さて、前回の続きである。 今回は、具体例の解説をしたいと思う。 *若者の考え 「プロジェクトを続けるべきか(甲)」、「異動を相談すべきか(乙)」という、具体的な行動(戦術レベル)について、どちらが有効かの判断を求めている。 *父親の答え 父親は、「仕事を楽しむことは大事だ(丙)」が「成功につながる(丁)」という、より抽象的で大きな評価観(哲学レベル)の話をしている。父親は、若者の悩みの根幹が「楽しめているかどうか」にあるととらえ、そこからアドバイスをしようと試みているのだ。 *イライラの正体 若者は(戦術)の話をしているのに、父親は(哲学)の話を返してきた。 この階層(レイヤー)のずれが、イラ…