僕に君のことなんかわかるはずがない。正直、君のリリックを読んだとき、そう感じて悲しくなった。でも、わからないから知りたい。わからない言葉の意味を少しでもわかるようになりたい。わかるための努力をしたい。だって人間は、わからないことをわかるようになりながら生きているものだよね? (引用:ブレイディみかこ,『両手にトカレフ』,P246) www.poplar.co.jp 私たちはなぜ本を読むのか。『両手にトカレフ』はその問いにシンプルに答えを差し出してくれる、真に優れた小説だった。 本書の主人公ミアは14歳の少女で、すでに人生のどん底にいる。イギリス・ブライトンの公営住宅で、30歳になったばかりの母…