の誕生に大きく貢献したという内容ですが、そもそもキリスト教について知識が無いと理解できない。まずこの本を読む準備としてキリスト教の教えや歴史を学んだ上でやっとこの本を読めるスタート位置に立てる。 事前知識なしでいきなり読み進めてみたものですから、理解できず"読んだ感じ"がしません。 先ずはキリスト教の理解からだ、と思いキリスト教関連の本を読んでい…
世界文学をケアで読み解く 作者:小川 公代 朝日新聞出版 Amazon 『世界文学をケアで読み解く』小川公代著を読む。 これまでケアについて書かれた本が理論編だとすると、この本は展開編、応用編ってとこかな。作者は内外の作品(小説から映画まで)からケアマークを認定してもいい作品を選択。その理由を挙げている。 読んだ本や見た映画もあるし、そうでないものもかなりある。作者のケアという切り口から見ると、そーか、そういうことだったんだと新しい気づきが得られる。 一般的なケアの捉え方は、いわば氷山の一角。海上に浮かんでいる部分。ところが、ケアは見えない海中に沈んでいる部分、その裾野の広いことったら。で、一…
はじめに いま、すべてのビジネスパーソンに必要なスキルとは? わたしは、ビジネスパーソンが結果を出すために必要な「基礎力」は、「思考力」と「実行力」だと考えています。 これは、経営者であろうと新入社員であろうと同じです。 世の中はどんどん複雑化している一方で、表面的な生活はあまり頭を使わなくてもすむように、ますます便利になっています。 たとえば、電車の自動改札機はICカードで「ピッ」と入退場するだけです。チャージさえされていれば精算の必要もありません。しかし、そのシステム自体はとても複雑なものであることは容易に想像がつきます。相当の思考力がないと、あれだけのシステムの設計はできません。 インタ…
・ 再軍備とナショナリズム : 戦後日本の防衛観 <講談社学術文庫> 大嶽秀夫 著 2005 講談社 ¥1,000 ・ 世界の法思想入門 <講談社学術文庫> 千葉正士 著 2007 講談社 ¥1,800 ・ 忌み名の研究 <講談社学術文庫> 穂積陳重 著 ; 穂積重行 校訂 1992 講談社 ¥1,300 ・ 民法風土記 : 「法の現場」を歩く <講談社学術文庫> 中川善之助 著 2001 講談社 ¥1,500 ・ 西田幾多郎の生命哲学 <講談社学術文庫 2031> 檜垣立哉 著 2011 講談社 ¥1,500 ・ ダルマ <講談社学術文庫> 柳田聖山 著 1998 講談社 ¥1,000 ・ …
0、「神樹様に拝」 ―神世紀300年の宗教的日常風景― ・「起立、礼、神樹様に拝」という「異常」 ・神世紀四国の「宗教的日常風景」 ・本コラムの構成 1、「神樹様」とは何を意味するのか? ―神世紀四国の宗教体系を問う― ・神樹信仰とは何か? ―神樹信仰概説― ・「一元化」された日本列島の神々 ―神樹信仰における「一元化」― ・「異形」の「一元的」宗教体系 ―「神政国家」の「異形」なる相貌― 2、補論 「神樹様に拝」という身体技法 ―神世紀四国の「規律訓練」― ・「規律訓練」とは何か? ・「規律訓練」と学校教育、そして神世紀四国 ・近代(公)教育と宗教教育をめぐる問題 3、花本美佳の「神樹教」批…
なぜこれを知らないと日本の未来が見抜けないのか 政治と経済をつなげて読み解くDIMEの力作者:江崎 道朗KADOKAWAAmazon 「DIME」(後述)については、数年前より著者が日本に普及しようと努めている言葉だ。本書は、「DIME」という言葉については割りと簡単に説明できるが、これが国家にとってどれほど重要なものなのかを説明している本だ。 出版社による紹介と目次 内容に入る前にいくつかの用語について 安全保障と経済安全保障 国家戦略 インテリジェンス DIMEの例(例え話) 第1章について 第2章について 第3章について 第4章について 第5章について 第6章について 第7章について 第…
※当ブログで使用している画像、肖像モデルについては、全て著作権フリー画像サイトから独自にダウンロードしたイメージに近いものを使用しているものになります。 目次 「資本主義とは何か?」と聞かれたら まず「プロ倫」を読もう 「プロ倫」が分からない? ヴェーバーに「モノの見方」を習え こんにちは。 みなさんは、日本に住んでいたら、 あまり感じないかもしれませんが、 資本主義って何でしょう? そもそも、お金のことや経済のことなど 日本ではあまり話をしませんし、 知らない人の方が多いと思います。 でも、生きていく上で大切なお金のこと たまには考えてみませんか。 「資本主義とは何か?」と聞かれたら おそら…
ここの続き。何とか読み切った。もっとも間が空いたからなぁorz いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃 作者:ウェンディ・ブラウン みすず書房 Amazon 統治合理性(ググったらこんなの:PDF)というのはwikipedia:ミシェル・フーコーが(wikipedia:新自由主義が理性の規範的形態として統治するようになる方法を理解するために)作った語なの? 「合理性」も二種類あるんだと:マーケターこそ知っておくべき、マックス・ヴェーバーの「価値合理的行為」について | Shirofune(シロフネ)|国内シェアNo.1広告運用自動化ツール 資本主義と官僚制は手段として…
