社会学者のマックス・ウェーバー(1864-1920)が1904年から翌年にかけて発表した著作。
西ヨーロッパにおけるカルビニズムという厳格なプロテスタントの分布と初期商業資本主義が生まれた都市の一致から、プロテスタントの宗教的実践が、なぜ一見何も関係のないように思われる資本主義と結びつくことになったのかを、さまざまな資料を用いて「推理」するスリリングな書物。
日本ではウェーバーの人気が伝統的にあり、複数の信頼できる翻訳があり、また(いささか重箱の隅をつつくような)この著作をめぐる研究論文や著作があるために、さまざまな角度から堪能できる。いうまでもなく洋の東西を問わず社会科学の名著として位置づけられている。
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (日経BPクラシックス)