内閣改造って誰が期待しているのだろう。 大臣を変えたら何か新しい政策が可能になるとすれば、政策そのものが定まっていないか、独断的にまた何かを決められてしまうということではないだろうか。 その手法では国民の生活は良くなるはずもないのに、なぜ失敗が繰り返されるのだろう。 こんなに政治家への不信感と閉塞感が漂う生活なのに、国民なんてちょろいもんだと言わんばかりに次々と打ち上げ花火のように「新たな政策」が突然聞こえてきて、それに従事してきた人たちを右往左往させる。 問題の根本は何か落ち着いて考えるまもなく、一度、権力を得た人の思いつきや力で物事が動くのはなぜだろう。 「政治家」とはどのような仕事で、ど…
は じ め に この粘土版の文字は、ソクラテスや釈迦が現われる約1200年前、紀元前1750年頃の古バビロニア時代に、人類文明発祥の地とされるメソポタミアで書かれたものです。現在、ロンドンの大英博物館に展示されています。 ここには、いったい何が書かれているのでしょうか。大昔の人が考えた神や宇宙についての真理や、考古学的な価値のある古代人の知恵なのでしょうか。 発見した歴史学者は、そうした高尚な内容を期待したかもしれません。それが、楔くさび形がた文字を1文字1文字解読してみると、こんな内容であることがわかりました。 「店に『いい銅の延べ棒を渡しますから』と約束されて金を払ったのに、ひどいのをつか…
前回のつづきです。つるまいかだ氏作の漫画「メダリスト」について。 前回 ↓ modernclothes24music.hatenablog.com 前回の「メダリスト」感想記事を読んでくださった友人からメールでコメントを頂きました。ありがとうございます。そのやりとりで、前回の私の読解に誤りがあった、もしくは書き方にミスがあった、と私がしっかり自覚できる部分がありましたので、この追加記事で改めて考えてみます。 お題は「勝ち」とは何か、について。 友人氏から頂いたコメントは、私が前回、記事の前半部で 結局のところ、司先生といのりさんは「どこまでも勝ち進む」というのを最終目的にしているのではない。 …
music.amazon.co.jp 【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛 (新潮選書) 作者:池内 恵 新潮社 Amazon 正義論 改訂版 作者:ジョン・ロールズ 紀伊國屋書店 Amazon リベラル・コミュニタリアン論争 作者:アダム・スウィフト,スティーヴン・ムルホール 勁草書房 Amazon 美徳なき時代【新装版】 作者:アラスデア・マッキンタイア みすず書房 Amazon 【中東大混迷を解く】 シーア派とスンニ派 (新潮選書) 作者:池内 恵 新潮社 Amazon ユダヤ教の誕生――「一神教」成立の謎 (講談社学術文庫) 作者:荒井章三 講談社 Amazon コーラ…
口頭ではなく文書で残す。それが会社の原則だ。会社は夥しい数の社内文書によって、様々な社員の手によって綴られている。 その社内文書を改竄することを許してしまった会社が、こまめに粉の掃除ができるだろうか。過去の事故の記憶を正確に語り継ぎ、悲劇が繰り返されることを防ぐことができるだろうか。そのうち、外にも嘘をつくようになるのではないか。(朱野帰子『会社を綴る人』双葉文庫、2022) こんにちは。口頭ではなく文書で残す。それが「国家」の原則だ。官僚制の本質が文書主義にあることを指摘したマックス・ヴェーバーだったらそう言いそうです。朱野帰子さんが『会社を綴る人』を綴っているときに、そのことを意識していな…
ギリシャ語由来の言葉・成句
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 押井守監督作品 イノセンス イノセンス 『イノセンス』とは あらすじ 本作で引用された箴言 釈迦 『法句経 - 23章330節(釈迦の言行録として残されたもの)』 月菴宗光 『月庵和尚法語』 斎藤緑雨 尾崎紅葉 『徳田秋声の原稿についての添え書き』 中村苑子 『俳句』 高尾太夫(二代目)『恋文(として伊達綱宗公へ宛てたもの)』 孔子 『論語(孔子の言行録として残されたもの)』 プラトン 『名言(プラトンの言葉としてプルタルコスが著書にて残したもの)』 ダビデ 『旧約聖書 - 詩篇139篇17,…
既にTwitterで何度か報告しているが、現在、氷河期世代の採用を絞ったためにゴーイングコンサーンが成立しなくなった企業と、満足いく就職ができずにいる氷河期世代の双方にメリットをもたらす方策についてマンガにしてまとめている。まとまり次第、Amazon Kindleにて無料配布する予定である。 さて、そのマンガの重要な鍵となっているのが本書に記されている新たな組織体制である。組織体制というとマックス・ヴェーバーの述べた官僚制があるが、そして、本書のベースとなっている軍隊組織があるが、本書はそれらの組織と一線を画す新たな組織論である。 本書は軍隊がいかにして効率的に行動できるか、結果を残せるかを考…